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アテネのタイモン

William Shakespeare

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784560070321
ISBN 10 : 4560070326
Format
Books
Publisher
Release Date
October/1983
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • まふ

    本場英国でも「シェイクスピア全37作品中最も人気のない作品」とのお墨付きがあるらしい。物語はアテネの金満家貴族タイモンが人々に惜しみなく寄付、贈与などを続けるうちに自分のフトコロが底をついたため、人々に金を借りようとするもおしなべて断られ、人情の軽薄さに怒ったダイモンは人々を罵りつつ洞穴にもぐりこんでしまい、アテネが攻撃されたときに助力を求められても今更何を言うかと断る…というスジ書き。私的には面白かったが、女性も出て来ず恋愛場面もないなど、戯曲として見た場合の魅力度が今一つなのではないかと思う。

  • 松本直哉

    裏切られた友人らを晩餐に招き、料理の代りにお湯と石を出してそれらを投げつけながらタイモンが罵詈雑言の限りを尽す場面、再読の今回も強い印象を受けた。リア王に似た忘恩と裏切りの物語だが、違うのは、一つにはリア王の狂気に対してタイモンは一貫して正気であること、そしてもう一つは、リア王には孤独の中にも同伴者がいたが、タイモンにはそれがなく、訪ねてくる知人友人を悪態とともに追い返すこと。人間への不信と憎悪が、ここまで研ぎ澄まされた形で描かれる劇はほかにあまりない。ソドムとゴモラを呪う神のようにアテネを呪うタイモン。

  • ヴェルナーの日記

    数多くあるシェークスピア作品の中で、比較的マイナーに位置づけされる本作である。その理由は作品自体が未完なのではないかという疑惑と、作中のほつれがあるからだ。種本はプルターク英雄伝の「アントニー伝」であり、シェークスピアの他の作品にもタイモンのことが出てくるので、彼の時代においては、メージャーであったのかもしれない。本作の見所は、前半と後半におけるタイモンの変容ぶりであろう。

  • roughfractus02

    中世の祝祭を人格化したような主人公は、友の忠告も聞かずに他人をも歓待する祝宴を開き、借財も気にせず知り合いに金を貸して蕩尽する。ついに神の祝祭は終わり、日常が訪れると人間の劇が始まる。これまで世話した人々に借財を申し込めば皆そっぽを向く様を見て、彼は憎悪を込めた罵倒と呪いの言葉を彼らの住むアテネとお金自身に向け、見つけた金をアテネを呪う友人に与えて彼の復讐に手を貸して死ぬ。こうして人間の欲望による劇は、彼の墓に刻み込まれた呪いの言葉を観客の心にも刻み込む。この劇は未完らしい、彼の呪いが観客に届くかぎりは。

  • 有沢翔治@文芸同人誌配布中

    酷評されているらしいけど、僕は好き。他の作品に比べて確かに平坦な感じはする。それにたまたま金貨を発見するとかご都合主義だけど、ペリクリーズはもっとご都合主義……。 コリオレーナスも愚民を滑稽に描いて面白かったけど、アテネのタイモンもそれに劣らぬ面白さ。

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