星良助

Books 昭和30-40年代北海道の鉄路

昭和30-40年代北海道の鉄路

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    ココパナ  |  北海道  |  不明  |  15/April/2021

    小樽市在住の鉄道写真家、星良助(1935-)氏が昭和30〜40年代に撮影した北海道の鉄道写真を収録したもの。氏の同内容の写真集としては、先にないねん出版から「北国の汽笛」と銘打って出版された全4冊のシリーズ本があるため、当本は総集編的な性格を持っているが、「北国の汽笛」はすでに絶版であり、中古市場でしか入手方法がないため、このたびのリリースは歓迎される。これらの写真が撮影された当時の北海道は、現在では到底考えられないような、鉄道王国としての絶頂期にあり、国鉄線のみならず、様々な私鉄、専用鉄道、森林鉄道、簡易軌道があちこちに路線網を持っていた。充実していたのは路線網だけではない。これらの鉄道には、1960年(昭和35年)から開始された動力近代化計画に伴って、本州以南で国鉄線の電化が進むにつれ、各地で活躍していた「名機」と呼ばれる蒸気機関車たちが、活躍の場を求めて北海道に集まってきたこともあり、鉄道フアンにとっては、まさに垂涎の的となっていたのである。三井鉱山奈井江専用鉄道には東海道本線の花形機8850形が、美唄鉄道では奥羽線板谷峠越えに製造されたE1形4110形が、三菱鉱業芦別専用鉄道では1Dテンダー機9200形が、寿都鉄道では8100形が、そして函館線では、特急つばめ号を牽いていたC62が急行「ニセコ」をけん引していた。各専用鉄道では、様々な外国製の古典蒸気機関車が活躍していた。日本甜菜製糖磯分内工場専用鉄道1号B型タンク機関車、置戸森林鉄道ではボールドウィン製B1リアタンク蒸気機関車、昭和炭鉱のクラウス、茂尻鉱業所のコッペル、三美運輸の2100形(B6型)・・・。それらは多彩で多様で、それぞれが豊かな個性をもって、当該地で活躍していた。そのようなわけで、この時代、北海道は、多くの鉄道フアンにとって、上述の通りまさに垂涎の的であった。しかし、北海道は広い。そして、首都圏からの訪問となると遠い。現代と比べて、圧倒的に移動に時間を要する当時、北海道を繰り返し訪問し、それらの多くを撮影することが出来た人は、ほとんどいないといって良い。そんな中、現地在住という圧倒的な利点を活かし、星氏のこれらの貴重な写真群が記録されることになった。前述の機関車がすべて収録されているわけではないが、とにかく素晴らしいの一語につきる網羅性である。これらの撮影地には、産炭地をはじめ、深い内陸地に存するものも多いが、くまなく訪問し、記録活動を行った当時の氏の情報収集力と行動力には心底頭が下がるのである。写真は、車両をターゲットとしたものが大半であるが、駅であったり、鉄道と深くかかわる生活をしている人々であったり、当時の空気や脈動といったものが、生き生きと伝わってくるのである。個人的に残念なのは、森林鉄道、簡易軌道に関する写真がごくわずかな点であるが、それでも定山渓森林鉄道に乗車して撮影した写真は、他では見られないものであろう。また東神楽の客土事業に従事している専用軌道と専用蒸気機関車の姿は、星氏以外に写真を報告してくれる者は(私の知る限り)いないのである。

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