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シェイクスピア全集 23 トロイラスとクレシダ シェイクスピア全集 ちくま文庫

William Shakespeare

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480033239
ISBN 10 : 4480033238
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2012
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

トロイ戦争は終盤にさしかかり、トロイの王子トロイラスは、恋い焦がれていたクレシダと結ばれて永遠の愛を誓うが、クレシダはギリシャ軍に引き渡される。その後ギリシャ陣営でトロイラスが目撃したのは、ディオメデスの愛を受け入れるクレシダの姿だった―。引き裂かれた愛の行方と先行きの見えない戦局を取り上げた異色劇。

【著者紹介】
W.シェイクスピア : 1564‐1616。イギリスの劇作家・詩人。悲劇喜劇史劇をふくむ36編の脚本と154編からなる14行詩(ソネット)を書いた。その作品の言語的豊かさ、演劇的世界観・人間像は現代においてもなお、魅力を放ち続けている

松岡和子 : 1942年、旧満州新京生まれ。東京女子大学英文科卒業。東京大学大学院修士課程修了。翻訳家・演劇評論家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ケイ

    『イリアス』を背景に、シェイクスピアがトロイの王子の1人トロイラスとルシンダの恋とその運命を描いている。ギリシャ神話の『イリアス』を読んだ時にも思ったがオデュッセウスとは策を講じる狡い男だなあ。アガメムノンより好かないわ。前半の恋の場面はさすがシェイクスピア、艶っぽく楽しい。しかし、舞台が戦場になると、ギリシャの叙事詩の勇壮さにはシェイクスピアといえども及ばないように感じた。ヘクトルやアキレスの美しさや強さ、そして殺される悲劇が何ともあっけない。

  • buchipanda3

    「甘美な恋は常に運命の歯に噛み砕かれる食い物です」。イリアスの英雄たちが勢揃いの戯曲。トロイ戦争が舞台だが、主題はトロイの王子トロイラスと神官の娘クレシダの恋模様。無事に想いを成就できたのに戦による運命の悪戯で二人は離れ離れに。そして敵方の陣で彼女の姿を隠れ見たトロイラスは思わず「あれはクレシダであってクレシダではない」と世迷い言を。その横であの冷静な(敵軍の)ユリシーズがポカーンとなるのが何とも可笑しい。さらにテルシテスが煽る煽る。喜劇か悲劇か、何にせよ戦争の方は運命の流れに沿うかの如く終わりを迎えた。

  • KAZOO

    トロイラスとクレシダといトロイ戦争のころの話です。謎の多い物語だそうです。いつ書かれたのかもはっきりしていないそうですが、私はアガメムノンやユリシーズ、アキレウスなどが出てきてしかもこの劇中のセリフが結構言いたいことを言っている感じで割と好きな感じで読みました。

  • 優希

    トロイ戦争を舞台に恋愛などを乗せてもイマイチ入ってこないですね。トロイラスの純愛とクレシダの不実さが何とも言えない皮肉にも見えます。クレシダは一途というより恋に恋するようなタイプなのかもしれません。クレシダの不貞をトロイラスが見るところなんかはドキドキしてしまいます。題材を放置し、物語だけが展開していくような印象がありました。シェイクスピア作品の中ではあまり人気のない作品のようですが、この内容なら仕方ないでしょう。

  • 絹恵

    どれだけ言葉を繰り返しても、その言葉に想いの重みが乗っていなければ、言葉はただの音の響きや文字の羅列にしかならず、泡沫のようにとても頼りのないものになります。恋に生きる彼女は、口で知らない愛の言葉を吐き、指で重みのない言葉をなぞり、関節で恋を叫んでいるようでした。それでもどうしても止められない移り気があることもまた真実なのだと思います。

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