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Otello : Boussard, Christian Thielemann / Staatskapelle Dresden, Jose Cura, Roschmann, C.Alvarez, Bernheim, etc (2016 Stereo)

Verdi (1813-1901)

User Review :4.0
(1)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
740104
Number of Discs
:
1
Label
:
Aspect
:
WideScreen
Color
:
Colour
Format
:
Blu-ray Disc
Other
:
Import

Product Description

2016年ザルツブルク復活祭音楽祭のライヴ
ティーレマンの『オテロ』
演出は注目のヴァンサン・ブサール
クーラ、レシュマン、アルバレスと強力な布陣


2016年ザルツブルク復活祭音楽祭のライヴ映像。ザルツブルク復活祭音楽祭はカラヤンが1967年に創設した音楽祭。2013年からはカラヤンのアシスタントをしていた経験をもつ現代最高峰の指揮者のひとりクリスティアーン・ティーレマンが芸術監督を務め、シュターツカペレ・ドレスデンがレジデント・オーケストラとして音楽祭の新たな歴史を作っています。2016年11月には同音楽祭を率いてティーレマンが来日公演を行ったのは記憶に新しいところです。
 2016年ザルツブルク復活祭音楽祭のメイン・プログラムは、没後400年を迎えたシェイクスピア原作のヴェルディの歌劇『オテロ』。当初のキャストには、オテロにヨハン・ボータ、イアーゴにはディミトリー・ホロストフスキーが名を連ねていましたが、両名とも病気のためキャンセル(その後ヨハン・ボータは惜しくも死去)したため、ホセ・クーラとカルロス・アルバレスに交代となって上演されました。演出は2015年新国立劇場新制作オペラ『椿姫』で注目されたフランスの気鋭演出家ヴァンサン・ブサールとヴァンサン・ルメール。ベールで覆われた舞台に美しい映像が映り込むというなんともエレガントな冒頭、そしてオテロの孤独、嫉妬、焦燥感、デズデモーナの苦悩と言ったそれぞれの心情を巧みに描き出しています。衣装はファッション・デザイナーのクリスチャン・ラクロワ。華やかで極彩色を得意とするラクロワの鮮やかな衣装も見どころ。
 特筆すべきはホセ・クーラ。キャスト交代ということで必ずしもベストの状態ではなかったかもしれませんが、そこはさすが1997年のオテロ・デビューから何度となく出演しているだけあって、安定した歌唱を聴かせてくれます。年を老うごとに貫禄が増し、まさにはまり役。そして先日グラミー賞も受賞したドイツの名ソプラノ、ドロテア・レシュマンの情感豊かで繊細に歌い上げるデズデモーナも必見です。またイアーゴ役のカルロス・アルバレスも圧倒的な迫力で存分に歌い上げています。ティーレマンの柔軟かつ繊細な音楽作り、そしてオケの熟成された豊かな響きと完璧なアンサンブル、ティーレマンのオペラ指揮者としての力量とその音楽性をあらためて感じる上演となっています。(輸入元情報)

【収録情報】
● ヴェルディ:歌劇『オテロ』全曲


 ホセ・クーラ(オテロ/テノール)
 ドロテア・レシュマン(デズデモーナ/ソプラノ)
 カルロス・アルバレス(イアーゴ/バリトン)
 ベンジャミン・ベルンハイム(カッシオ/テノール)
 クリスタ・マイヤー(エミーリア/メゾ・ソプラノ)
 ゲオルク・ツェッペンフェルト(ロドヴィーコ/バス)
 ブルール・マグヌス・トーデネス(ロデリーゴ/テノール)
 チャバ・ゼゲディ(モンターノ/バリトン)
 ゴードン・ビントナー(伝令/バリトン)
 ソフィア・ピンツォウ(天使)
 ドレスデン国立歌劇場合唱団
 ザルツブルク祝祭児童合唱団
 イエルン・ヒンネルク・アンドレセン(合唱指揮)
 ヴォルフガング・ゲッツ(合唱指揮)
 シュターツカペレ・ドレスデン
 クリスティアーン・ティーレマン(指揮)

 演出:ヴァンサン・ブサール
 装置:ヴァンサン・ルメール
 衣裳:クリスチャン・ラクロワ
 照明:グイド・レヴィ
 映像:イザベル・ロブソン
 振付:ヘルガ・レトーニャ
 ドラマトゥルギー:シュテファン・ウルリヒ

 収録時期:2016年3月19日
 収録場所:ザルツブルク祝祭大劇場(ライヴ)
 映像監督:ティツィアーノ・マンシーニ

 収録時間:147分
 画面:カラー、16:9、HD
 音声:PCMステレオ、DTS-HD MA 5.1
 原語:イタリア語
 字幕:英独仏西中韓日
 Region All

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Customer Reviews

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ティーレマンの指揮はすこぶる好調。強弱、...

投稿日:2017/06/24 (土)

ティーレマンの指揮はすこぶる好調。強弱、緩急の幅を広くとり、ここぞという所ではタメと瞬発力にものを言わせる、いかにもオペラティックな指揮だが、後期ヴェルディとの相性は極めて良い。近年、ワーグナーではちょっと手の内が見え過ぎる感があるので、むしろ新鮮だ。久しぶりに見たクーラはなかなか渋い感じの中年になっていて、クリスチャン・ラクロワの衣装も良く似合い、見た目に関してはとても好ましいオテロ。しかし、残念ながら声のコンディションはあまり良くないようだ。一段とヴィブラートが増えて、かつての輝かしい声は影をひそめてしまったし、音程が一発で決まらず、しばしば「ずり上げ」気味になるという悪癖も相変わらず。若い男との不貞を疑われるというシチュエーションからすれば、デズデーモナはもっと若く見えた方が説得力は増すだろうけど、レッシュマンの周到な役作りはやはり得難い。いかにもはかなげな従来のイメージよりはもっと芯の強いヒロインになっている。カルロス・アルバレスは2008年(夏の)ザルツブルクの時から、現時点で望みうる最良のイヤーゴだと思っていた。今回は一段と素晴らしい。 演出はまあまあ。終始一貫暗めの舞台の中で下からの照明を効果的に使うし、個々の場面の作り方に関しては、随所にセンスの良さが認められる。祝祭大劇場の広い空間を持て余しがちな第1幕終わりの二重唱では大きな鏡を有効に使う、第4幕は舞台を区切って中央の一角だけを使うなど。特に終幕は非常にユニークで、そもそもベッドがなく、デズデーモナが死んだかどうかも明らかでない(舞台上に彼女の遺体はなく、飾られたドレスだけが身代わりのように残っている)。最終局面ではオテロ以外の全員が舞台から去ってしまう。ストレートプレイに比べて遥かにアンチリアルな、高度に様式化された劇形式であるオペラならではの演出だ。前年のシュテルツル演出のような奇矯な舞台ではないのでザルツブルク復活祭の観客にとっても問題なく受け入れ可能だろうが、これまでにない『オテロ』の一局面を見せてくれたかと問われれば、口ごもらざるをえないところが苦しいか。その典型が開幕冒頭から舞台に登場している黒い翼の天使(黙役)。主要な場面のほとんどに姿を見せ、第3幕では翼が燃え上がり、最終幕では舞台上に倒れてしまうのだが。この天使はオテロの運命の象徴、あるいはイヤーゴに否定された旧世代の信仰の象徴なのか。たとえば、グート演出『フィガロの結婚』における天使ケルビムの役割は明らかだが、こちらの天使の場合、その存在意義がいまいち曖昧なのが歯がゆい。

村井 翔 さん | 愛知県 | 不明

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