XRCD24 RCA トスカニーニ・エディション
Thursday, November 8th 2007
JMM24XR03ベートーヴェン:交響曲第9番『合唱』
トスカニーニ本人が満足し発売を認めた唯一の『第9』、XRCD24で登場
『ローマ三部作』『新世界』に続くトスカニーニのXRCD24化第2弾。RCA所蔵のオリジナル・モノラル・マスターテープ(76cm/30ips)を使用して最高の状態で復刻する『XRCD24 RCA トスカニーニ・オリジナル・エディション』の第2回発売は、1952年録音のベートーヴェン『第9』と、1954年の引退後に発売された『名管弦楽曲集』。
トスカニーニがミラノ・スカラ座で初めてベートーヴェンの『第9』全曲を指揮したのは1902年のこと。それ以来、メトロポリタン歌劇場、ニューヨーク・フィル、ロンドンのBBC響との重要な演奏会で取り上げ、さらに17年間にわたるNBC響時代には5回演奏しています(そのうち1回はTV中継されました)。RCAは、レコード発売を前提としてニューヨークでの演奏会を何度か録音しましたが、トスカニーニが発売を許可したのは、1952年3月31日と4月1日にカーネギー・ホールで行なわれた録音セッションで収録された当盤の演奏のみでした。編集テープを試聴したトスカニーニは、『これまで50年、この作品を研究、指揮してきたが、この録音が私の考えるベートーヴェンの『第九』に最も近い。今回の出来にはほぼ満足している』と語ったといいます。
『バイロイトの第9』の異盤出現で巷間をにぎわせているフルトヴェングラーの有名な解釈とはあらゆる点で対照的なトスカニーニの『第9』は、オーケストラの鋼のような直接的迫力が際立っています。随所に見られるオーケストレーションの増強(第2楽章主部主題、第4楽章冒頭など)も編曲魔トスカニーニならではですが、むしろ興味深いのは第2楽章主部で各部の繰り返しをベートーヴェンの指示通り忠実に行なっていることでしょう(特に後半の繰り返しを励行しているのはこの世代の演奏家としては珍しいところ)。第3楽章での息の長いカンタービレの見事さ、第4楽章での祝祭的な盛り上がりも凄まじく、フルトヴェングラーとは異なり、これも楽譜の指定を生かして堂々と終結するのもトスカニーニらしいポイントと言えるでしょう。
今回の復刻に当たっては、これまでのXRCD24の原則通り、最もオリジナルなアナログ・マスターテープにさかのぼり、細心の注意を払ってマスタリングを敢行しています。それにより、リビングステレオ・シリーズでRCAの録音黄金時代を築き上げたリチャード・モアとルイス・レイトンの名コンビが捉えたトスカニーニ=NBC交響楽団の輝かしいサウンドが、前代未聞の明晰さと色彩感を伴って瑞々しくよみがえっています。4人の独唱と四部混声合唱、シンバル、トライアングルを含む倍管のオーケストラという大編成ながら、全体の響きと細部の明晰さが奇跡的なレベルで同居しており、トスカニーニの中では比較的触れられることの少ない隠れた名演が今回のリマスタリングでようやく正統的な評価を得ることになることは間違いありません。(BMG)
・画期的なリマスタリングで蘇るトスカニーニの『第九』
ミュンシュやライナーなどRCAの誇る往年の名指揮者たちの演奏のすばらしさを、より一層すぐれた音質で再現するXRCD24シリーズにいよいよ本命ともいうべきトスカニーニが登場した。(・・・)トスカニーニの『第九』はフルトヴェングラーのバイロイト音楽祭のライヴ録音の対極に立つ演奏と思っているが、こんどのXRCD24を聴いて不思議だったのは、もう何十回も聴いているのに最初に聴いたときのような感動をおぼえたことである。それは多分、音の明晰度や透明感がこれまでより増し、また響きも全体に薄い膜がとり払われた豊かになったため、ディテールが鮮明に聴けるとともに演奏の美しさと気迫も一段もストレートに伝わってくるからではないだろうか。例えば第1楽章の冒頭、第2ヴァイオリンとチェロの6連音に『絶対的な汚れのなさ』を求めたのは『トスカニーニ以来の伝統』と言ったのはガーディナーだったと思うが、今回のXRCD24では6連音がこれまでよりはっきりと聴きとれるし、第2楽章のティンパニも乾いた音ではなく全体の響きと調和しながらはっきりと聴こえ、独唱と合唱も加わる終楽章の凄まじいまでの迫力とともに常に明晰さを失わないトスカニーニならではの演奏のすばらしさを味わうことができる。その意味でも画期的なCDといえるだろう。
浅里公三(ライナーノーツより)
・ベートーヴェン:交響曲第9番ニ短調 op.125『合唱』
アイリ−ン・ファーレル(ソプラノ)
ナン・メリマン(メゾ・ソプラノ)
ジャン・ピアース(テノール)
ノーマン・スコット(バス)
ロバート・ショウ合唱団(合唱指揮:ロバート・ショウ)
NBC交響楽団
アルトゥーロ・トスカニーニ(指揮)
録音時期:1952年3月31日、4月1日(モノラル)
録音場所:ニューヨーク、カーネギー・ホール
オリジナル・プロデューサー:リチャード・モア
オリジナル・レコーディング・エンジニア:ルイス・レイトン
リマスタリング・エンジニア:杉本一家(JVCマスタリング・センター)
マスターテープ・トランスファー:アンドレアス・マイヤー(ニューヨーク・ソニー・スタジオ)
JVC K2 24 BIT REMSTERING/ MONO
・解説:浅里公三、岡本稔ほか
・歌詞対訳付き(日本語訳:舩木篤也)
LP初出:LM-6009(October 1952, coupled with Beethoven: Symphony No.1 as 2LP set)
第9のみ単独でのLP初出:LSX-2001(October 1957(Japanese reissue))
国内LP初出: LS2012〜3(July 1954 as 2 LP set)
JMM24XR04
『ザンパ』序曲&時の踊り〜トスカニーニ/管弦楽名演集
『ザンパ』序曲の切れ味の鋭さ! XRCD24で蘇るオリジナル小品集の多彩な響き
『ローマ三部作』『新世界』に続くトスカニーニのXRCD24化第2弾。RCA所蔵のオリジナル・モノラル・マスターテープ(76cm/30ips)を使用して最高の状態で復刻する『XRCD24 RCA トスカニーニ・オリジナル・エディションの第2回発売は、1952年録音のベートーヴェン『第9』と1954年の引退後に発売された『名管弦楽曲集』。
当アルバムは、1954年4月のトスカニーニの引退の直後、同年9月に発売されたオリジナルの小品集で、1952年と1953年に行われた4回の録音セッションで収録されています。ベートーヴェンからシベリウスまで、6人の作曲家の有名オーケストラ曲が収められており、いずれもトスカニーニにとっては唯一の録音となったものです。
中でもエロールの『ザンパ』序曲とポンキエッリの『時の踊り』は、トスカニーニのような巨匠が取り上げるのは比較的珍しいポピュラー名曲ですが、モノラル時代これらの作品の代表的名演とされていました。弾力溢れるリズムにのってトスカニーニならではの熱いカンタービレと熱狂的な興奮が凝縮されています。
米盤初出ジャケットに記されている通り、『指揮台の約16フィート(約4.8メートル)上に吊り下げられたコンデンサー・マイクロフォン1本』によって収録されたサウンドは、各声部の明晰さを保ちつつ、全体の響きのバランスをも味わうことのできる名録音として名高いもの。今回の復刻に当たっては、これまでのXRCD24の原則通り、最もオリジナルなアナログ・マスターテープにさかのぼり、細心の注意を払ってマスタリングを敢行しています。それにより、リビングステレオ・シリーズでRCAの録音黄金時代を築き上げたリチャード・モアとルイス・レイトンの名コンビが捉えたトスカニーニ=NBC交響楽団の輝かしいサウンドが、前代未聞の明晰さと色彩感を伴って瑞々しくよみがえっています。
・オリジナルLPの曲順で鮮度高く蘇る『TOSCANINI PLAYS YOUR FAVOTIRES』
過去の名演をオリジナル・マスターテープから忠実に復刻し、修復された絵画のように鮮明な音質に甦らせ、多くのファンに注目されているXRCD24シリーズにいよいよトスカニーニが加わることを喜んではいたが、この『ザンパ序曲〜トスカニーニ名演集』が4枚目に登場するとは思いもよらなかっただけに大変うれしい。多分、同好の士がいるのだろうが、『TOSCANINI PLAYS YOUR FAVORITES』というオリジナル・タイトルのこのLPは、筆者にとっては忘れもしない最初に入手したトスカニーニの外国盤LPだったからである。(・・・)演奏がすばらしいのはもちろんだが、国内盤にはなかった外国盤の美しい光沢のある盤質と美しいレーベル印刷、そしてもちろん音質のよさである。当時のレコード雑誌などでは、トスカニーニのレコードは『演奏はともかく録音がドライで』といわれていたが、このLPはそうではないことを教えられたし、少なくともわがコレクションでは最高のハイ・ファイ録音であり、しばらくして発売された国内盤を買った友人のレコードと比較してみても、音質の差は明らかだった。(・・・)今回のXRCD24ではオリジナルどおりの曲順で甦る。それも『エグモント』序曲の最初の強靭の和音からも明らかなように、どの曲もトスカニーニとNBC交響楽団のとびきりの名演がかつて聴いたことのないすばらしい豊かな音でまたコレクションに加わることになる。家出した子猫が立派な親猫になって帰ってきたようなうれしさ、といったら大巨匠に失礼だろうか。
浅里公三(ライナーノーツより)
1: ベートーヴェン:『エグモント』序曲 Op.84
2:ブラームス:ハンガリー舞曲第1番ト短調(管弦楽編曲:ブラームス)
3:ブラームス:ハンガリー舞曲第17番嬰ヘ短調(管弦楽編曲:ドヴォルザーク)
4:ブラームス:ハンガリー舞曲第20番ホ短調(管弦楽編曲:ドヴォルザーク)
5:ブラームス:ハンガリー舞曲第21番ホ短調(管弦楽編曲:ドヴォルザーク)
6:ベルリオーズ:序曲『ローマの謝肉祭』 Op.9
7:エロール:歌劇『ザンパ』序曲
8:ポンキエッリ:歌劇『ジョコンダ』より『時の踊り』
9:シベリウス:交響詩『フィンランディア』 Op.26
NBC交響楽団
アルトゥーロ・トスカニーニ(指揮)
録音時期:1952年7月29日(8)、1952年8月5日(7&9)、
1953年1月19日(1&6)、1953年2月17日(2-5)
録音場所:ニューヨーク、カーネギー・ホール(モノラル)
オリジナル・プロデューサー:リチャード・モア
オリジナル・レコーディング・エンジニア:ルイス・レイトン
リマスタリング・エンジニア:杉本一家(JVCマスタリング・センター)
マスターテープ・トランスファー:アンドレアス・マイヤー(ニューヨーク・ソニー・スタジオ)
JVC K2 24 BIT REMSTERING/ MONO
・解説:浅里公三、ヴィンセント・シーアンほか
LP初出:LM-1834September 1954
国内LP初出:LS2124July 1957
杉本一家[XRCD24プロデューサー、マスタリング・エンジニエア]
トスカニーニの録音をXRCD24化するにあたっては、まずXRCD24の大原則である真正のオリジナル・マスターテープを使用するという点にこだわりました。トスカニーニの録音は、LP時代に何度も再発売される過程で、コピーやマスタリングが繰り返され、オリジナル・マスターテープの音とはずいぶんかけ離れたものになってしまいました。B.H.ハギンの名著『トスカニーニとの対話』で明らかにされているように、RCAは同一のカタログ番号であっても、再プレスする際にマスタリングし直して発売することが多々ありました。
ハギンはそうしたマスタリングを「enhancement(エンハンスメント=強化、強調)」と称しています。これは、エコー・チェンバーを用いて人工的なエコーを加えたり、特定の音声帯域を持ち上げて強調したり、またステレオ時代に入ってからは擬似ステレオ・イメージを付加したりすることで、「より聴きやすくする」のが目的であったと思われますが、冷静に結果としてみるといたずらに刺激的な音に変貌しただけでした。特にLP時代のトスカニーニ・サウンドのイメージであるヴァイオリンなどの高音域や金管が異様なほどに強調された「硬い・きつい・きたない」の「3Kサウンド」は、この人工的操作によって生み出されたものといえるでしょう。これが良い意味でも悪い意味でも、LP時代のトスカニーニのサウンドを長年にわたって規定してしまったのです。
このイメージを打破したのが、当時のBMGクラシックスが故ジョン・ファイファーの監修で1990年から1992年にかけて完成させたCD82枚組の全集でした。この時のCD化によって、トスカニーニの録音の大部分が、人工的な操作のされていないオリジナル・マスターテープから真正のモノラルで復刻されたのです。LP時代の刺激的なトスカニーニのサウンドに慣れていた耳には大人しく響いたかもしれませんが、それこそがオリジナル・マスターテープに刻みこまれたサウンド・イメージであり、よく聴くと非常にバランスの取れた、緻密な音作りがなされていることがよく判ります。LP時代には不自然なバランスでマスタリングされていたがゆえに聴き取ることの出来なかったディテールまでがクリアになり、トスカニーニが作り上げた演奏のイメージが明確に届くようになったのです。今回のトスカニーニのXRCD24化は、この成果の上に立つものです。
ペンシルヴァニアの山中にあるBMGのテープ・アーカイヴに保管されているトスカニーニのオリジナル・マスターテープは、76cm/30ipsで録音されており、記録されている音の情報量の多さ、密度の濃さ、SNの良さ、ダイナミック・レンジの広さは驚くべきものです(これまでの私自身の経験では、巷間ささやかれているような転写や音質劣化などの「アナログ・テープの経年変化」は、保存状態が万全である限り、皆無といえましょう)。XRCD24化にあたってのわれわれの仕事は、それをそのままそっくりCDというパッケージに移し変えることでした。
同一番号で複数残されている場合もあるマスターテープの選定に際しては、ニューヨークのソニー・スタジオのアンドレアス・マイヤー氏と、スタジオのテープ・アーカイヴのスタッフの知識と経験に多いに助けられました。
オリジナル・マスターテープの再生に当たっては、乾燥のせいで離れてしまう編集箇所のスプライスを一つ一つつなぎ直し、今となっては希少なモノラル・ヘッドを使用して適正な位相でプレイバックしています。よく見過ごされがちなこの基本中の基本を厳守することによって、オリジナル・マスターテープの情報を最大限に引き出すことが出来るのです。またモノラル録音こそ、ステレオ・セパレーションのギミックがないだけに、真の音質向上が問われます。今回のXRCD24化に当たっては、純正モノラル・サウンドの再現にこだわり、究極のリマスタリングを実現しました。
なお、トスカニーニ録音のXRCD24化のレパートリーの選定にあたっては、
@NBC交響楽団との録音であること
ANBCの放送録音ではなく、RCAによる録音であること
Bテープ録音(つまり1949年12月以降の録音)であること
C8Hスタジオなどではなく、音響の良いカーネギー・ホールでの録音であること
Dトスカニーニの代表的な名盤であること
を原則としました。アコースティック時代の1920年から引退する1954年まで膨大な録音をおこなったトスカニーニの場合、同一曲でも複数の録音が残されていることが多いのですが、そうした場合は以上の原則に基づいて選んでいます。
最後に、トスカニーニのRCA録音がどのように行われたか、”TOSCANINI PLAYS YOUR FAVORITES”(LM-1834)のジャケットに記されたインフォメーションを付け加えておきましょう。
『これらの録音は、マエストロ・トスカニーニとNBC交響楽団によって、ニューヨークのカーネギー・ホールで行なわれました。同一曲が放送用の演奏会で取り上げられた後に録音されたのです。トスカニーニの創り出したオーケストラ各パートのバランスを正確に記録するために、あらゆる周波数帯を満遍なく、しかも広範囲の角度で記録できる録音用のコンデンサー・マイクロフォンが1本、指揮台の約16フィート(約4.8メートル)上に吊り下げられました。このマイクによって収録された演奏は、RCA製のテープ・レコーダーRT-2によって30ipsで原音を損なわぬよう記録されました。』
トスカニーニ指揮NBC交響楽団の録音が全てこのような形で行なわれたかは定かではありませんが、それぞれの録音を比較してみると、これに類したシンプルなセッティングであったと思われます。こうしてオリジナルマスターテープに刻まれたトスカニーニの演奏情報を、最大限に引き出してCDという器に移し替えるのが、私どものXRCD24の究極の目標であるのです。
【没後50年にふさわしい感動】
諸石幸生[音楽評論家]
1867年イタリアのパルマに生まれ、1957年ニューヨークに89才で亡くなったアルトゥーロ・トスカニーニは、今年(2007年)が没後50年、生誕140年になる。フルトヴェングラー、ワルター、メンゲルベルクらと並んで20世紀楽壇をリードした巨匠中の巨匠だが、後世に与えた影響力も傑出、カラヤン、ショルティ、ジュリーニ、アバドなど幾多の後継者を生み出している。
トスカニーニが生きた時代は2つの世界大戦を経験した過酷な時代であり、指揮者の生き方も政治抜きには語ることができないほど影響を受けてきた。ことに大戦中アメリカにあったトスカニーニとドイツに留まったフルトヴェングラーは対照的な個性と存在感でそびえたつこととなり、演奏のあり方はもとより、人間性までもがあたかも相容れないものでもあるかのように喧伝されてきたほどである。確かに世界が分断され、物事が敵か味方か、西か東か、といった二元論で即断されるような時代にはそうした対照性が好むと好まざるとに関わらず評価の基準になったことは事実であろう。
だが、フルトヴェングラーもトスカニーニも去って既に半世紀が過ぎた現在、2人の巨匠たちが残した業績を、私たちはともに20世紀の演奏芸術の頂点を究めたかけがえのない表現活動として冷静に受け入れ、また学び取ることこそが求められているように思われてならない。なぜなら21世紀の演奏芸術は今なおこの両者の存在なくしては語ることができないほど影響され、彼らが撒いた種子のもとに花を咲かせているからである。
当然、そこには改められるべき認識もある訳だが、ことにトスカニーニに関しては誤解されてきた側面が大きい。中でも録音で残された彼の演奏は乾いたサウンドに傾きがちで、明晰でドライな演奏こそがトスカニーニの真髄と錯覚され、豊麗さや甘美さとは無縁と思われてきた点は残念であった。確かにトスカニーニの演奏は余情を排してそそりたつ音の結晶であったが、だからといって音楽が避け難く備える甘美な美しさと情緒を排除したものなどでは決してなかった。ただ当時の録音技術ではその魅力の全貌を捉える点で限界があったのである。
もう十数年も前のことになるが、筆者はトスカニーニの孫であるワルフレード氏をニューヨーク郊外の自宅に訪ねた。そしてその時、NBC交響楽団の旧メンバーに話を聞く機会を設けてもらったが、「トスカニーニはドライな響きが好きだったようですね。録音に聴くNBC交響楽団のサウンドはそういう音ですから」という私の質問を彼らが完全に否定したことが鮮烈に思い出されてならない。「考えてもみて下さい、私たちは当時、おそらく世界最高の銘器が集った贅沢なオーケストラだったのですよ。あの豊麗なサウンドは実に見事なものでした」とは楽員の共通した意見、いや主張であったのである。
今回のXRCD24はまさにそうした誤解を改めていく上で待望のリリースといえよう。トスカニーニが、緊迫感あふれるドラマと同時に、響きのマジックも作り出していた巨匠であった事実が浮かび上がってくる歴史的快挙というべきXRCD化である。これは新しいトスカニーニ発見の旅の始まりともいえよう。
【今後の発売予定】
●ベートーヴェン:交響曲第3番「英雄」[1953年ライヴ]
●ベートーヴェン:交響曲第7番&第1番
●メンデルスゾーン:交響曲第4番「イタリア」、交響曲第5番「宗教改革」
●ワーグナー:管弦楽曲集(「トリスタンとイゾルデ」前奏曲と愛の死、「神々の黄昏」夜明けとジークフリートのラインへの旅、ジークフリートの葬送行進曲、ほか)
●ムソルグスキー:展覧会の絵、フランク:交響詩「プシュケとエロス」
●R.シュトラウス:交響詩「死と変容」「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」
●エルガー:エニグマ変奏曲、ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲
*なお、メンデルスゾーン「イタリア」「宗教改革」、ベートーヴェン「英雄」に関しては、演奏会でライヴ収録されたものですが、NBCの放送収録と平行してRCAのスタッフによって録音されているため、XRCD24化の対象としました。トスカニーニにとって現役最後のシーズンとなった1953年/54年シーズンは、NBCによる放送用演奏会はRCAによって収録されています。
⇒ヒストリカル情報
SymphoniesLatest Items / Tickets Information
for Bronze / Gold / Platinum Stage.
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Symphony No.9 'Choral' : Toscanini / NBC Symphony Orchestra (XRCD24)
Beethoven (1770-1827)
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Toscanini Plays Your Favorites : Toscanini / NBC Symphony Orchestra (XRCD24)
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Roman Trilogy: Toscanini / NBC Symphony Orchestra
Respighi (1879-1936)
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Symphony No.9, Op.95 "From the New World" : Toscanini / NBC Symphony Orchestra
Dvorak (1841-1904)
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¥3,630
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