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THA BLUE HERB インタビュー 1

Saturday, February 28th 2009

tha blue herb interview
ILL-BOSSTINO INTERVIEW page 1


僕らとオーディエンスの間の信頼関係は

変わらないっていう所まで来た。




--- よろしくお願いします。

BOSS: よろしくでーす。

--- 今回DVDの発売と言うことで、僕もがっつり見させていただきました。

BOSS: あざす。

--- そうとう面白い部分もたくさんあって。

BOSS: そっすか。笑えるとこもたっぷりっすよね。

--- すごい笑いましたよ。特に、僕は鳴門大橋で、記念撮影をするシーンで、BOSSさんが・・・

BOSS: やばいよね。

--- 爆笑でしたよ。

BOSS: 爆笑だよね。

--- あーいうプライベートな部分って、今まで僕らには見えなかったところだと思うんですけど。

BOSS: 多分そうっすね。

--- BOSSさんって、結構ああやって面白い事を、がんがんする方なのかなって。

BOSS: そう。あれDISC1で語られている姿って言うのはめちゃめちゃ素だよ。

--- 普段はもうあんな感じで。

BOSS: そう、ま、気分次第だけどね。皆と一緒だよ。あんな感じ。別に隠してたわけでもないけどね。そこを聞かれりゃ答えたけど誰も聞かなかったしね。割と、なんだろうね、隠してたわけではもちろんないし、ライブのステージでしか会ったことの無い人たちがほとんどだから。必然的にLIVEのDISC2みたいなことになるんだけど。あーいう普段の素の姿は皆知ってる。

--- そういう、プライベートな面を、今まで隠していたわけではないと仰いましたが、今回こうやって、DVDっていう形で、表に見せてしまおうと思ったきっかけっていうのはどういった事だったんでしょう?

tha blue herb hmv interview


BOSS: うーんとね、やっぱりあれだよね。もう僕ら長い間ブルーハーブをやってて、いや97年からだからちょうど12年か。もう、見せても、あれが世に出ても、僕らとオーディエンスの間の信頼関係は変わらないっていう所まで来たっていうか。

--- なるほど

BOSS: あれが最初だったらさ、また全然違ってきたんだけどさ。いきなりふざけてたらダメだったと思う。俺等は順を追って伝えるべきだと思ってて、僕らの姿勢だったり、音楽観であったり活動のスタイルっていうのは、もう伝えたっていうか。で、僕らの本当の人間性であったりっていうものを仮に見せても、僕らのことを偶像的に捕らえている人はびっくりするかもしれないけれど、でもこれまで過ごしてきた夜はあれを見せても、もう変わらないっていう所まで僕らとオーディエンスの信頼関係は出来たと思ったからかもしれない。

--- 逆にオーディエンス側の立場から言うと、プライベートなBOSSさんを見れた事で、より信頼感が増すと言うところもあると思うのですが。

BOSS: 基本ね、僕のことを昔から知ってる札幌の人たちはね、おまえほんとに20年間変わらないねっていうわけよ。ブルーハーブっていうのはその間にあるもので、その中でみんな変わったとか、変わんないとか言う。それを含めた全部を知っている人が俺のことを何も変わらないって言う訳だよ。そう言われた時にも思ったんだけど、俺はずっと俺のノリで来ているっていう事。ブルーハーブとしての僕を見るいろんな人たちは、僕のこれが好きだ/僕のこれが嫌いだ/昔は良かった/今のこれがいい、っていろいろ言ってくれるんだけどね。本当の素の僕自身は、その人の一言を聞いたときに、「あ、俺は変わってないんだ」と思ったんだよね。だったら、もうこれからも変わらないだろうし。20年間いろいろあったのに、たとえばブルーハーブってそれまでは札幌のただのチンピラだったのが、いまこうしてインタビューを受ける事が出来るようになったのも随分な変化だし、それなのに俺自身変わらずに来れたんだっていう事を知った時に、人間性って言うものに対して正直にそのまま行けばいいじゃんって思えるようになったって事。あと、ま、今回、僕自身オーディエンスに対して開けてきてるっていうか、それはそのままオーディエンスとの信頼関係につながっていくんだけれどね。森田貴宏のカメラっていうのは取り繕う事を許さないしね。で、あーやって1ヶ月間ずーっと生活した中で撮られてたから、俺もクールにやってる気もない。

--- 本当に素な感じで暖かい部分もあるし。

BOSS: 笑えるでしょ?

--- そうなんですよね!

BOSS: 笑いは大事だよ。

--- その笑いの部分で言うと、編集で笑わせるっていう部分もあるじゃないですか?

BOSS: そう、それは全部、彼の仕業だわ。森田貴宏の仕事だわ。

--- そうなんですね。それは、アイデアとかも含めて。

BOSS: 全部、彼にお任せ。彼にオファーした時点であーなる事は解ってたし。僕らと森田貴宏との間に流れる空気感っていうのを考えると、あーいう風になる事は解ってた。

--- そこにも信頼関係が。

BOSS: もちろん。

--- 編集された物が出来てきて初めて見た時はどうでした?

BOSS: 爆笑だったね。ただ、ただ爆笑で楽しめた。

--- ほんとLIVEとは全く別で楽しめる部分がある所がいいっすよね。

tha blue herb hmv interview


BOSS: 基本ね、2枚組になってるからさ。あれが1枚組の製品のDVDであれだったら、俺はOKしてなかったと思う。でも、どこまで笑おうが、あのDISC2のノンストップがあるのよ、ケツには。だから見せれたっていうか。どこまで見せようが俺らは結局最後はがっつりやるよ、持ってくよ、みたいな。これでDISC2が後ろで控えてるんだったら、むしろ僕らの素を見せてしまったほうが良いんじゃないか。素を見てもらった上で、そんな俺らが、どれくらいの事をやっているかってのをセットにすればちょうど、THA BLUE HERBっていう奴らを理解してもらえるんじゃないかって。

--- 本当にそうかもしれないです。あの2枚で本当に見方が違うんで。DISC1であれだけ笑わされてDISC2に入れ替えたら超真剣ですからね。

BOSS: それが一番自然かなと思うよ。あの両方があっての俺等なんだ。

--- DVDのなかでDYEさんが「BOSSさんはOFFの時は誰よりも遊ぶ人だ」と仰ってましたが、BOSSさんにとって一番楽しい遊びってどんな事ですか?

BOSS: うーん。昔はブルーハーブすらも遊びだったんだけどね。はっきり言って。ビジネスもなにもかも遊びの延長でやってたんだけど、いつの間にか遊びじゃ出来なくなってきたっていうかね。それはリスナーの人もたくさんいるし、オーディエンスの人たちもいるから。彼らと過ごしてきた時間に失礼のないように俺もやっていかなきゃダメだっていうのがどんどん積み重なっていって、完全に今は仕事モードでバキっとやってるけど。だから基本的に遊び・・・
なんだろね?おれにとって遊びってね。・・・それ以外じゃない?

--- 例えばクラブ行ったり。

BOSS: 当たり前のように。

--- では、他のアーティストを観る機会も多いかと思うんですが、刺激を受けたりする事もありますか?

BOSS: うーん。どうだろうね。ま、LIVE観て本当にヤられたなっていうのは滅多にないけど、全くないわけではない。幸運にも時々はある。でも、札幌はダンスミュージックの先輩のDJたちがたくさんいて、素晴らしいクラブもいっぱいあるから、そこに行くことが多い。そこでインスピレーションを受ける事の方が圧倒的に多いしね。

--- そうやってインスピレーションを受けた事が、リリックを書くという作業に繋がっていくと思うのですが、リリックを書くときは完全に一人ですか?

BOSS: そうだね。でもダンスフロアーで思いついて、端っこのいすに座って書く事もあるし。電車の中で思いついて、ポケットに入れてるボールペンでレシートの裏に書きとめたりもする。ただ、アルバム制作ってことになると完全に一人になることが多い。全てシャットアウトして。じゃないと出来ないと思うよ。アルバム1枚分なんて。

--- 期間をあらかじめ決めてこっからここまでは一人でやるぞっていう感じなんですか?

BOSS: そうっすね。

--- 例えば、その決めた期間に友達からの誘いがあって揺れる事とかはないんですか?

BOSS: うーん。僕の場合、どっか安い旅先を見つけて、そこにずっと居る事とかが多いんで、そうなると、どことも連絡がとれないから自然とそうなるんじゃないかな。まぁ札幌にいても俺自身、遊ぶときは遊ぶけど、篭ってるときは、ずっと篭ってたりするんでね。あまり遊びを断ってまでって訳でもなく、こっからここって決めたら電話もでねーしって感じでずっとやってるんで。

--- それは自分を追い込んでっていう感じですか。

BOSS: いや、静かなとこでゆっくり書きたいっていう、だから楽しんでやってるよ。

--- 僕らの勝手なイメージかもしれませんが、BOSSさんはほんとにストイックに修行のようにリリック書いてる感じがしてて。

BOSS: 最終的にはそこまで行かないとかけないけどね。やっぱり僕の場合は他のMCを誘ってどうのっていうスタイルではなくて、全部はじめから終わりまで自分で完結させなきゃダメなんでね。字の数も多いし。そうなるとある程度な状況までいかないと書けない詩もあるから。
(次のページに続きます)



THA BLUE HERB / Straight Days / Autumn Brightness Tour'08
昨年秋に敢行された「AUTUMN BRIGHTNESS TOUR '08」の全貌を2枚組DVDに収録。DISC 1は仙台から宮崎までの全行程を収録。ここにはLIVEの模様はもちろん、行程での"素"のメンバー、スタッフの姿を伺い知ることが出来る。これまで見られなかった、ILL-BOSSTINO のプライベートな姿が"笑い"と共に語られており必見!対するDISC2はツアーファイナル、東京リキッドルームでのライブをストレートに収録。THA BLUE HERBの熱すぎるあの夜が蘇る。2枚のDISCを全く別の姿勢で見ることが出来る最高のDVD!




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