―― アルバム完成おめでとうございます!その率直なご感想をお聞かせ願えますか?
ありがとう。すごいハッピーで満足しているし、誇りに思っているよ。全体的なプロダクションも、アルバムの制作を始めたときに持っていたイメージ通りに仕上げられたし。あとはこれをいろんな人に聴いてもらって、みんなの反応が楽しみだね。
―― アルバム制作過程での役割を教えていただけますでしょうか?
イヴァンが殆どの歌詞を書いて、俺が音を作って歌う係。
―― ちなみに今回のアルバムのテーマは?
愛、中毒、落ちぶれていく自分。
―― Black Strobeのサウンドは、一貫してダークな雰囲気を持っていると感じたのですが、このような世界観を確立させた背景というのは?
みんなからダークだとか言われるんだけど、特に自分たちの音がダークだとは思ってないんだよね。特に今作はロマンティックでメランコリックなイメージをかもし出していると思うんだ。そんなに自分が好きな他のロックレコードに比べてダークだと思わないんだけどな・・・いわゆるクラブミュージックに比べたらダークかもね。一応俺らなりに美しい歌を書くようにしてみたんだけど、まあ、美しいモノが悲しかったりダークなものでもあったりすることもよくあるから、そういう印象を与えているのかもしれないね。Neil YoungにしろNick CaveやDepeche ModeやJohnny Cashにしたって、みんな美しい曲を書くけどある意味ダークじゃない?
―― リードシングル「Shining Bright Star」はどんなことを歌っていて、そしてどのような経緯で生まれた曲なのですか?エピソードがありましたら教えていただけますか?
ある男がある女の子とのハートを射止めようとしてがんばるんだけど、実際やることやっちゃったら彼女を傷つけて捨てるって話。ちょっと酷であまり普通の男女の恋愛にはない話かもしれないけど・・・ちょっとゆっくりめで、ダーティーでファンキーな曲をヘビーなビートで作りたかったんだ。この曲はポール・エプワース(※1)にプロデュースしてもらったんだ。特にポールのギターの音作りの手法に感動したね。
―― あなたが影響を受けてきたレーベルやアーティストは?
いっぱいあってどのレーベルとかどのアーティストとかって絞ることは難しいな。でもこのアルバムは特にブルースや初期のロックンロールをインディーズっぽいテイストでミックスしたものに影響を受けている。強いて言えばMuddy Water、My Bloody Valentine、Neil Youngあたりに影響されているかな。
―― 楽曲をつくりあげる過程で1番大事にしていることはどんなことですか?
最も大事なのはその曲で何を伝えたいか、何のために作るのか、という事。ダンスミュージックやメランコリックでスローな曲を作る上では必要ない要素かもしれないけど。時にはグルーヴだったりメロディーだったりハーモニーだったりもするけど、いい曲を作り上げるには全部の要素にフォーカスしないとだめなんだ。