CD

Schubert Symphony No.8, Haydn Symphony No.104 : Karajan / Berlin Philharmonic (1975)

Schubert (1797-1828)

User Review :5.0
(1)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
WPCS12811
Number of Discs
:
1
Format
:
CD

Product Description

2014 Japanese pressing. Remastered. Warner.

Track List   

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 かつては「カラヤンのシューベルトなんて...

投稿日:2023/10/09 (月)

 かつては「カラヤンのシューベルトなんて」、という扱いだったように思うが、70年代の後半に突如として全集がリリースされたのには、私も驚いた。ベルリン・フィルの常任になって15年ほどの年月をかけて、大半のレパートリーを網羅していたDGGには未完成」と「ザ・グレイト」があるのみで、カラヤンも「シューベルトは難しい」とみずから吐露していることなどから、一般に、シューベルトは苦手な演目とみなされていた。  しかし、来日公演でも「未完成」はしばしば取り上げられており、カラヤンなりに愛着のある作品であったのではなかったかと思われるし、カラヤンの全盛期にEMIに収録した「未完成」の素晴らしさは、それまでの既成概念を覆して余りある超弩級のインパクトをもっていた。かつて、これほど力強く歌い切ったシューベルトがあっただろうか?  カラヤンの演奏は、質実剛健なベームや端正なセル、或いは熱烈なバーンスタインと比較して、流麗で審美的とされてきたが、この「未完成」の男性的な決然とした表現は、従来のイメージを一変させる。カラヤンらしく、レガートをかけながらじっくりと歌い抜くスタイルは健在ながら、ベルリン・フィルの剛毅な響きが交錯する様は圧倒的だ。  ハイドンも見事だ。カラヤンは、後にDGGにディジタルで「パリ・セット」と「ロンドン・セット」をまとめてリリースするが、その世評の高い再録盤よりも、私はこのEMI盤を好む。「時計」「雌鳥」と共に、この「ロンドン」は、大編成のオーケストラでハイドンの交響曲を演奏するスタイルとしての理想的回答といえるのではないか。ワルターやセルの名演、そしてコリン・デイビスの秀演もあるが、カラヤンが最盛期にEMIに収録した三曲のパーフォーマンスに勝るものはない、と思う。勿論それぞれに優れた演奏であり、他にもお洒落なビーチャム盤や、フレッシュなアバド盤も含めて、聴き逃せないレコードが多々存在するし、昨今のHIPによる活きの良いいくつもの快演も傾聴すべきである。私はそれらのうちのどれがベストかを競うよりも、それぞれの独自の価値を味わい分けることが望ましいと考えるが、この「ロンドン」がカラヤンとベルリン・フィルというコンビが成し遂げたベストフォームを示した一例として刻印されたことを喜びたい。

jasmine さん | 愛知県 | 不明

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