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「ストーンズ初来日20年周年!」 イベント・レポート

ROLLING STONES STORE

Friday, March 5th 2010


ロックをころがせ!〜KEEP ON ROLLIN'〜





ローリング・ストーンズ初来日20周年
ロックをころがせ! 〜KEEP ON ROLLIN'〜


 知識の豊富さだけがファンとしての「証」になるというわけではありませんが、「これは好きなら知ってて当然」といった一定の基準値を設けられた際には、やはり「知らぬ」では済まされないものがいくつか浮き彫りになってくるはずです。かくして、日本のローリング・ストーンズ・ファンにとって最も「知らぬ」では済まされない日、 「1990年2月14日」から今年で丸20年を迎えようとしていました。そうです。「記念すべき」という言葉ではあまりにも浅薄すぎる、オールド・ファンならば誰もが胸を裂かれるような思いで待ち焦がれた、ローリング・ストーンズ初来日公演の日。それがまさに「1990年2月14日」。小雨そぼ降る水道橋でいったい何人の大人たちが、歓喜の涙に泣き濡れたのでしょうか。想像するだけで恐ろしい数字がはじき出されそうですが、20年の時を経た現在、「バブル期最後のロックンロール狂騒曲」として未来永劫語り継がれるであろう「1990年2月14日」の思い出を宝に、勇気に、この平成不況と闘い続けている人が数多存在することは、当社の独自の調査で明らかにされております。そんな大切な思い出が「めでたくハタチになりました」(© Mr.チャールズ)。

 巷では、「生誕○○周年」 「デビュー○○周年」 「没後○○周年」という謳い文句をよく見かけるように、アーカイヴの一元化を目指すような動きが多分野で活発に行われている今日この頃。太宰治、マーラー、二代目・桂枝雀、アントニオ猪木らのアニヴァーサリー・セッションに続けとばかりに、「初来日から○○周年」という半ば前例を見ない横断幕を掲げながら、日本全国のストーンズ信者が、自然・雑踏・文化の街、吉祥寺に集結。今回の「ローリング・ストーンズ初来日20周年 ロックをころがせ! 〜KEEP ON ROLLIN'〜」と銘打たれたイベントは、老舗ライヴ・ハウスが立ち並ぶ同地に2008年から暖簾を構える新参ライヴ・ハウス、吉祥寺ROCK JOINT GBにて開催。MCはおなじみ、アジアのストーンズ番長、マイク越谷こと越谷政義さん。出演は、日本を代表するストーンズ・トリビュート・バンド、THE BEGGARSをはじめ、VESSE、ルシール、loach、そして、ここROCK JOINT GBのスタッフにして、ザ・ドタンバーズのフロントマンでもあるMr.チャールズ(vo)、元Street Slidersで現在はTHE PRODIGAL SONSで活躍する市川James洋二(b)、同じくTHE PRODIGAL SONSの大島治彦(ds)、スマートソウルコネクション(往年のバッド・ボーイズ系ロック・ファンには元Shady Dollsとしても有名)の木村秀穂(g)、コークジーンズの石田コータ(g)という豪華な顔ぶれがスクラムを組んだ即席オールスターズ、KEEP ON ROLLINGS、さらにダメ押しとして、スペシャル・ゲストのズボンズ、ドン・マツオと、今宵は濃厚なロック・ブイヨンを溶かし込んだ、アツアツの和風ストーンズ汁にありつけそうな予感大。HMVのイベント・レポートです。



「Continental Drift」からの「Start Me Up」
それはつまり・・・


 昨年、初台で行われた「ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト」の発売記念ライヴ・イベント「TOKYOを照らせ!ストーンズ・ナイト!!」からほぼ半年。開演までのしばしの時間、その時の様子をかるく思い起こしていた小生。THE BEGGARSの本領「初台ハイドパーク劇場」に、オスの芸術的とも言える「キースぶり」に、ジョージのソリッドなギタリズムに、ジミヘン・トリビューター、jimisenを交えた「悪魔を憐れむ歌」に・・・あぁ、何と言っても白眉だったのが、元Street Sliders、ハリーの突然の登場。その時の「Satisfaction」は、コロされるぐらいかっこよかった! ついでに言うと、中2の夏に藤沢市民会館で観たStreet Slidersのライヴも最高にかっこよかった! と、そんな感慨に浸っているうちに、さっきまでまばらだったフロアはいつの間にか大勢のクラウドで埋め尽くされ、あとは”ドカドカうるさいR&Rバンド”の登場を待つだけの、定刻18時30分に。

越谷政義

 「Continental Drift」からの「Start Me Up」。それはつまり、藤波辰爾でいうところの「フルネルソン」からの「ドラゴン・スープレックス」。「1990年2月14日」をよく知る極東のストーンズ・ファンにとっては、それぐらいのインパクトと破壊力を持つ一連の流れ。イントロにしてフィニッシュ・ホールドとも言える、このSEを背に本日のMC、越谷政義さんが「Steel Wheels Tour」仕様の黒のスタジャンに身を包み登場。開口一番「20年前の今日は何曜日だったか憶えています? 確か水曜日じゃなかったかなぁ? 」と、誰よりも早く20年前の今日にタイムスリップし、あの日のことを振り返りはじめる越谷さん。わずか10分足らずのオープニングMCタイムにもかかわらず、ストーンズ(+@)の情報をこれでもかと盛り込む盛り込む。あげくの果てには「ダディ竹千代」(おとぼけキャッツ!)の名前も飛び出す相変わらずの舌好調ぶり。そして、会場を十分に温めたところで、まずはオープニング・アクトを紹介。アコギの弾き語りスタイルでハスキーな歌声を聴かせてくれる新世代シンガー・ソングライター、loach(ローチ)が登場し、「ロックをころがせ! 〜KEEP ON ROLLIN'〜」がブルージーにキックオフ!

 トム・ウェイツ? いや、ハウリン・ウルフ? いやいや、この感じは、完全にブラインド・ウィリー・ジョンソンかチャーリー・パットンの世界でしょ! ヤサ男風なルックス(失礼しました・・)からはおよそ想像もつかないディープでダーティ、且つ色気漂う歌声で「Out Of Time」、「Jumpin' Jack Flash」の2曲を披露したloach。「Jumpin' Jack Flash」に至っては、「ミシシッピ・デルタ・ミックス」とでも命名したい程のずぶずぶにマディなアレンジ。これはホントに恐れ入りました。ストーンズ好きだけじゃなく、戦前カントリー・ブルース、フォーク・ブルース、ラグタイムなんかがお好きな方も、是非、loachのライヴに足を運んでみてください。   

Pyano/オス
 のっけからドスの利いたブルース魂を注入され面喰っていると、お次は早くも本日の目玉。Mr.チャールズ(vo)、市川James洋二(b)、大島治彦(ds)、木村秀穂(g)、石田コータ(g)による、KEEP ON ROLLINGSが登場。THE PRODIGAL SONSの百戦錬磨のリズム隊を核に、どのようなパフォーマンスを見せてくれるのか楽しみなところ。セッティング中の越谷さんの軽妙な”演者いじり”も興に乗ってきたところで、あのズンドコ・タムの耳慣れたイントロが! ストーンズ、1981年の北米ツアーのセット・リストに組み込まれたスモーキー・ロビンソン&ザ・ミラクルズのモータウン・クラシックス「Going To A Go Go」でKEEP ON ROLLINGSのショウはスタート! ストーンズ経由でブルース、R&B、ソウルといったブラック・ミュージックの世界に足を踏み入れるようになった人のツボをしっかり刺激する選曲。ナイスです。 そして、ヴォーカル、Mr.チャールズの本領が発揮されたのがここから。「Last Time」、「Time Is On My Side」、「Tumbling Dice」の秀逸なオリジナル日本語訳カヴァー3連発。忌野清志郎、岡林信康、友部正人、仲野茂、どんとらが体を張って教えてくれた「カヴァーであっても自国の言葉で歌ってこそ本物のロック」という精神が、ボス亡き今もしっかり受け継がれていることを感じさせてくれました。なんだかんだ言っても、日本語の言葉・文章ってとても深みや面白みがあるなと思います。 ラストの「Let It Bleed」は、原曲どおりの英詞ヴァージョンでしたが、木村秀穂、石田コータのコンビネーション・ギターに冴えをみせたロックンロール色の濃いアレンジで大満足。即席とは言え、やっぱりこれだけのキャリアを持っているタレントたちが、愛するストーンズめがけて自身のソウルをぶつけているわけですから、バンド・アンサンブル、バリエーションを含めてかなりハイグレードなステージになったことは言うまでもないでしょう。役者が違います。

 それにしてもJamesさんのベースは、Sliders時代と変わらず、ズッシリとしてシュア。 演奏終了後には、越谷さんによる予定外のJamesさん公開インタビューがステージ下手(しもて)で行われ、盟友ハリーのこと、THE PRODIGAL SONS結成のきっかけなど興味深い話をたっぷりと聞くことができました。初めて、Slidersをテレビで観た時、ビル・ワイマンよろしく「サイレント・ストーン」的な雰囲気で黙々とベースラインを刻み続ける姿が印象的だったJamesさん。その昔、「夜のヒットスタジオ」出演時には、恒例のオープニング・メドレーで、小林幸子(でしたっけ?)からマイクを手渡され、ハリー、蘭丸を尻目にその甘いノドを全国ネットに乗せたなんていう逸話もファンの中でいまだ語り草になっておりますが。でも、そうした寡黙で頑固な職人気質の中に時折見せる、お茶目でサービス精神溢れる心意気が、いちファンとしてはたまらなく嬉しいわけなのです。THE PRODIGAL SONS共々、これからのご活躍を大いに期待しております! 僭越ながら。





60sストーンズ楽曲の旨味を堪能


ルシール(上) / VESSE(下)
 さて、3杯目の生ビール(ROCK JOINT GBの大ジョッキは規格外のデカさで、のんべえにはオススメ) をひっかけはじめた頃、ステージ上では、なにやら艶かしめな姿見のお姐様たちがスタンバイ中・・・そう! レペゼン福生のルシールと言えば、かつて、あのムッシュかまやつ御大の肝煎りでデビューを果たしたガールズ・バンド。ニューウェーブ〜ビート・ロック全盛の80年代当時から、ゴリゴリのブルース・ロックやR&Rを吐き出していた本格派のアネさん4人組。今回は再結成メンバーでの登場。「Crazy Love」、「Lullaby」といったオリジナル・ナンバーを交えながら、注目のストーンズ・カヴァーは、「Tell Me」、「Out Of Time」といった60年代楽曲からのナイス・チョイス。ラストは、ストーンズがデビュー・アルバムでもカヴァーしていたおなじみのルーファス・トーマス「Walking The Dog」を粘り腰のブルース・ロック仕様でぶちかまし、会場を沸かせまくってくれました。  

 2010年 ローリング・ストーンズ・ファンクラブ特製カレンダー(非売品)などの豪華商品がほろ酔いのストーン・ピープルたちに手渡されたプレゼント大会を挟み、お次はVESSE。ストーンズ〜フェイセズ〜村八分の系譜を21世紀につなぐ、ネクスト・レイジー・ロック・シーンの注目株と言われるだけあって、そのパフォーマンスの一部始終がキレております。ミック・ジャガーにチャー坊を足してジャック・ダニエルで割ったようなヴォーカル、JUNのアブない存在感は相変わらず。「She is Monkey」、「退屈天国」、「あの娘わがまま」などのオリジナル・ナンバーに挟み込んだストーンズ楽曲「I'm Free」、「Stray Cat Blues」は、ややもすると「これも彼らのオリジナルか?」と思うほどのさすがの昇華ぶり。ルシール同様に60年代楽曲からのチョイスとなったわけですが、それにしても、この頃のストーンズ楽曲ってよくできてますよね。シンプルなコード進行なのにメロディにフックがあって、ポップなのに黒っぽくって。ビートルズ同様、この時代特有の様々な要素が混ざり合って構築された60sストーンズ・サウンド。死ぬまで聴き続けるんだろうなぁ。 さて、”ストーンズ孫世代”代表格の貫禄を十二分に見せつけたVESSE。こちらもライヴは要チェックです。



ドン・マツオ登場!
吉祥寺発 文京区経由 トロント行きの宴の行方は・・・


THE BEGGARS(上) / ドン・マツオ×THE BEGGARS(中・下)
 ”ロニーの気になる近況”を皮切りに、初来日時のミック、キース、チャーリーとの思い出話、さらには、ジョニー・デップが監督を務めるというキースのドキュメンタリー映画の話(間もなくクランクイン?)など、越谷さんの息つくヒマもない「ストーンズ秘話」を存分に楽しんだところで、いよいよステージには真打登場。日本を代表するストーンズ・トリビュート・バンド、THE BEGGARS。爆音の「Continental Drift」が鳴り始めた瞬間、吉祥寺ROCK JOINT GBが、たちまちあの日のビッグ・エッグにタイム・スリップ! 1990年2月14日を境に、ロックンロール・ハイスクール日本支部の校歌に認定された「Start Me Up」から、あの日あの時と同じ狂乱ムードが充満。ミック・ジャガリコの白地に青のストライプ・ジャケットは、コンサートの協賛元でもあったポカリスウェットのブランド・カラーにも見事シンクロ。「Sad Sad Sad」、「Mixed Emotion」と、THE BEGGARSにとってもレアとなる楽曲は、今後二度と聴けない可能性大につきお得感も2倍。残念ながら初来日ツアーでは聴くことができなかった「Doo Doo Doo Doo Doo (Heartbreaker)」、そして、皆恍惚の表情で魅惑のオフ・ビートに腰を振った、こちらはあの日のハイライトのひとつとして語り継がれている「Miss You」。いい流れです。

 酒と蒸気で紅潮しっぱなしの頬をここで少しクールダウン。本家は「Ruby Tuesday」に続いて披露し、心のヒダをこれでもかと濡らしてくれた「Angie」。当時、一部好事家からの「ちぇっ、<Angie>かよ。<Beast Of Burden>か<Wainting On A Friend>やってくれよ」なんていう心ない声も懸念されましたが、ストーンズ史上最も切なく美しいバラードをナマで耳にしている、それだけで感極まってしまった日本のストーンズ・ファン。名曲と呼ばれ続ける曲というのは、それぐらい不思議な力を持っているものなんですね。と、そんな思い出とともに酔いしれた「Angie」に続き、その余韻に浸る間もなくホットなロックンロール大会と化した「Star Star」へ。結果、『山羊の頭のスープ』から3曲という絶妙なチョイスは偶然か必然か?

 矢継ぎ早に7曲を披露したところで、お待ちかねのスペシャル・ゲストが登場。生粋のストーンズ(&ドーナツ)・フリーク、ズボンズのドン・マツオ隊長見参! 闇夜を切り裂くロニー・テイラー・ジョーンズの鋭いボトルネックに導かれ始まったのは・・・20世紀ポピュラー音楽シーンの勢力図を間接的に塗り替えたA級戦犯、シカゴ・ブルース大王マディ・ウォーターズのドロドロの名曲「Mannish Boy」。ドン隊長の爆音ヘヴィウェイトなレスポールJr. が唸りを上げた次の瞬間、舞台は「東京都文京区後楽1-3-61」から「カナダ・トロント・スパダイナ通り 464」へ! そうです! もはや説明するまでもありませんが、ドン隊長も2000年に念願叶い出演を果たしたカナダ・トロントの有名ライヴ・ハウス「エル・モカンボ・クラブ」での77年のギグを、ドン・マツオ×THE BEGGARSのスペシャル・ジョイントで入魂のトリビュート! あの日の東京ドームの思い出は一旦引き出しの奥へ! というわけで白熱の「吉祥寺エル・モカンボ劇場」のスタート! 2曲目はもちろん、ストーンズ流のトロピカルなレゲエ風アレンジが独特なグルーヴを生んだ、ボ・ディドリー「Crackin' Up」。ストーンズがルーツを見つめ直せば、子供たちも我がルーツを再確認。これぞ、素晴らしき三世代ミュージック・リレーションの現場。渦巻く3本のギター音の真ん中で、とてつもない心地良さを感じながら、永久不滅のロックンロール・フィクサー、チャック・ベリーの「Around And Around」へ突入。ソロ・ライヴでもおなじみの3曲だけに、さすがにドン隊長の独壇場でしたね。考えられないほどアッパーなヴァイブスを放射して御役御免。いやはや、すさまじかったです!

 さて、イベントもいよいよフィナーレに向かって激しくアクセルが踏み込まれ、THE BEGGARSの後半戦は、90年代ストーンズのセットリスト、さらには『Get Yer Ya-Ya's Out』完全版に同時にオマージュを捧げたかのような名曲ラッシュ。69年のマジソン・スクエア・ガーデン公演を観ているような感覚にも襲われかねない「Midnight Rambler」に「Honky Tonk Women」。続く「Jumpin' Jack Flash」、「Sympathy For The Devil」では逆に、近年の本家さながらにブラッシュアップされたタイトでスピード感溢れるヴァージョンを披露し、走馬灯の様に駆け巡ったあの日の思い出とともに、あっという間に大団円。アンコールは、出演者全員がステージに集まっての「Brown Sugar」、「Satisfaction」。 「1990年2月14日」を東京ドームで過ごした人もそうでない人も、ここまできたら関係なし! 本能むき出しのロックンロール・リビドーにただただ正直になるだけ! 本家の初来日公演同様、熱狂、興奮、感動、歓喜、酩酊、驚愕、空虚・・・十人十色の様々な感情に会場が支配されながら、「ローリング・ストーンズ初来日20周年 ロックをころがせ! 〜KEEP ON ROLLIN'〜」は幕を閉じました。

 1990年以降は、1995年、1998年、2003年、2006年と、コンスタントに来日公演を行っており、「1990年2月14日」の思い出を発酵させずにすんでいるということは、ローリング・ストーンズとそのスタッフ、そして、神様に感謝しなくてはなりませんよね。

 スタジアムで5万人の地鳴りのような歓声に応えるマクロなストーンズ。方や、キャパ300人のスモール・クラブでブルースやR&Bとじゃれ合うミクロなストーンズ。どちらも音楽にひたむきに取り組み続ける姿勢があり、そんな姿に、ライヴであれレコードであれ、僕らは心を動かされているわけで・・・と、いささか生真面目な結論を自分自身に出しつつ、真冬の寒空の下、千鳥足で家路に向かうのでした。  

(写真:池野 徹)





【関連リンク】




出演者の関連作品


※ローリング・ストーンズ作品に関しましては、こちらをご参照ください。



いきなりサンシャイン
THE BEGGARS 『いきなりサンシャイン』

 究極のストーンズ・トリビュート・バンド、THE BEGGARSが、プロデューサー&ゲスト・ギタリストに山口冨士夫を迎え、満を持して世に放つオリジナル1stミニ・アルバム。ティアドロップスの名曲「いきなりサンシャイン」のカバーをはじめ、圧倒的な存在感を放つ山口富士夫のギタープレイをフィーチャーした、スリリングでゴキゲンなR&Rを聴かせてくれる。ゲスト参加とはいえ、山口冨士夫にとっては、実に18年ぶりの新録スタジオ・レコーディグ音源となる本作は、自身以外のアーティストをプロデュースした初の作品でもある。初回限定盤は、7曲入りライヴ・クリップを収録したボーナスDVD付き2枚組。




Still Live
THE PRODIGAL SONS 『Still Live』

 元ジギーの森重樹一(vo)と松尾宗仁(g)によるアコースティック・ユニットに、五十嵐Jimmy正彦(g)、大島治彦(ds)、市川JAMES洋二(b)が正式に加わり、5人編成のバンド・スタイルで大きく舵をきったTHE PRODIGAL SONS(ストーンズもカヴァーしたロバート・ウィルキンス「Prodigal Son」にバンド名は由来)。本盤は、2009年に渋谷チェルシーホテルでのライヴの模様を収めた実況録音盤。リズム&ブルースの深みを堪能させるロックンロールがストレートかつ軽やかに伝わってくる。




非常ベルが鳴り止まない
THE PRODIGAL SONS 『非常ベルが鳴り止まない』

 五十嵐Jimmy正彦(g)、大島治彦(ds)、市川JAMES洋二(b)が正式加入してからの初アルバム。 こちらは、「非常ベルが鳴り止まない」PV、メンバーによる全曲解説・メッセージなど50分以上の映像コンテンツを収録した特典DVDに加え、16Pフォトブックを封入した初回限定盤。




Still Live -DVD-
THE PRODIGAL SONS 『Still Live』 (DVD)

 アルバム『非常ベルが鳴り止まない』のリリース・ツアー最終日、渋谷チェルシーホテルでのライブを収録したDVD。ニュー・アルバムに加え、ユニット時代の人気曲も無論収録。バランスの良い選曲で、新たなファンも聴きやすい内容になっている。

 



Hot Menu Best Of The Street Sliders
Street Sliders 『Hot Menu Best Of The Street Sliders』

 1983年衝撃のデビュー以来、常に日本のロック界をリードし続けたストリート・スライダーズ。2000年に解散するまでの15年の軌跡をまとめたベスト盤。2枚組30曲というボリュームで、入門編としてスライダーズを知るには打ってつけのアルバム。

 



天使たち
Street Sliders 『天使たち』

 バッド・ボーイズ・ロック系ストーンズ・チルドレンが生んだ、ジャパニーズ・ロック・シーンに燦然と輝く金字塔。「Boys Jump The Midnight」(発売当時は、”スライダーズらしくない”と物議も・・・)、「Special Woman」、「Back To Back」、「Angel Duster」、「Party Is Over」といった彼らの代表曲がたっぷり収録されている。




NEW STONE AGE
ドン・マツオ 『NEW STONE AGE』

 ズボンズのフロント・マン、ドン・マツオの2ndソロ・アルバム。ズボンズのアルバム制作期間に突如制作された本作は、8ottoのギタリスト、セイエイに加え、ズボンズ・メンバーが参加。ロックンロールの熱狂、ブルースへの深淵な探求、ストーンズへの愛情・・・。ドン・マツオのさらに深化するロック・ワールドがここに!




オレハシナイヨ
ドン・マツオ 『オレハシナイヨ』

 ドン・マツオ vs 総勢25名の京都アンダーグラウンド! ロックンロールもエクスペリメンタルもポップも全部飲み込んだ奇跡の1枚。ドン・マツオの記念すべき初ソロ・アルバムにして、ドン・マツオという男の荒削りな生身のグルーヴが詰まっている快作。語りかけるような独特のドン節で歌われる「アフリカの夢」が秀逸。




Nightfriend of ZOOBOMBS
ズボンズ 『Nightfriend of ZOOBOMBS』

 2009年に結成15周年を迎えたズボンズの初ベスト・アルバム。過去を振り返らず今なお進化し続けるズボンズだけに、ベストといっても全曲再録のセルフカバー・ベスト仕立て。




B・B・B
ズボンズ 『B・B・B』

 カナダ最大の音楽イベント「CMW」ではベスト・アクトの一組に認められるなど、海外での評価も高まっていた最中の2006年にリリースされた通算8枚目のアルバム。持ち前のファンク、ロックのエッセンスに加え、現在進行形のヒップホップ、そしてアート・ロックまでもを消化した新生ズボンズの姿がある。リード曲となった「SUPERMAN」では、生のヒップホップ・ビーツに乗せたラップ・ヴァースからの意外な展開が!




New San Francisco
ズボンズ 『New San Francisco』

 収録曲にも「酷暑の日、昼の大雨、マイルス・デイヴィス」とあるとおり、70年代のエレクトリック・マイルスに最接近した、超ハイ・テンションのジャズ〜ロック〜ファンクごった煮のカオティック・グルーヴ祭。




Welcome Back Zoobombs
ズボンズ 『Welcome Back Zoobombs』

 伝説の第1回フジロックフェスティバルに当時新人として出演を果たし、そのファンキーかつカオティックなウルトラ・グルーヴでオーディエンスのド肝を抜いた97年。その出演2ヶ月後にリリースされた2ndミニ・アルバム。「ジャンボ」、「Builbone Blues」といったファンキーでローファイでハイテンション、しかしながら、きちんとポップなものに仕上がっているしたたかな名曲を多数収録。翌年の『Let It Bomb』で遂に大爆発することになる。




Why Do They Rock So Hard? -DVD-
ズボンズ 『Why Do They Rock So Hard?』 (DVD)

 ズボンズ初の映像作品集。海外でのライヴの模様などを収録し、彼らの活動の軌跡をドキュメントとして追うことができる。




Respect The Stones
V.A. 『Respect The Stones』

 ローリングストーンズの代表曲を日本を代表するアーティストがカバー!ありそうでなかったストレートなストーンズ・トリビュート・アルバム!ダイヤモンド☆ユカイをはじめ、ハリー、シーナ&ロケッツといった”直系”ともいえるアーティストのほか、永井ホトケ隆、菊田俊介などストーンズのルーツであるブルースをフィールドにするアーティスト、さらには、ストーンズのファンクラブ会長である池田祐司氏、三代目魚武濱田成夫なども参加。実にバラエティ豊かな内容となっている。ライナーを手掛けるのは、本家の作品同様、越谷政義氏。




Respect The Stones 2
V.A. 『Respect The Stones 2』

 ストーンズ・トリビュートの第2弾。ムッシュかまやつ、シーナ&ザ・ロケッツといった重鎮らが、ギミックに偏ることなくストーンズへの敬愛の情を真っ直ぐに表現。中でもスケールの大きな演奏を聴かせるズボンズの「Sympathy For The Devil」は本作の白眉と言えるだろう。




ジャパニーズ・ロック・インタビュー集 〜時代を築いた20人の言葉〜
越谷政義・監修 『ジャパニーズ・ロック・インタビュー集 〜時代を築いた20人の言葉〜』

 日本のロック誕生から、黎明期を支え続けたアーティスト達の証言を集めた一冊。時代を築き上げた音楽家たちが、どのような音楽を聴き、作り、どんな人生を歩んで来たのか? 全編語り下ろしの自伝的長編インタビュー集となっており、ここだけしか聞けない貴重な声が満載。ミッキー・カーチス/ムッシュかまやつ/内田裕也/エディ藩/鮎川誠/鳴瀬善博/頭脳警察/仲井戸麗市/ジョニー大倉/加納秀人/四人囃子/金子マリ/鮫島秀樹/山本恭司/ハリー/SHAKE/ダイアモンド☆ユカイ/甲本ヒロト/ドン・マツオ 他全20人のインタビューを収録。




キース・リチャーズ・ファイル
越谷政義・監修 『キース・リチャーズ・ファイル』

 ”ハート・オブ・ストーン”キース・リチャーズをクローズ・アップ。貴重なインタビュー、作品解説、ソロワーク・データ、発言集から、ファッション、キースを取り巻く女性と家族のことまで、キースの人となりと音楽を隅々まで徹底研究。