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Yusuke Nakagawa

Books 至高の十大指揮者 角川ソフィア文庫

至高の十大指揮者 角川ソフィア文庫

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  • ★★☆☆☆ 

    ぽいぽす  |  神奈川県  |  不明  |  20/April/2021

    何が描きたいのかよく分からなかった。毒にも薬にもならない。 こう言った指揮者の解説本は昭和の評論家達の偏見やキャラクター付けを引き継いだような質の悪いものが多いので避けていたのだが、久しぶりに買ってみた。 著者自身も昔の評論家本と同じようにならないため音楽的な話題は避けられており、あくまで歴史的な観点から指揮者の人生を追っている。その点、激動の時代に音楽の中心を担ったトスカニーニやワルター、フルトヴェングラー 、ミンシュ、ムラヴィンスキー らの記述は既に語り尽くされたものであるとはいえ、私のようにあまり指揮者の人生に興味がなかったものにとっては面白かった。彼らの録音を聴いても勉強にはなっても、あまり楽しめたことがなかったので改めてドキュメントとして聴き直してみようとも思った。 しかし、カラヤン以降の演奏家は音楽的な視点を抜いてしまうと全く無味乾燥な記述になってしまうのにこの著者は気づかなかったのだろうか。余程書くことがないのか演奏会の演目の羅列や客演記録に終始しており、アバド 、ラトルは特にひどく、指揮者同士の影響や、エピソードなども何もない。ウィキペディアレベルの内容の水増し。 カラヤン 、バーンスタインについては激動の時代の巨匠らと重なる部分もあるし、小澤については日本人としてそれなりに書くこともあったのだろうが、アバド 、ラトルについてはちょっとこのレベルの内容で章を割くのはあり得ない。この著者がアバド、ラトルにロクに興味がないのが良くわかる。著者によるとアバド については10大指揮者に選んだのはベルリンフィルの首席に選ばれたから私も選んだ、、ラトルについてはビートルズ以外大した音楽家、演奏家のいないイギリスが生んだ平和な時代の指揮者だそうです。(クラシックファンには言うまでもなくイギリスは特に室内楽のレベルからオーケストラ演奏が最も盛んな国の一つであり、19世紀末以降指揮者と音楽家が最も緊密に結びついて働いていたクラシック先進国です。) そして、著者が行なったのはアバドがベルリンに選ばれた理由を探るでもなく、平和な時代のラトルがどのような音楽観を持つにいたったのかを探るでもない、ただひたすら演奏記録と経歴の羅列。小澤についても日本国内での出来事は調べてあるが、ウィーン時代の評判はどうだったのか、彼の挑戦は結局のところ成功したかなど全くリサーチがされていない。 結局この著者は昔の評論家が書いたものをまた書きたかったのでしょう。あとがきにも、10大指揮者を自分で選んでみたが何を書こうか分からなかった。とりあえず書いてみたらこうなった。、と適当に書かれた本だと言うことを自分でも白状しています。10大指揮者を単なる大オーケストラのポスト、権力で決めるというような権威主義ではなく、音楽史観で選べばもっとこのような低レベルな著者でも書けることがあったはず。好みは別としてトスカニーニ以降最も影響を与えた指揮者であるアーノンクールを省いているのも謎。結局、なんのドラマも歴史の流れも追えていません。読み終わったとき著者は音楽の観点からの説明を避けたのではなく、そもそも音楽にはドキュメントとして以外の興味無いのではと感じてしまいます。 しかし、まあ暇つぶしにはなるでしょう。

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  • ★★★★★ 

    せごびあ  |  愛知県  |  不明  |  11/April/2021

    内容は面白いです。自分でも10大指揮者を選んでみるのだが、ここに挙げられる10人にはならない。特に20世紀後半から名が知られ始めた方々の評価にはもう少し時間がかかるのではないでしょうか?

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