ズート・シムズ 10インチ & CD復刻
Thursday, June 17th 2010
ジャズの夢は、パリにて夜ひらいた
1956年当時、その後20年以上の関係を築くこととなる同じテナー奏者のアル・コーンとの双頭アルバム『From A To Z』を吹き込んだズート・シムズは、時をほぼ同じくしてジェリー・マリガンのセクステットにも籍を置いていた。同年3月にマリガン一行がツアーのためにヨーロッパへ飛ぶと、ズートも当然ながら帯同。3月15日の深夜、つまりは16日の早朝、その日パリでのギグを終えホテルに宿泊していたズートに、ご当地パリのジャズ・ピアニスト、アンリ・ルノーからセッションの誘いが入ったと言われています。マリガンの目を盗み(?)ホテルを抜け出すズートは指定されたスタジオへ一路。こうして真夜中にお忍びで行なわれたセッションの模様はしっかりと記録され、こちらの『ズート・シムズ・オン・デュクレテ・トムソン』(原題:Zoot Sims Avec Henri Renaud)として、フランスのジャズ・レーベル=Ducretet-thomson(デュクレテ・トムソン)からリリースされました。
アンリのオリジナルとなる冒頭の「Captaen Jetter」をはじめ、「Everything I Love」、「Little Jon Special」といったハードバップ楽曲におけるズートのアドリブは、リラックスした真夜中のセッションの場においても、抜群の音色と伸縮性、切れ味をキープし、まさに「ジャズ史に残る快演」と語り継がれています。盟友のトランペット奏者ジョン・アードレイもそこに負けじと応戦し、滑らかで張りのあるハイノートを絡ませます。また、エスプリの利いたアンリのピアノが洒脱にバックアップする、クインシー・ジョーンズの「Evening in Paris」やスタンダードの「On the Alamo」などバラードで覗かせる歌心に溢れた柔らかい表情も最高です。 2002年にEMIから「ジャズ決定盤1500」シリーズの1枚としてリイシューされたCDもとっくの昔に廃盤となり、現在中古市場でも高値で取引されている状況。そんな中においてのうれしい復刻。しかもオリジナル10インチ・レコードで。精巧な復刻に定評のある澤野工房だけに、その期待はさらに高まります。巴里の夜、ひっそり咲いた、ジャズの夢。お買い逃しなく。 澤野工房 特集ストアはこちら
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