80年代ニューロマンティック界の貴公子 ザイン・グリフのユニット ”ヘルデン” 1983年 幻のアルバム『Spies』がアップデートされ公式リリース − ハンス・ジマー、ウルトラヴォックスのウォーレン・カンとのプロジェクトの全貌がついに明らかに

ニューロマンティック界の貴公子ザイン・グリフのユニット ”ヘルデン” 1983年制作の幻のアルバムがアップデートされ公式リリース

ニュージーランド出身ながら70年代中頃よりロンドンを中心に活動し、その後の80年代ニューロマンティックムーヴメントにおいて絶大な人気を誇り、またデヴィッド・ボウイやケイト・ブッシュ、当時YMOのドラマーだった高橋幸宏らとの交流でも知られるニューロマ界の貴公子 ザイン・グリフ。

１stアルバム『Ashes and Diamonds』をトニー・ヴィスコンティ、２ndアルバム『Figvres』をハンス・ジマーのプロデュースで制作したのち、1983年、そのハンス・ジマー、そしてウルトラヴォックスのドラマー、ウォーレン・カンと ”Helden” (ヘルデン＝ドイツ語で英雄) なるプロジェクトを立ち上げた。

ミステリーやスパイ譚を加味した現代のオペラというコンセプトを持ったこのユニットは、1983年にアルバム『Spies』を制作したもののシングルを１枚リリースしてアルバムの発売は中止に。以後グリフはソロとして現在まで活動を続けるが、2014年に来日公演を行なった際、多くのファンがヘルデンのアルバムのことを気にかけていることを知って一念発起。当時の『Spies』の音源をベースに新たに制作・ブラッシュアップしたアルバムを制作。それが今回登場するアルバム『Helden Project // Spies』だ。

当時の熱気はそのまま、音の質感などは完全に21世紀仕様へとアップデートされた本作は、当時のザイン・グリフを知るファンも、そうでない音楽好きもどちらも魅了する作品であることは間違いない。ザイン・グリフはいまだ進化を続けているのだ。

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