HMVインタビュー: ADF
Thursday, January 13th 2011
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AKTARV8R (アクター):ボーカル、MC
バングラデシュの家系に生まれ、1998年にADF主催の音楽ワークショップに参加した際、チャンドラソニックから直接指導を受けたことからバンドと関わりを持つ。2001年に学校を卒業すると本格的にヴォーカリストとして活動を開始、「Fortress Europe」などADFの代表曲でMCを務めるようになる。AKTARはジャングルの第1世代であり、レゲエやヒップホップにも造詣が深い。またアラビア音楽とトルコ音楽にも興味を持ち、トルコで有名なエレクトロニック・バンド、OOJAMIの作品でもMCを務めている。彼はまたUKきってのケバブ好きを自負している。
与えられた考えじゃなく、自分で考える様になってほしいね。
- --- まず前作からの3年間を経てのアルバムリリースとなりましたね。その間どのような活動をしていましたか?
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AKTAR: そうだなぁ…ショーで色んな場所を廻ってたな。コロンビアにも行ったし、メキシコ、フランス、ドイツ…他にも色んな国や街でギグをやったんだ。フェスにも出演したしね。モロッコでのフェスは最高だったな。それと同時に今回のアルバム制作にも取り組んでたね。この間に世界各地を回れたおかげで、その影響が自分の中で広がって行って今回の作品の音楽に反映されていると思うよ。
- --- 新作『A History Of Now』について話を訊かせてください。まず、今回はどのようなテーマのもとに作られているのでしょうか。
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AKTAR: テーマか…。テーマは、俺でさえハッキリとしたものはわからない(笑)説明がすごく難しいんだ。簡単に言うと、テーマはテクノロジーについて。テクノロジーと、その中に生きる自分達ってところかな
- --- 今回のアルバムを作る前に、どんなアルバムにしようと考えましたか。
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AKTAR: 作る前は、あまりアイディアは持ってなかったんだ。アイディアというより、ディスカッションをたくさんしてたよ。ディスカッションの内容は、今現在、自分達の周りでどのようなことが起こってるかについて。皆でそれぞれ違った主題を持ち寄って話し合ったんだ。普通のおしゃべりみたいにね。個人的な事について話したりもしたよ。それからリハーサルをして、ジャムをやってくうちに途中でアイディアがでてきたり、これをもっとああしたほうがいいんじゃないかとか、コレいいな、とか、そういう風にしてアルバムが出来あがったんだ。結果的に、前の作品を違ったサウンドの作品が出来たからよかったと思ってる。沢山の場所を旅して、色んなタイプの音楽をそれぞれの場所で聴いてきたから、それも関係してるだろうしね。もっと成長した、大人っぽい作品に仕上がったんだ。
- --- 『A History Of Now』が意味するところに新作でのコンセプトがうかがえますが、どういったことを意味するのでしょうか? またどのようなメッセージが込められているのでしょうか。アルバムジャケットにはどのようなメッセージが込められているのでしょうか。
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AKTAR: 意味は、タイトルそのままさ(笑)“Now”は“いつ”を差してもいいんだ。どんな瞬間も、歴史の一部になる。たった今でもいいし、5秒後とか、1分後でもいい。そのどんな時間も意味するのさ。タイトルに特別な意味があるわけではないけど、今年でも去年でも、とにかく自分達が今生活している時間が“Now”なんだ。メッセージは、人によって違うはずさ。人それぞれ、感じ取るものが違うと思うから。あるトラックで、”You can’t download songs”=”曲のダウンロードはできない”って部分があるんだけど、それは、文字通りダウンロードできないようにしようとか、するなとか、テクノロジーをなくせって意味ではないんだ。そういう機能があることはもう仕方ないわけで、なくなりはしない。でも、インターネットがあったって、それを“自らしすぎない”ことはできるだろ?そのメタファーなんだ。で、最後のフレーズで”You never download me”=”俺をダウンロードすることは絶対にできない”って歌詞があるんだけど、これは色んな意味にとらえることができる。それは、リスナー次第さ。ジャケットはスマートフォンみたいにたくさんのアプリケーションを持ってる電話のイメージなんだけど、自分達のアプリケーションを作って、携帯1つで自分の日常を管理できる機械、みたいな…アプリケーションもすごい勢いで変化して、人々はそれについていくのに必死だろ?でも、それがないと生活できないんだ。変化やそのスピードに惑わされてうんざりしながらも、それがない生活なんて考えられないのさ。
- --- あなた自身の携帯もスマートフォンですか?(笑)
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AKTAR: イエス(笑)気に入ってる。しかもかなりね!(笑)ちゃんと認めるよ(笑)俺たちは、スマートフォンがダメだと言ってるわけじゃないんだ。その全ての機能が本当に必要なのかとか、そういうことを疑問視してるのさ。すごいスピードで増え続ける、必要以上のアプリケーションの必要性とかね。ただ、テクノロジーの代表がスマートフォンだからデザインを携帯にしただけで、スマートフォンがどうってわけじゃないんだ。
- --- 現在、音楽を取り巻く状況は大きく変化しつつあります(音楽配信やインターネットを通じた情報発信など)。今回の歌詞にも歌われていますが、その状況についてはどう思われますか?
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AKTAR: 人々が音楽をダウンロードしてしまう。それはもう止められない事だと思うんだ。そんな中にも、音楽をダウンロードしたくない人たちだっている。CD店に足を運んで、ディスクを買って、ジャケットに興味を持つ人だっているし、ノベルティとしてそれを手元においておきたい人もいるわけだし。ダウンロードにはポジティブな面とネガティブな面があると思うんだ。まずポジティブな面は、店に足を運んだり、CDを買わないような人たちも気軽に部屋で音楽にアクセスができるってこと。偶然、もしくは簡単にお気に入りの音楽を見つけられるし、それは同時に自分の音楽を知って欲しいミュージシャンの作品が、ある人の目にとまるってことでもある。そうすれば、そのインターネットで知ったお気に入りのバンドがショーのために自分の街へ来た時にチケットを買ってコンサートにいくきっかけができるわけだし、そのショーをみて、また更にファンになるかもしれない。そこからまた、他の音楽にも興味を持ち出すかもしれないわけだ。自分がそもそも知りもしないモノのために、人は普通わざわざお金を出したりはしないだろ?そういう人たちが、ダウンロードがあることで、もしかしたらあるバンドを好きになって、CDやチケットにお金を出したくなる可能性があるってことさ。でももちろんネガティブな面もあって、それが違法だってこと。CDも売れなくなるしね。そんな中で、これから状況がベターになるのかどうかは俺にもわからない。兆候も何も見えないしね。でも、インターネットのおかげで世界各国の人々に自分たちの音楽を知ってもらえるようになりはするわけだから、世界中にオーディエンスを増やせるってのはベターになる一歩かもしれない。そのうちどうなるか見えてくるさ。
- --- このアルバムを聴くことによってリスナーの意識に、どのような変化を期待しますか?
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AKTAR: そうだな。与えられた考えじゃなく、自分で考える様になってほしいね。マイスペースにフェイスブック、ツイッター…こういったものが次々と出てきてるだろ?今の時代は情報に溢れテクノロジーはめまぐるしく変化していく状況で、そういったものに嫌気がさしながらも、それなしでは生活できないのさ。その中で自分を取り巻く物事の背景とプロセスをちゃんと把握して、理解して欲しい。何かが変わると言うより、アルバムを聴いて、世界を別の角度から見て、考えて欲しいんだ。
- --- 今回、CHI 2 Strings、Nathan "Flutebox" Lee、KERIEVAといったミュージシャンの参加は、今作にどのような影響をもたらしましたか。
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AKTAR: ネイサンのフルートとビートボックス、CHI 2のストリングスは本当に素晴らしいし、特にCHI 2のストリングスはひとつのパターンだけじゃなくて、色々なタイプがあるんだ。彼らのおかげで、違った角度から音楽を見ることができたと思う。彼らがどのようにしてメロディを生み出すのか、逆に、彼らのどこからメロディが生まれるか?とか、メロディの構成の仕方は特に勉強になったね。
- --- 今回のアルバムでは、ダブステップなどUKの新たなベースミュージックについてもアプローチしてますね。前作以降影響を受けたり、興味があったことは何ですか。
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AKTAR: ダブステップはもちろんそうだし、沢山の国を旅して、違う種類のいくつもの音楽を聴くと、バンド名はわからなくても、“あのサルサ・バンドよかったな”とか、“あのヒップホップ格好良かったな”とかは頭に残るわけで、そういったすべての種類の音楽から大きく影響を受けたよ。速いテンポの音楽も、遅いテンポの音楽も、ソウルでもダブステップでも、気に入ったメロディやベースラインを持った全ての音楽から影響を受けてきたんだ。音楽は本当に素晴らしいもので、自分が心を開けば開くほど自分の中に入って来る。個人的にハマってるのは、ダブステップと、UKの新人ラッパー、Lowkey(ローキー)。最近はローカルなものにハマっててね。彼は、何かをおそれたりせず、自分が思う事をそのまま歌うとこがカッコイイんだ。あとは、トルコ音楽も好きだな。ベリーダンス・ミュージックとかね。エスニックの楽器にも興味があるんだ。
- --- 3月には来日ツアーが控えてますね。次の来日も楽しみですか?
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AKTAR: 日本は、俺たちにとっては第二の故郷みたいなもんなんだ。ふらっと立ち寄って、帰って、また顔を出す、みたいなね。もう10回以上も来日してるけど、未だに楽しみだね。日本にいくと、いつも食べてるよ(笑)。日本の街は…何でも早くて、カラフルで、生き生きしてて、何かが古くなることなんて決してないと思う。行くたびに発見の連続だし、最高だよ。ライブは最高のものになると思う。ぜひ期待していてくれよ。
- 新譜Asian Dub Foundation / History Of Now
- より熱く、より攻撃的に!ミクスチャー・シーンの異端児集団 Asian Dub Foundation 3年ぶりのニューアルバムが完成!ADFの持ち味であるパンキッシュなドラムンベースやバングラ・ダブが全開のナンバーはもちろん、これまでにない瞑想的なフィーリングの楽曲なども収めらた“音兵器(サウンド・ウェポン)”な一枚!!
ライブ情報
3公演共通
OPEN / 18:00 START / 19:00
前売りチケット 6,000円 (ドリンク代別途 500円)

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- History Of Now
Asian Dub Foundation - 2011年1月19日発売

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- Punkara
Asian Dub Foundation - 発売中

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- R.A.F.I
Asian Dub Foundation - 発売中

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- Community Music
Asian Dub Foundation - 発売中

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- Enemy Of The Enemy
Asian Dub Foundation - 発売中

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- Tank
Asian Dub Foundation - 発売中
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