アウレリア・ヴィショヴァン/リスト:12の大練習曲
2025年12月25日 (木) 18:00 - HMV&BOOKS online - Classical

アウレリア・ヴィショヴァンが弾くリスト。
リスト本人の楽器で世界初ピリオド楽器録音!
ルーマニア出身、2019年に「世界でもっとも権威のある古楽コンクール」とも称されるブルージュ国際古楽コンクールのフォルテピアノ部門の覇者となったアウレリア・ヴィショヴァン(ヴィソヴァン)による、極めて重要なリスト・アルバムが登場します。
曲目は、有名な『超絶技巧練習曲 S.139』(1852年版)の直接の原曲にあたる『12の大練習曲 S.137』(1837年版)。シューマンに「嵐と恐怖の練習曲」「世界にこの曲を弾ける者は10人か12人しかいないだろう」と評されたことで知られる、極めて演奏困難なバージョンです。
本アルバム最大の特徴は、この作品の「時代楽器(ヒストリカル・ピアノ)による世界初録音」であるという点。これまでモダン・ピアノによる録音はいくつか存在しましたが、当時の楽器でこの難曲に挑んだ例はありませんでした。
今回使用された楽器は、リストゆかりの地バイロイトの「シュタイングレーバー・ハウス」のロココ・サロンに所蔵されている、1873年製シュタイングレーバー(修復済)です。晩年のリストは、娘コジマと義理の息子リヒャルト・ワーグナーを訪ねて頻繁にバイロイトを訪れ、このサロンで友人や知人のために、また時には公の場で、まさにこのピアノを何度も演奏しました。壁一面にリストのオリジナル写真が飾られた歴史的な部屋で、リスト自身が指を走らせたその楽器の響きを収録した貴重な録音です。
ヴィショヴァンがモダン楽器ではなく当時の楽器を選んだ理由は、歴史的な興味だけではありません。1837年版の楽譜には、後の改訂版では削除されてしまったリスト独自の演奏記号(テンポの揺らぎや、フェルマータより短い「ため」を示す線など)が記されています。これらの繊細なロマン派的ニュアンスは、現代のピアノよりも、当時の楽器の減衰音やタッチでこそ自然に表現できると彼女は語ります。リストが完成形とみなしていたにも関わらず、あまりの難易度に改訂を余儀なくされた「真の超絶技巧」が、リストを知り尽くした楽器によって鮮烈に蘇ります。
ブックレットには楽器の写真や一部譜例付きの曲目解説(欧文)も掲載。(輸入元情報)
【収録情報】
● リスト:12の大練習曲 S.137
アウレリア・ヴィショヴァン(ピアノ/シュタイングレーバー 1873)
録音時期:2025年2月27日〜3月2日
録音場所:バイロイト、シュタイングレーバー・ハウス
録音方式:ステレオ(デジタル)
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