1976年にリリースされた細野晴臣の名盤『泰安洋行』は、今なおコレクターの間で高い人気を誇る作品です。エキゾチックな世界観と都会的なセンスを融合させたサウンドは、時代を超えて評価され続けています。さらに、このアルバムは過去に5つの異なるプレス(形態)でリリースされており、帯の色やカタログ番号、ラベル仕様などの違いが査定額に大きく影響します。現在は廃盤となっておりますが、状態や付属品の有無が価値を左右する重要なポイントです。本記事では、各プレスの特徴を一覧表で整理し、買取のコツや見分け方を詳しく解説します。
- 『泰安洋行』とは—アルバムの内容と世界観
- 参加アーティスト/制作陣の特徴
- 5つのプレス(形態)を一望できる比較表
- 各プレスの見分け方と注目ポイント
- 高価買取につながる保管・査定のコツ
- まとめ—現在は廃盤、だからこそ状態とバージョンが重要
目次
『泰安洋行』とは—アルバムの内容と世界観
細野晴臣が1976年に発表した『泰安洋行』は、エキゾ/トロピカル感覚と都会的な洗練を併せ持つ、ソロ名義の代表作の一つ。ポップス〜ラテン〜アイランド音楽の要素が有機的に融合し、のちのテクノ・ポップ/ワールド・ミュージック志向にも接続する"細野美学"の基点として、多くのコレクターから評価されています。
参加アーティスト/制作陣の特徴
レコーディングには、細野晴臣が中心となり、鈴木茂や佐藤博らのティン・パン・アレー周辺のほか、コーラスでは大瀧詠一、大貫妙子、矢野顕子など錚々たるプレイヤーが参加。シャープで抜けの良い演奏、色彩感のあるギター/キーボード、タイトなリズム・セクションが、作品の軽快な旅情を下支えしています。アルバム全体を貫くアレンジの妙と録音の質が、"時代を超えるポータブル感"を生み、現在でもオリジナル盤の人気を支えています。
5つのプレス(形態)を一望できる比較表
いずれの仕様も冊子型ライナーが付属します。下表では、帯色・帯文句・定価表記・カタログ番号・ラベル仕様などの識別ポイントをまとめました。
注:本表の内容は 2026/1/7時点の整理情報です。
| プレス | 帯色・デザイン | 帯のキャッチコピー | リリース年 | 定価表記 | カタログ番号 | ラベル仕様 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
1stプレス![]() (参考画像)買取日:2020/2/15 |
赤字の白帯 | 「細野晴臣、パラダイスへの船出!!」 | 1976年 | 2,300円(※2500円定価ステッカー貼り個体も存在) | GW4021 | TIN PAN ALLEY 赤ラベル | 初版の基準となる人気盤 |
2ndプレス
(参考画像)買取日:2019/11/24 |
青字の白帯 | 「テクノ・ポップの王様 細野晴臣が全世界を熱狂させる原点となったソロ・アルバム。」 | (推定)1978年頃 | 2,300円(※2500円定価ステッカー貼り個体も存在) | GW4021 | TIN PAN ALLEY 赤ラベル | YMO大ヒット(1978年)を受けた過去カタログ再展開の一環と考えられる/前作『トロピカル・ダンディー』にも帯色違い再発があり同時期リリースの可能性 |
3rdプレス![]() (参考画像)買取日:2019/3/2 |
黒字赤帯 | テクノ・ポップの王様 細野晴臣が全世界を熱狂させる原点となったソロ・アルバム。 | 1980年頃 | 2,500円 に変更 | GW4021 | TIN PAN ALLEY 赤ラベル | この仕様は前作『トロピカル・ダンディー』でも同系統の再発あり |
4thプレス![]() (参考画像)買取日:2019/12/13 |
緑CAP帯 | テクノ・ポップの王様 細野晴臣が全世界を熱狂させる原点となったソロ・アルバム。 | 1984年頃 | 2,500円 | GW4109(※規格変更) | シリーズ統一の「THE MEIBAN」ラベル | MEIBANシリーズとしての再編版 |
5thプレス![]() (参考画像)買取日:2024/8/28 |
緑帯 | なし | 1995年 | 3,000円 | VSLP4002 | PANAM 青ラベル(※1975年リリースの鈴木茂『BAND WAGON』と同デザイン)にVIVID SOUNDロゴが追加 | VIVID SOUND再発盤 |
各プレスの見分け方と注目ポイント
- 帯色と帯文句:1st/2ndは帯文句が明確な識別ポイント。赤字の白帯(1st)と青字の白帯(2nd)でキャッチコピーが異なります。YMO大ヒット(1978年)を受け、過去カタログ再展開の一環リリースであったのでは、と推察できます。
- 定価表記:3rdプレスで2500円に変更。1st/2ndは基本2300円表記ですが、後貼りの2500円ステッカーがある個体も。
- カタログ番号:基本は GW4021。4thプレスでGW4109へ規格変更されるのが大きな識別点です。
- ラベル仕様:TIN PAN ALLEY赤ラベル(〜3rd) → 名盤シリーズ「THE MEIBAN」ラベル(4th) → PANAM青ラベル+VIVID SOUNDロゴ(5th)。
- 冊子型ライナー:すべての仕様に付属しているため、欠品の有無は査定に直結します。
高価買取につながる保管・査定のコツ
-
保存環境
高温多湿は紙とレコード双方の大敵。温度・湿度管理と内袋/外袋の適切な交換でジャケットのヤケ・シミ、盤の反り・カビを防ぎましょう。 -
付属品の完備
帯/冊子型ライナーの有無で査定は大きく変動。特に1stプレス/2ndプレスの帯は識別要素が強く、欠品は減額の要因になります。 -
識別ポイントの整理
カタログ番号(GW4021/GW4109/VSLP4002)、定価表記(2300円/2500円)、ラベルの種類をメモしておくと、査定時の説明がスムーズです。 -
クリーニング
盤面はドライ型のレコードクリーナーやカーボンブラシでホコリを除去。湿式クリーニングはラベル保護を徹底し、静電気対策も忘れずに。 -
出品・査定のタイミング
関連タイトルの再評価やアーティストの話題化で相場が動くことがあります。ベストなタイミングを見極めましょう。
まとめ—現在は廃盤、だからこそ状態とバージョンが重要
『泰安洋行』のレコードは現在、廃盤です。そのため、帯・ライナーの完備、盤質/ジャケット状態の良好さ、そしてプレス(形態)の違いが、価格と評価を左右する最大要因となります。コレクターにとっては、1stプレス(赤字の白帯/GW4021/TIN PAN ALLEY赤ラベル)や2ndプレス(青字の白帯)など、帯文句・定価・ラベルの差異が魅力。情報を整理して、自分の所有盤がどのバージョンかを特定しておくことが、満足のいく売買につながります。
是非一度、HMV record shop/HMV買取センターへお持ち込みください!




