【HMVインタビュー】 MOROHA page2
Saturday, October 15th 2016
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- --- 一方アフロさんがRAPを始めたのは高校卒業くらいのタイミングだと言う事でしたが、それ以前、例えば、何か物を書いていたとか、読書家だったりとか、今に繋がっている事はありますか?
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A:本はわりと好きで。でも人並みに好きっていうくらいの。作文は好きでした。テーマのない作文は特に。夏休みの宿題では、真っ先に作文に手をつけて終わらせちゃう感じでしたね。
- --- もともと文章を書くと言う作業はお好きなんですね。
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A:はい。好きでした。
- --- それが今のRAPに繋がっているのだと思いますが、「文章を書く」と言う事と「リリックを書く」という事の違いに躓いたりすることは無かったですか?
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A:RAP自体で躓いたと思っている事は特にないですかね。それよりもHIP HOPの知識に対して。「もっとHIP HOP勉強した方がいいよ」って言われる事は多々あって、試しに薦められたクラシックスを聴いてみたりしたんですけど、俺は正直あまりいいとは思わなくて。好きでもないものを聴かなければダメ、それを勉強と言われるのが「え?」って感じで。それに対する対抗心、「そんなのどうでもいいでしょ?」っていうような気持ちはありました。未だにそれは付き纏ってますね。色んな所で言われたりします。
- --- 何かを模倣したHIP HOPではない事は、オリジナリティのある楽曲に表れていますよね。ただ、何からも影響を受けてない人はいないと思うのですが?
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A:中島みゆきさんの「ファイト」っていう曲がありますよね。俺はずっとあの曲と戦っているんです。いつでも。HIP HOPのリスナーだったりPUNKのリスナーだったり、いろいろなリスナーがいる中で、あの曲はジャンルを問わず、心に届く、絶対に痺れると思うんです。その部分を、俺たちが出来るかどうか。俺らのLIVEを観て「おまえらHIP HOPを勉強しろよ」と言われたって事は「結局俺らは中島みゆきに及ばなかった」ってだけの話で、それぐらいのものを作ればジャンル問わずいけるんだなって思ってます。だから「ファイト」は自分のメンタリティー的な部分で刺激されています。
- --- そんな二人がMOROHAを結成するわけですが、ギターとラップというシンプルな編成になった理由、それに対するこだわりはありますか?
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A:最初は正直そこまで深い事は考えてなくて。
高校時代、俺が野球をやっている間、UKはずっとチャラチャラしてたんですよ。(笑)僕ら野球部からすると羨ましい部分もあったんです。「彼女もいていいなー」みたいな。で、俺も折角いまやってるんだから、憧れじゃないけど、ずっと羨ましくみてたUKと何かやりたいなという感覚で作ったのが、まず最初の曲です。
それとは別に、「何でラッパーのリリックはクラブで聴き取れないんだろう」っていうフラストレーションがすごくあって。「LOWが強けりゃHIP HOP」みたいな感覚に対して、「折角この人、歌詞でいい事言ってるのに何で現場で聴き取れないんだろう。もったいないな。」っていう思いがすごーーーーーくあって。それに対してシンプルにギターでやったら、ビートがそもそもないんで、歌詞が100%伝わるんじゃないか?っていう事も同時に思っていて。
で、UKと1曲作ったときに、それをクラブでやる事を想像したんです。「クラブにギター背負って相方と二人で行く。」その感じにもテンションがあがってしまった部分はありますね。(笑) そういうあまのじゃく的な部分もあったりして最初はやり始めたんですけど。
この形でやっていく内にすごく、「本当に俺がやりたい事はなんだ?」って考えたときに、やっぱり「歌詞をちゃんと伝える事だ」と思うようになって。
さらに続けていく中で、ようやく「生演奏の良さ」「二人でやってるグルーヴ」だとかっていうのに辿り着くんです。 - --- それありきで始めたのではなく、やっていく内にそこに気付きがあったと。
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A:俺は単純にそうですね。たぶんUKは考えていたと思うんですけど。
- --- UKさんはいかがですか?
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U:音楽的な部分でHIP HOPっていうのが、極端な事を言えば、バンドと違ってCDを流してそれに声を乗せてるっていう事のように見えるんです。もしかしたら、やってる人に言わせれば全然違うのかもしれないですけど。正直それをかっこいいとは思っていなくて、なによりもやっぱり、実際に演奏をして生の音を出す。それを聴いてもらう。その場で出来上がるもの。それに勝るものはないのかなってずっと思っていて、だからずっとバンドにこだわっていたんです。バンドであればなんでも良かったんですよ。生音を出すという部分では。ただ、さっきアフロも言ってたんですけど、HIP HOPのクラブにギターを担いで行って、生音出してラップをやるっていう事自体がアンチテーゼであって、そこからやってみたという。
- --- なるほど。実際HIP HOPのクラブでギターを担いで行くアーティストは他に類を見ないですよね。その点において、出る杭は打たれるような事もありましたか?
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Aギターとラップっていうルックスがそもそも・・・(笑)
ある人からは「奇をてらって、珍しさを使って眼を惹こうとしてるんじゃないの?それはラッパーとしての逃げじゃないの?」っていう事も言われたりしたんですけど、それはそうやって思われている時点で僕の力不足だと思ったんで。
あと、クラブの難しい所って言うのは、やっぱりパーティーなんで、踊るため、飲むためにお客さんは来てるんですよ。そのクラブイベントの一番浅い時間、10分程度のshow caseで、バーカウンターにいるお客さんをどうやってフロアに呼び込もうか、という部分で今考えるとクラブでは鍛えられました。 - --- プロフィールには「ビートの無い編成ゆえ冷ややかな視線を浴びる事もあった」とありますが、実際、僕が生で聴かせて貰った時、ビートが無いとは感じなかったんです。アフロさん、UKさんそれぞれ、直接的なビートではなくてもリズムを作り出していて、「奮い立つCDショップにて」の一節にあるように「ギターが一本 マイクが一本 ビートはあなたの心臓音」というのが、まさにしっくり来るような。だから「冷ややかな視線を浴びる事もあった」というのが意外なような気がしたんですけど。
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U:その時(冷ややかな視線を浴びた時期)はそうだったんです。個人的なんですけど、オケを創るっていう側として、それがすごい悔しかったんです。「ビートがない」って言われて。ギター1本でやってるからには、なんとかしなきゃなっていう部分で、ギター1本でバンドを創り上げるっていう意識が働くようになった。ドラムがあってベースが合ってメロディーがあって・・・って言うのをギター1本で何とかしようと思い続けていた事が、今ある楽曲に繋がっていると思います。
- --- MOROHAの楽曲のギターは基本的にはフレーズの反復ですよね。繰り返しているだけかって言うとそうではなくて、RAPの感情と共に抑揚があって、それが楽曲に強い印象を与えていっているような気がします。
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U:単調になればなるほど、それはグルーヴのなさに繋がる気がしていて。ある時、人に聴かせたら、「もっと感情を込めて弾いたら」とか言われるんですね。それで、はっと気付いて。元々、クラブでやるっていう事に捉われすぎて、なんとかそっち寄りに繋げようという意識が働いてたと思うんです。それを一旦、断ち切って、「好きにやっていいのかな?」っていう部分で、すごい抑揚を出したりするようになったら、うまく曲になってきたっていうのはあります。
- --- フレーズの反復っていうのはリスナーにとって印象に残りやすいし、強みだと思うんです。逆にプレイヤーとして、反復から抜け出したい欲求っていうのはありますか?
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U:そこが、今言った通りで。繰り返しっていう意識でやってたのが、当時始めたばかりの頃で、今は逆に、繰り返しと思わせないように、山を創って、展開を創って。同じメロディー、コードを弾いていても、歌詞とリンクさせたり、逆にズラしたりって言うのを考えながら、今は創っています。
- 新譜MOROHA / MOROHA
- 「MOROHA の登場は事件だと思っている」―曽我部恵一をして、そう言わしめた若干23歳の ユニットがROSE RECORDSからデビューを果たします!!情景を鮮やかに映し出す透明に研ぎすまされたアコースティックギターの調べ。夢や挫折、愛や絆、そんな誰もが抱える大切なものについて、ありったけの情熱でフロウするラップ。アコースティックギターとラップのみで音楽の新たな希望を照らす話題のユニット、MOROHA1stアルバム!!
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- MOROHA
MOROHA - 2010年10月21日発売

2008年に結成されたMCのアフロとGtのUKからなる二人組。結成当初は、渋谷Familyや池袋bedなどでクラブイベントをメインにライブを行うが、ビートの無い編成ゆえに出演者やオーディエンスから冷ややかな視線を浴びることも多々あった。こうした現場を通して屈強な精神力を培う。言葉から汗が滲み出る程に熱量を持ったラップ、そして、ギター1本だからこそ際立つUKの繊細かつ獰猛なリフ。個々の持ち味を最大限に生かす為、このMC+Gtという最小編成にこだわる。抽象的な表現を一切使わず、思いの丈を臆面も無く言い切るそのスタイルとリリックは賛否両論を巻き起こしている。鬼気迫るLIVEはあなたにとって毒か薬か!?雪国信州信濃から冷えた拳骨振り回す。
文中に登場したド名盤!
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- Singles 2000
中島みゆき - 2002年04月17日発売
ROSE RECORDS 作品情報
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- 本日は晴天なり
サニーデイ サービス - 2010年04月21日発売
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- Remix Collection 2003-2009
曽我部恵一 - 2010年03月10日発売
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- 東京360分 (DVD+CD)
- 2010年8月26日発売
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- Sings
曽我部恵一 - 2009年12月04日発売
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- Theme I
aCae - 2009年11月20日発売
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- プレゼント
曽我部恵一BAND - 2009年10月09日発売
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- JEBSKI & YOGURT
JEBSKI & YOGURT - 2009年09月18日発売
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- WE ARE THE WORLD !!!
ワッツーシゾンビ - 2009年09月05日発売
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- つぶやきタシロー
島津田四郎 - 2009年07月17日発売
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- a selection of songs 2004-2009
Lantern Parade - 2009年07月03日発売
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