HMVインタビュー: KOOP

Monday, February 15th 2010

interview

Koop

KOOPはバンドなんだ。僕たちはプロジェクトじゃないし、プロデューサーでもないし、DJでもない。


--- KOOP(クープ)結成以前、マグナスとあなたはどんなことをしていたのでしょう?そして、どんなきっかけで知り合ったのですか?

オスカー・シモンソン: 学校時代に、ジャズにすごく興味を持ったんだ。その後、18歳になると学生パブに行けるようになってね、毎週水曜日にクラブですごくいい音楽をやっていたんだけど、そこのDJの1人がマグナスだったんだよ。マグナスとも知り合って、それから間もなくして一緒に音楽を作ることにしたんだよ。

--- その頃ジャイルズ・ピーターソンのトーキング・ラウドは既に全盛で、ジャズをポップ・ミュージック/クラブ・ミュージック側の視点から捉え直した事をやろうとする人たちはいたと思います。当初、影響を受けたり、憧れを持った人はいましたか?

オスカー・シモンソン: 18歳の頃はいろんな音楽を聴いていたけど、ジャズが好きだったし、ジャズ好きの人が他にもいることに気がついて、彼らはジャイルズ・ピーターソンといったイギリスのアシッド・ジャズが好きだった。自分が好きな音楽を他の人も好きだということがわかるとすごくうれしいけど、僕たちとしては90年代のジャズとは違ったジャズをやりたかったんだ。

--- あなた方の音楽は、サンプリングを駆使しているにも拘らず、いかにも生演奏に聞こえるところがすごいですよね。

オスカー・シモンソン: そこがポイントだったんだ。他のみんながサンプリングを使った、ループを元にした反復性の音楽をやっていたのに対して、僕たちはサンプリングを1種類じゃなくて50種類も使って、いろんなブリッジやサビを入れて曲に仕上げたんだ。サンプリングを使ってポップ・ソングを作ったんだよ。

--- これまでの活動において、ターニング・ポイントと言えるものはあったでしょうか?

オスカー・シモンソン: ターニング・ポイントは2回あったと思う。1997年にアルバム『サン・オブ・クープ』を作ったんだけど、これはとても地味でダークだった。それに飽き飽きした僕たちは、今度はとてもハッピーなものを作りたくなった。セカンド・アルバム『ワルツ・フォー・クープ』で最初に作ったのがタイトル・トラック「ワルツ・フォー・クープ」で、これは3分間のハッピー・ソングだった。そして、これが大きなブレイクにつながった。でもその後、僕たちのダークな面を再発見することになった。最新アルバム『クープ・アイランド』で作った最初の曲「クープ・アイランド・ブルース」がそうだった。そこでまたダークな面を発見してしまったんだよ。(笑)

--- ベスト・アルバムがリリースされます。この時期にリリースしようと思ったきっかけは何でしょうか?また、どういう基準で選曲をしたのでしょう?

オスカー・シモンソン: 僕たちの何たるかを1枚のアルバムで説明する必要があると思ったんだ。今どきは、1曲しか聞かない人もいれば、アルバムを丸々聞く人もいれば、4曲ダウンロードする人もいるから、僕たちがどういったことをやっているかを説明したかったんだよ。そのために、僕たちにとって最も重要な曲をベスト盤に選んだんだ。

--- 「Glömd」は2枚のレコードを同時にかけたのがきっかけで出来たそうですが、いつもお二人はそうした奇妙なことをしているんですか?

オスカー・シモンソン: 当時は、機材を持っていなかったんだ。電子録音装置を持っていなかったんで、2つのサンプルがばっちり合えば、コンピューターでレコーディングしてチェックするでもなく、2台のレコード・プレイヤーを使って同時にかけたんだ。最初は、そういうやり方でやっていた。機材も何もなかったんだから。いまどきはノート・パソコンがあれば音楽が作れるけど、1997年当時は音楽を作るためにはいろんな機材が必要だったんだ。

--- トラックはかなりサンプル音をモザイクのように重ねているんですよね。管楽器のソロは実際のプレイヤーを使っているのかとも思いますが、生音とサンプル音の比率は?

オスカー・シモンソン: 生音のパートはかなりあるよ。1曲の中には、大抵生演奏によるソロ楽器が1つ入っている。各曲に、生楽器は1つ2つ入っているよ。でも、ドラム、ストリングス、クワイアー、ホーン・セクションは全てサンプルなんだ。

--- お二人は、KOOP以外にサイド・プロジェクトをおやりになっていたりするんでしょうか?

オスカー・シモンソン: これまで一度もなかったし、これからも決してないだろう。19歳からずっとKOOP一筋さ。KOOPはバンドなんだ。僕たちはプロジェクトじゃないし、プロデューサーでもないし、DJでもない。僕たちはバンドなんだよ。若い頃からずっとそうして来たんだ。僕たちは、ダンス・ミュージックのプロデューサーなんかじゃない。

--- 今年はどんなことをする予定になっていますか?また、新作の準備は進んでいるんでしょうか?

オスカー・シモンソン: 今、ニュー・アルバムを制作中なんだ。これで4枚目になる。曲作りも始めたし。

--- 新しいアルバムが到着するのを楽しみにしています!


インタビュー構成:佐藤英輔
通訳:川原真理子

新譜COUP DE GRACE 1997-2007 (+DVD) / KOOP
暖かみのあるオシャレな生音系クラブ・ジャズ・サウンドで人気を博す スウェーデン出身の2人組クラブジャズ・ユニット KOOPが初のベスト・アルバムを完成!日本盤独自仕様となる「限定プレミア盤」のDVDには彼らの貴重なPV6曲を収録。北欧ジャズ・ムーヴメントの火付け役としてシーンを牽引してきた KOOPサウンドが心ゆくまで楽しめる内容の作品に!
profile

DJ であるマグナス・ジングマークとジャズ・クインテットでピアノを弾くなどジャズとクラシックをバック・グラウンドに持 つオスカー・シモンソンの 2 人によるスウェーデン出身のユニット、Koop(クープ)。
95 年にUK のClean Up レーベルからシングル“Sons of Koop EP”をリリース。本国スウェーデンはもとよりUK の クラブ系雑誌「Straight No Chase」で大きく取り扱われ話題に。それに注目した当時BBC1 のDJ であったジャイ ルス・ピーターソンが大プッシュしたことで一躍表舞台へ登場。
2002 年クラブ界にセンショーションを巻き起こした1st アルバム『Waltz For Koop』を発表。世界中に生音クラブ・ ジャズ・ムーブメントを巻き起こしたこの作品では、セシリア・スターリン、当時10 代だったユキミ・ナガノ、アール・ジ ンガーなど多彩なボーカリストを起用し、世界的なヒットを記録。日本でも多くの支持を得た。
そして、彼らを一気にメジャー・シーンへ押し上げたのが 2006 年に発表されたセカンド・アルバム『Koop Islands』。 この作品を機に一気にメジャー・シーンへ踊り出し、大ヒットを記録。楽曲のクオリティもさることながら、斬新なアル バム・ジャケットも大きな話題を呼ぶ。『TOKYO CROSSOVER / JAZZ FESTIVAL 2006』への出演も果たし、 その人気を不動のものとした。

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