HMVインタビュー: La Cedille
Wednesday, December 19th 2007
| インタビュー |
| La Cedille |
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―― メンバーの自己紹介とバックグラウンドを教えてください。
Smoov: オーケー、ドラムのRismo、アルトサックス/MCのJM、トロンボーン/MCのBSF、ベース/コーラスのPisco、ギターのAurelius、MCのSnarf、そして僕、MCのSmoovさ。バックグラウンドは様々で、ジャズ、ファンク、ラテン、アフリカ音楽…それにもちろんヒップホップだよ! ―― グループ結成のきっかけを教えてください。いつ頃から今のような形態になったのですか? Smoov: 9年ほど前から一緒にやり始めたんだ。メンバーはみんな、ヒップホップやジャズ、サルサ、アフリカ音楽やファンクとか様々なバンドの出身なんだ。フランスのブザンソンっていう街で行われたコンサートが最初の出会いで、メンバーの何人かは”La Cedille”結成前にも一緒に演奏したこともあるんだ。僕達全員には、「ヒップホップ」という共通の情熱をあったんだ。それで、みんなで一緒にやろうってことになったのさ。メンバーそれぞれの持つ様々な音楽的背景が、La Cedilleには反映されているんだ。 ―― 自国でなくUKのレーベルChocolate Fireguardと契約するに至った経緯を簡単に教えてください。 Smoov: 夏のスイスで行われた、とあるフェスティバルでKava Kavaっていうイギリスのダンス・ロック・バンドと一緒にやる機会があったんだけど、僕達の友達が、バンドのシンガーでChocolate Fireguard Musicっていうレーベルをインディペンデントで運営しているPat Fulgoniを紹介してくれたんだ。 Patはすぐにラ・セディーユのUKでのコンサート・ブッキングを手伝うことを快諾してくれて、逆に僕達は彼のバンドをフランスでブッキングしてあげたりしたんだ。彼の働きは本当に素晴らしくて、実際に僕達はものすごい数のコンサートをしたし、GlastonburyやEuroculturedといったデカいフェスティバルや、いくつものクラブでのショーを経験したんだ。オーディエンスもみんな僕達の音を気に入ってくれたみたいだったしね!そのうえPatは、彼のホームタウンのHuddersfieldにある素晴らしいスタジオでのレコーディング機会までを僕達に与えてくれたんだ。そこにはSteve Whitfieldっていうとびきりのエンジニアもいてね。 Chocolate Fireguard Musicはインディペンデントなレーベルだから、クリエイティヴ・コントロールは100%僕達自身に委ねられているんだ。だから僕達のレコードは、フランスを含む、様々な国のディストリビューターと契約をしているChocolate Fireguardにピッタリだったんだ。あとは自然のなりゆきで、『Vu Du Large』がChocolate Fireguardからリリースされたんだんだよ。 ―― 『Vu Du Large』を発表後、各方面から高い評価を得たそうですが、これについてはどう思いましたか? Smoov: イェー!凄い励みになっているよ!プレスからのリアクションは本当に素晴らしいね。ハイライトのひとつは、イギリスのDJ Magazineで「アルバム・オブ・ザ・イヤー」を受けたことだね。確かジャーナリストのPaul Clarkeは「近年稀にみる恐ろしく自信に満ち溢れた最高峰のラップ・アルバムを、余裕ブチかまして創り上げている!!」って言ってくれたと思う。もちろん、僕達はこのようなプレスからのリアクションを喜んで受けとめているよ! ―― その『Vu Du Large』は05年に発表されたものですが、2年半ほど間を空けて日本でリリースされることについてはどう思いますか? Smoov: Chocolate Fireguardが2005年に東京を訪れた後、『Vu Du Large』は、HMVやCISCOといったいくつかのショップ経由で日本に入っていたはずだよ。そのこと自体は素晴らしいスタートだったけど、最終的にはやっぱり「スペシャルな日本盤」を出したいって思うレーベルを見つける方がもっと大きな意味があるね。だから、結果としてChocolate FireguardとMiclfieが、このように一緒に繋がってめでたくアルバムが出たことは本当にクールだと思うよ。ブランクを感じさせない作品だから、タイミングは全く関係ないね。この間、僕達はツアーや曲作りやサイド・プロジェクトをやったりで、ずーーっと忙しくていたしね。 ―― 曲はどのようにして作っていますか? Smoov: 曲作りの過程は、いたって自由だね。ギタリストの演奏したフレーズにみんなが合わせていって、それにインスピレーションを受けてMCやリズムセクションを乗せていったりね。あとは僕がメロディーを口ずさんで、それを演奏出来るように他のメンバーに説明したりね。最終的にはバンドで、楽器もMCみたいに言葉を発して、MCも楽器のように音楽を演奏するように仕上げていくのさ!みんなそれぞれが、その過程で言葉なり音楽なり、自分たちの感情を自由に表現していくんだ。 ―― 日本人の多くはフランス語を理解しません。アルバムではどのようなメッセージを唄っているのでしょうか?コンセプトなどあれば、教えてください。 Smoov: リリックを介して発している僕達のメッセージは、音楽を通して、ヒップホップを愛する人達に結束、団結を促しているんだ。人々の多くに共通する、日々の生活における大きな苦悩や葛藤に立ち向かえるようにね!それに、僕達は毎日の気持ちや感情を「都会の詩的な方法」で表現しているから、みんなは僕達の音楽に、自分との共通項を見出すんだろうね。 ―― 7人もいると意見が分かれることがあると思いますが、その際はどうやってまとめていますか? Smoov: 楽曲制作の過程で説明したけど、みんな好き勝手に音楽で自己表現が出来るんだ。みんなの意見が反映されているんだよ。だから、いろんな意見があるけど、その過程でひとつにまとまっていくから、最終的には何も問題はないよ。 ―― フランス版The Rootsと呼ばれることについてはどう思いますか? Smoov: とても光栄さ!多くのジャーナリスト達がこう言うよ。僕達はまさにThe Rootsみたいなライブ・バンドだから、そう言われるのは素晴らしいことさ。僕達のライブは毎回違うんだ。例えば、ギタリストやサックス奏者は毎回同じフレーズは演奏しないし、僕だって同じリリックでも、ラップするときもあれば唄うように表現することもあるしね。だから僕達のライブ・ショーは、The Rootsみたいに本当に自由なんだ。 ―― フランスのヒップホップ・バンドというとHocus Pocusが一足先に日本デビューしてますが、彼らとは交流はありますか? Smoov: だねー、Hocus Pocusとは既に何度か一緒のステージに立っているよ。実際にフランスでは、沢山の「生バンド」編成のグループが出てきているよ。一般的には、生楽器やサンプラーを使った感じのも含めれば、彼らのような「ソウルジャズ・ヒップホップ」は、どんどんポピュラーになってきてる感じがするね。 ―― フェイバリット・アーティストを教えてください。 Smoov: わぉ…音楽好き達にはハードな質問だよ!好きなアーティストなんて本当に沢山いるし!でも僕達のお気に入りは...Pete Rock、John Coltrane、De La Soul、Jimmy Hendrix、Kev Brown、Stevie Wonder、Wes Montgomery、Roots Manuva、Charles Mingus、J Dilla (RIP)、Dave Holland、Madlib、Cannonball Adderley、A Tribe Called Quest、George Clinton、KRS One、Cachaito lopez、Pharoah Monch、Miles Davis、Prince、Albert Ayler、Large Pro、RZA、Meshell Ndegeocello、Jim Hall、James Brown、Big L、Fishbone、Gangstarr、Debussy、Nicolay、D Angelo、Bireli、Prefuse 73、Art Ensemble of Chicago、Weaton of Choice、Thelonius Monk、Dwele… ―― 以前、Divan Du Monde(仏のフェスティヴァル)で故J Dillaのサポートをしたことがあったそうですが、どのような印象でしたか? Smoov: 個人的にもとてつもなく強烈な体験だったよ。実は僕達がそのショーをプロモートしてたんだ!J.Dillaはレジェンドだったな。彼のサポートをして本当にゾクゾクしたよ。歴史的瞬間を共有出来たのは素晴らしい機会だったよ。 ―― 07年も終わろうとしているので、この1年リリースされたアルバムの中でお気に入りの作品を教えてください。 Smoov: Dj Vadim『Soundcatcher』!Hezekiah 『I Predict A Riot』!Yuyodenegro Quinteto(チリ)『Experiencia I』! ―― ライブステージが素晴らしいという噂ですが、来日する予定はありますか? Smoov: まずは、Miclifeが特典で配布しているボーナスDVDでライブ・ショーのクリップがいくつか見られるからぜひチェックしてくれよ!他のライブ映像ももうすぐ僕達のウェブサイトやMyspaceにもアップされる予定さ。僕達はこれまでにフランス、イギリスはもちろん、カナダやスイス、チェコといった遠く離れた国々でも多くのショーをやってきたけど、日本でもショーをする機会がぜひ欲しいよ!!実現出来るように手伝ってくれるなら、連絡をちょうだい! ―― ニューアルバムの予定は? Smoov: 僕達はいつも音楽を創っているから、なんなら三枚でもアルバムの準備するよ!!実際に来年、2008年にはニュー・アルバムを計画しているよ。アルバムは、僕達の一番の仕事=「ライブ・ショー」にも結びつくからね!! ―― 日本のファンに一言! Smoov: 心を開いて、僕等の音楽をぜひ聴いてくれよ!近い将来、日本のファンに会えるのを楽しみにしているよ!ひとまずは、僕達の動向は下に書いたウェブサイトでチェックしてくれ。みんなどうもありがとう! www.lacedille.com www.chocolatefireguard.co.uk www.myspace.com/lacedille www.myspace.com/chocolatefireguardmusic www.miclife.com ―― ありがとうございました! |
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(取材協力:MICLIFE)
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