Parsifal : Lehnhoff, Nagano / Berlin Deutsches SO, Ventris, W.Meier, etc (2004 Stereo)(3DVD)
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みんなのまーちゃん | 東京都 | 不明 | 11/September/2019
神聖というよりは退廃的な演出に注目、歌手も健闘、画質音質良好。 レーンホフが演出したワーグナーの映像は同じくバーデン・バーデンのローエングリンもBD化されており、他にグラインドボーンでのトリスタン、ベルリンドイツオペラのタンホイザーのBDやDVDもある。現在廃盤中だがミュンヘンでNHKがハイビジョン収録したサヴァリッシュの指輪をLDやDVDまたは衛星放送でご覧になった方も多いだろう。現代屈指のワーグナー演出家ということになりそうだ。このパルジファルは好評だったようでイングリッシュナショナル・オペラでも2011年2月に再演された。まるで核戦争の後のような荒廃した舞台設定で、ティトゥレルとクリングゾルの衣装は奇抜だ。レーンホフのトリスタンの演出や、ヴォルフガング・ワーグナー演出のバイロイトのパルジファル(2種の演出が映像化されている)、あるいはクプファー演出のパルジファル(ベルリン国立歌劇場や新国立劇場で上演された)のような抽象的な演出とは少し違う。ある種の現代社会へのアンチテーゼ的な要素が感じられる。それをどう受け取るかは観る側次第だ。私は面白い舞台だと思うが、ちょっと退廃的で神聖な雰囲気はやや希薄だ。前奏曲から舞台を映さずにオケと指揮者を映しているのもMETでは普通だが欧州でのワーグナーの映像では珍しい。3日間のライブ映像とされるが拍手は入っていない。 歌手は有名なワーグナー歌いを揃えている。でも主役のヴェントリスはまだ弱い。聴いていてコロやホフマンのパルジファルが脳内再生されてしまう(笑)。ルックスはパルジファルそのものなので映像向きか。バイロイトでは長年ティトレルを歌った大御所のサルミネンがここでは大役のグルネマンツを歌っている。決して悪くはないのだが、グルネマンツはバイロイト盤のゾーティンや往年のウェーバーのようなもう少しノーブルなバスの声が合っていると私は思う。サルミネンの少しドスの効いた声(往年のグラインドルに近い)を聴くと私は指輪のフンディングかハーゲンが脳内再生されてしまう。マイヤーのクンドリーはオルトルートやヴェーヌスと並んではまり役。ハンプソンのアンフォルタスも適役。ナガノの指揮はやや速めのテンポですっきりとまとめたもの。ローエングリンはこれで良かったけど、パルジファルはもう少しじっくり聴きたいと私は思う。でもこのぐらいスマートな方が聞き疲れしないという方もいらっしゃるかもしれない。 画質・音質は良い。以前出ていた3枚組DVD(日本コロンビアから国内盤も出ていた)との比較はしていないが、BDの高画質は生きていると思う。2枚目におまけで75分のドキュメンタリーがついているが、このBDには日本語字幕がついていないのが残念だ。全体としてこの作品のベストチョイスとは言いにくいが注目に値する映像だ。0 people agree with this review
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ほんず内閣総理大臣 | 北海道 | 不明 | 27/January/2014
バーデンバーデンのハイレベルな上演の記録。歌手はみな好演で、特にマイアーは演技も含めて白眉でしょう。高音はやや辛くなった感もありますが、表情豊かでクンドリーという「不幸な」女性を見事に表現しました。ヴェントリスもいいんじゃないでしょうか。三つの幕でそれなりにパルジファルという人物の「立ち位置」を描き分けていると思います。声にもう少し強さがあればいいですね。第3幕で陶酔感がいっそう出ると思います。ヴェテランのザルミネンのグルネマンツも終始存在感のある出来栄えでしょう。ただやや癖のある歌や声には好き嫌いは出るかもしれませんね。ハンプソンのアンフォルタスはやや線が細いですが、これは演出の意図であるかもしれませんし、もとより出来は悪くありません。脇役やコーラスも立派。ナガノの指揮はやや軽めの印象で、個人的には感銘度は今一つ。神秘さや壮大さは敢えて抑えたのでしょうか。レーンホフの演出は、意図はわからないでもありませんが、こういう形にしなくても意図は表現できるんじゃないの、と思えてなりません。例えばティトゥレルは確かに老醜の化石のような人でしょうけれど、こんなガイコツで表現しなくても、他に表わしようはあるんじゃないの?また、騎士たちもまさに信仰に身をささげる「騎士らしさ」をもっと持たされてもいいんじゃないの?ワーグナーがこの作品に込めた「罪」や「救済」についてもっと共感的であってもいいように思いました。画質と音質は優秀。総じて結構ではありました。1 people agree with this review
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Waldvogel | Neu Schwainstein | 不明 | 17/May/2005
バーデン・バーデンの劇場ですので舞台も狭くレヴァイン盤(メト)のような大掛りな派手演出が好みの方には退屈かもしれませんが、クリアな録音・画像も手伝って「ホ〜!」て感じ。サルミネン、まだ頑張ってますねー。立派。マイアーは、相変わらずクンドリーの第一人者の面目躍如。ハンプソンには一寸違和感あり。0 people agree with this review
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