【発売】ヤーコプス&バーゼル室内管/ハイドン:『聖チェチーリア・ミサ』
2025年09月03日 (水) 18:00 - HMV&BOOKS online - Classical
ハイドン初期の意欲作、ヤーコプスの精緻な指揮で隅々まで瑞々しく!
「交響曲の父」ハイドンが1766年、生涯で最も長く仕えることになる主君ニコラウス・エステルハージ侯の宮廷楽長に昇任した年に書いた長大な意欲作を、2025年春に30年ぶりの来日公演を成功させた記憶も新しいルネ・ヤーコプスの指揮で。「ALPHA」レーベルではアントニーニ指揮によるハイドン交響曲全曲録音シリーズ「ハイドン2032」でおなじみバーゼル室内管弦楽団と、同じスイスの気鋭声楽集団チューリッヒ・ジングアカデミーとの共演。
この組み合わせでは今後ハイドン晩期の大作ミサ曲6曲も録音される予定とのことですが、その皮切りともいうべき今回の録音でヤーコプスが取り上げるハ長調のミサ曲は、初期作品ながらハイドンの全ミサ曲中で桁外れの最長演奏時間に及ぶ大作。この作品はかつては筆写譜の誤記から『聖チェチーリアのミサ曲』と呼ばれていましたが、20世紀後半に自筆譜が見つかり、1782年作の別のミサ曲(Hob.XXII:8)と同じくオーストリアのマリアツェル教会のために作曲されたことが裏づけられました。
過去ヨッフムやクーベリック、コルボら大指揮者の録音も出ている注目作ですが、さすがは歌詞の微妙なニュアンスと音楽的細部の関係を徹底追及するヤーコプス、ミサ全体を構成する17節を深く読み解き、一体感を持って演奏陣をまとめて陰影鮮やかなドラマを織り上げ、全く飽きさせることがありません。北欧からの女声ソリスト2人、英国とチリ出身の男声ソリストたちも聴き応えある解釈でアリアや重唱を披露。交響曲ではよく知られたハイドンならではの機微が、早くから別分野の音楽にも応用されていたことにも気づかされる名演で、予定されている後期作品の録音にも期待感が増す快心の1枚です。(輸入元情報)
【収録情報】
● ハイドン:ミサ曲ハ長調 Hob.XXII:5『いと麗しき乙女マリアを讃えるマリアツェルのミサ曲』(聖チェチーリアのミサ曲)
マリ・エリクスモエン(ソプラノ)
クリスティナ・ハンマーシュトレム(メゾ・ソプラノ)
マーク・ミルホーファー(テノール)
クリスティアン・セン(バリトン)
チューリッヒ・ジングアカデミー(合唱)
バーゼル室内管弦楽団
ルネ・ヤーコプス(指揮)
録音時期:2024年12月4-7日
録音場所:スイス、バーゼル、ドン・ボスコ
録音方式:ステレオ(デジタル)
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