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ISBN 10 : 4899980531
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カイアが4歳の時目にしたものは、血まみれの父親の死。そしてその横にはナイフを手にし、氷のような表情を浮かべる母ジャニス。母は救急車を呼ぶと同時に、カイアに母の正当防衛の「筋書き」を練習させる。何度も。2人の姉にはいつものけもの扱いされて、母親からも冷たくあしらわれていたカイアは、高校卒業後に家を出ていこうと決めていた。卒業前に知り合ったアーロンと恋に落ちある日妊娠したことに気付く。3人の親友にはげまされて、ようやくアーロンに打ち明けると、「君は高校を卒業して、僕は学校を辞めて働くから」と言われ、一緒にカイアの母親に会いに行った。カイアが妊娠を打ち明けると、予想通り母は激怒し、カイアは身体ひとつでアーロンのもとに暮らすことになった。彼はヤクの売買で収入を得ることになるが、カイアには内緒にしていた。カイアの出産日にアーロンは逮捕され、5年の実刑判決を受ける。親友の一人ジゼルの策略によって、カイアとアーロンの関係がくずれるが、出所した彼は最終的にカイアを信じてよりを戻す。母親ジャニスが心臓発作に倒れたのを見舞いに行ったカイアに対して、「あんたもあの時に殺しておけばよかった」という母のつぶやきに病室を飛び出す。親友のシンファニー、タリアと3人で気晴らしに旅行に出かけ、帰ってきた空港で、シンファニーが倒れそのまま帰らぬ人になった。シンファニーの葬式の後に、彼女の母親から、親友のみんなへとシンファニーから預かったというメッセージを渡される。ジゼル以外の友達と、カイアの子供フェニックスには5万ドルずつの小切手を添えて。その後墓参りの際に、カイアはアーロンから正式にプロポーズされたことをシンファニーへ報告する。またタリアは結婚し、子供が女の子だとわかると「シンファニー」と名付けたことも。その墓の周囲を黒い蝶が舞う。まるでシンファニーがそこにいるかのように。
【著者紹介】
トレイシー・ブラウン : ニューヨーク生まれ。高校卒業後、マンハッタンのジョン・ジェイカレッジに進み法律を学ぶ。ニューヨークの有名な法律事務所にて公認会計士として籍をおく傍ら、以前から興味のあった作家活動を開始する。そしてデビュー小説の「ブラック」と「ダイム・ピース」を発表。同時に彼女の名前と作品は全米で一躍注目を集める。自分の小説に描く、笑いや涙、不満や安堵感などを通し、若い読者たちにあきらめずに自分達の夢を追い求めて欲しいとメッセージを送る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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