’13年発表｡ここまで進化していたのか!と驚愕｡ﾎﾟｽﾄ･ﾊﾟﾝｸ的なｲﾒｰｼﾞがあったUKのﾊﾞﾝﾄﾞだが､過去に見せていたｱｰﾄな音作りにさらに寄ったこの3作目は､ﾁｪﾝﾊﾞｰ･ﾛｯｸの要素を見せながら､多重ｺｰﾗｽ､ｶﾞﾗｽの破壊音､鷹の羽音までも使った微細な音作りが試みられており､一音一音が真摯な美学に貫かれているかのよう｡

相変わらずの独自世界。同世代の明るい音楽性と比べても明らかにベクトルが異なる印象。テクニカルでもないし、重厚なレイヤーが有る訳でもないけど、音楽的な広がりや厚みを感じる。不穏さの中にふと安らぎが漏れる瞬間もあり、不思議な感覚に陥れてくれる。 センスとアイデアだけでやってます、みたいな、これはこれでかなりすごいと思う。ただ、1st之法がポップで聞きやすくはあるかな。

サマソニでのライヴはトップバッターとは思えぬ大盛り上がり！新曲も聴けたけど、なかなかキャッチーで新たな側面を感じさせました。アルバムは彼らの世界観を見事に音像化した、今年最高のデビュー作！