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燃え上がるイタリアン・モダン・ジャズ‐後編

Friday, January 25th 2008

燃え上がるイタリアン・モダン・ジャズ‐後編

「燃え上がるイタリアン・モダン・ジャズ」後編では、
Paolo Scotti、Gerardo Frisinaお二人によるレコメンド・ディスクをご紹介。
お二人には、HMV渋谷店5Fジャズ・フロアで、「イタリアン〜欧州ジャズの入門編」と銘打った作品を直接セレクトして頂きました。

また、現在入手できるかぎりのイタリアン・モダン・ジャズ -ディスク・ガイドも掲載。
クラブ・ジャズ・フロアのピークタイムをも彩る不朽の名作から、知る人ぞ知るカルト盤まで、
新旧あわせて30枚以上の作品をご用意。
ここに挙げた1枚が、貴方の「イタリアン・ジャズ冒険旅行」の第1歩になっていただけたら幸いです。

それでは、「イタリアン・モダン・ジャズ特集」。後編をお楽しみください。

     
Paolo Scotti & Gerardo Frisina レコメン記@HMV渋谷 
  

Paolo Scotti / Gerardo Frisina
インタビューを終えた後、Paolo、Gerardo両氏を、
早速、HMV渋谷5Fジャズ・フロアへとご案内。
「入門者向けのイタリアン〜欧州ジャズ・ディスク」
のセレクトをお願いいたしました。

さすがは世界有数のコレクター/ディーラーの本領、
ものの1分足らずで「○○ある?△△はどこ?」と「本気モード」に
入ったPaoloは、Chet Bakerの『Chet Is Back』を手にとり、

「この頃のチェットは、知ってのとおりクスリ漬けでさ。
ピザの中までにも、コ○インやヘ○インを入れてて(笑)。
演奏できるようになったタイミングを見計らって録音してるんだ」。
Paolo Scotti / Gerardo Frisina
一方のGerardoは、
長旅と連日のイベント/取材の疲れが
ピークであったにもかかわらず、
Clarke / Boland楽団や、Sahib Shihab
などの作品を手にとりながら、
丁寧且つ慎重なピックアップを繰り返し、
都合4枚のディスクをセレクトしていただきました。

両氏がセレクトしたディスクは、
どれも、ヨーロッパだけでなく、全てのジャズの歴史の中においても、
重要で質の高いものばかり。必見です。
 

Dusko Goykovich『Slavic Mood』   Dusko Goykovich 『Slavic Mood』

日本でも抜群の人気を誇る、旧ユーゴスラヴィア出身の名トランペッター、
デュスコ・ゴイコヴィッチの75年作。

タイトル通り、スラヴ民謡などの影響を色濃く感じさせる、哀愁溢れる名曲が目白押し。中でも「Old Fisherman's Daughter」は必聴。

Paolo:「RCAイタリーのサブ・レーベルがこのVista。
ここから素晴らしい作品がたくさん出ているんだ」


Chet Baker / Chet Is Back   Chet Baker 『Chet Is Back』

「イズ・バック」といっても、帰ってきたのはもちろん「シャバ」のこと。

59年にアメリカを離れ、イタリアに4年半滞在した際、麻薬問題で17ヵ月間の拘留生活を余儀なくされたチェットが、タイトル通りミラノにて見事な復帰を遂げた62年の傑作。

Paolo:「ここには8曲しか収録されていないけど、本当は10曲録音されているんだ。実は、残り2曲の音源を、私は持っているんだ」


 Basso Valdambrini『Sestetto Basso Valdambrini』   Basso Valdambrini
   『Sestetto Basso Valdambrini』

申し訳ございません。現在廃盤となっております。イタリアン・モード&ハード・バップの最高峰コンボ、バッソ=ヴァルダンブリーニ楽団の62年の歴史的名盤。魅惑のラテン・グルーヴァー「Monotonia」がとにかく出色。

Paolo:「伊のジャズ・コンペで優勝した彼らが、アメリカ行きのチケットを手にして、今まさに飛行機に乗り込もうとしている・・・そんな歴史的なシーンが、このジャケットなんだよ。」


Paolo Scotti / Gerardo Frisina

Paoloは、チョイスした3枚をご購入。
もちろん、全て原盤LPでお持ちなのでしょうが、
日本が誇る、オリジナルに忠実な紙ジャケット仕様復刻盤には、
さすがの氏も関心しきりのご様子でした。

←写真中央は、
Idea 6「Tune Up」などで麗しい歌声を聴かせてくれる、
紅一点シンガー、フランチェスカ・ソルティーノ。
自由で大らかな空気を持った、ナイス・アデージョでした!

Basso Valdambrini『Exciting 6』   Basso Valdambrini 『Exciting 6』

Gerardoが、迷うことなく、まず手にしたのが本作品。

バッソ=ヴァルダンブリーニ楽団の最高傑作との呼び声高い67年の名品。スケーマ・セクステットのカヴァーでおなじみの「Before Ten O' Clock」ほか、クラブ・フィールドでも人気の楽曲が目白押し。

クールなバップ・サウンドと、シネマのような心地良いメロディが溶け合った、まさに「イタリアン・ジャズ」の真髄を代弁しているであろう奇跡の1枚。

Tubby Hayes『Late Spot At Scotts』  Tubby Hayes 『Late Spot At Scotts』

サックス以外にも、ヴァイヴでもその才能を発揮する、60年代英国ジャズ・シーンの顔役タビー・ヘイズの62年Fontana盤。

「Down in the Village!」と同日のロニー・スコッツ・クラブでのライヴを収録。緊張感と熱気に満ちた、英ハード・バップ屈指の名演。

Kenny Clarke / Francy Boland『Calypso Blues』   Kenny Clarke / Francy Boland
   『Calypso Blues』

クラーク=ボラン楽団が、スモール・コンボで行った65年ドイツにおける2つの名セッションのRearward編纂盤。サヒブ・シハブのフルート、ファッツ・サディのヴァイブ、マリンバをフィーチャーした、美しいラテン・ジャズが連発。

Gerardo、Nicola Conteはじめ多くのクラブ・ジャズ・クリエイター達に与えた影響は、計り知れない。

Albert Ayler『Hilversum Session』   Albert Ayler 『Hilversum Session』

64年、脂の乗り切ったアイラーが、
オランダはヒルバーサムのラジオ局で録音を行った音源。

ゲイリー・ピーコック(b)、サニー・マーレイ(ds)、そして、ドン・チェリー(cor)という最強カルテットによる呪術的な色彩。


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