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街道をゆく 9

Ryotaro Shiba

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784022644541
ISBN 10 : 4022644540
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2008
Japan

Product Description

桜井や海野の地名から、中世信濃の武士団の興亡を思った信州佐久平みち、耕作の土地に恵まれなかった人々の苦労の歴史にひかれ、新潟の低湿地を訪れた潟のみち、空海を思った高野山など、各街道を紡ぐ旅。

Content Description

死にもの狂いの努力で湛水地を美田に変えてきた地が、政治絡みの投機対象になっている皮肉を目撃することになった「潟のみち」。そして「信州佐久平みち」では旅のさなか、日本を土建国家に染め上げた前首相逮捕さるの報に接する。ほかに、古さびた湊に平家の昔の殷賑をしのぶ「播州揖保川・室津みち」、山上の一大宗教都市を訪ねる「高野山みち」を収める。

目次 : 潟のみち(渟足柵と亀田郷/ 佐久間象山の詩 ほか)/ 播州揖保川・室津みち(播州門徒/ 底つ磐根 ほか)/ 高野山みち(真田庵/ 政所・慈尊院 ほか)/  信州佐久平みち(しなの木と坂/ 上田の六文銭 ほか)

【著者紹介】
司馬遼太郎 : 1923年、大阪府生まれ。大阪外事専門学校(現・大阪大学外国語学部)蒙古科卒業。60年、『梟の城』で直木賞受賞。75年、芸術院恩賜賞受賞。93年、文化勲章受章。96年。死去。主な作品に『国盗り物語』(菊池寛賞)、『世に棲む日日』(吉川英治文学賞)、『ひとびとの跫音』(読売文学賞)、『韃靼疾風録』(大佛次郎賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • chantal(シャンタール)

    高野山みちが読みたくて選んだ街道だったが、最初の「潟のみち」に心を鷲掴みにされた。新潟という地名が示す通り、新潟県は元々沢沼地が多かった。ほんの少しの稲の植えられる土地に、首まで水に浸かりながら稲作をして来た人々。律令制の頃から日本はとにかく為政者に米を作らされて来た歴史を歩んできた。それ故か、日本人の土地に対する病的なまでの執着心や、その使用のあまりの自由さ故、農業も先細りする一方、と言った司馬さんの嘆きが私の気持ちも落ち込ませる。日本ののどかな田園風景、この先もずっと残って行くのだろうか・・

  • molysk

    潟のみち。新潟市の辺りはかつて沼沢地で、稲作に適した土地ではなかった。水との戦いを経て土地改良を終えたのちに、減反と地価の高騰のため水田が無秩序に都市化されるという無情。高野山みち。かつて各地を巡って教えを広めた高野聖。高野山では中心から離れた土地で簡素な院に集った。山麓には真田幸村の雌伏の地、九度山のまち。信州佐久平みち。長野を発って向かうは、真田氏の拠点である信州上田。寡をもって衆に勝つという曲芸じみた二度の勝利の舞台。小諸から軽井沢へ。冷涼なこの地は稲作には適しないが、古く馬産の名所であった。

  • Book & Travel

    玄人好みながら味わい深い4つの紀行。今回読みたかった高野山みちから。空海の教えからは外れながら、日本人の信仰や宗教文化に大きな影響を与えたしたたかな高野聖が印象に残る。近代以前の仏教は、神聖なものというよりはもっと生活に身近で世俗的でいかがわしくもあったのだろう。播州の旅は司馬さんの知人の思い出を追う。山崎、龍野、室津の鄙びた感じが印象的で三木露風と赤とんぼのくだりもいい。旅の情景が多く、安野氏の「旅の絵本」を思わせるような場面も。ここでの浄土宗と法然、佐久平での一遍と 念仏仏教の話が続くのも興味深い。〜

  • 藤瀬こうたろー

    今回も司馬先生の深い話がギュッと詰まった内容。ただ、今回も舞台が新潟、兵庫、長野、和歌山とバラエティに富んでいて自分にとってはまず地名がわからず四苦八苦。兵庫はかろうじて昔住んでいたことがあるんでわかるんだけどなあ。その中で他の土地のエピソードとかも混ざって語られるのでけっこうこれは難解、だけどためになるし楽しい笑 特に常照皇寺のしだれ桜の話は趣きがあって良かった。そのお寺で長年、掃除をしているおばさんは1年でその桜がもっとも素晴らしく映える数時間を知っているという話で、確かに納得できる、いい挿話だった。

  • aponchan

    司馬遼太郎氏作品乱読中の一冊。久しぶりの街道紀行作品だったが、潟のみちは今まで読んだ司馬氏作品の中で取り上げられていない部分が多く描かれていた気がして楽しめた。仏教関連の記載は他の作品の復習的な所も多かったが、信州佐久平との絶妙な関係性で繋げているところは凄いなと。最後の解説文が素晴らしく、記載者の牧祥三さんを知らなかったが、ドイツ語専門家だった方のよう。こういう方が奥深い司馬氏作品の理解の下に解説を書く辺りが、司馬氏の凄さ、深さかもしれないと勝手に思った。

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