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街道をゆく 29

Ryotaro Shiba

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784022644831
ISBN 10 : 4022644834
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2009
Japan

Product Description

象潟から秋田、能代を経て鹿角へ。明治の特異な学者、狩野亨吉や近代東洋史学の祖、内藤湖南を生んだ地を訪ねる「秋田県散歩」。左甚五郎作の彫り物を見て、伝説の匠を思い、高山の町に大名・金森氏の美学を感じた「飛騨紀行」。

Content Description

象潟の蚶満寺に、『街道をゆく』としてはめずらしく戦友を訪ねるところから「秋田県散歩」の旅は始まる。菅江真澄、狩野亨吉、内藤湖南など、清明無私で著者好みの先人を追う足は、南部との藩境近くまで伸びた。「飛騨の匠」の伝統、戦国期の支配者・金森氏の洗練、鉱山を背景にした富裕の跡を訪ねる「飛騨紀行」。下界と隔絶した感のある高原の国ゆえに残る「品のよさ」を再確認する。

目次 : 秋田県散歩(東北の一印象/ 象潟へ/ 占守島/ 合歓の花/ 一茶/ 覚林/ 植民地?/ 菅絵真澄のこと/ 旧奈良家住宅/ 寒風山の下/ 海辺の森/ 鹿角へ/ 狩野亨吉/ 昌益と亨吉/ ふるさとの家/ 湖南の家/ 蒼龍窟)/ 飛騨紀行(飛騨のたくみ/ 飛騨境橋/ 春慶塗/ 左甚五郎/ 山頂の本丸/ 三人の人物/ 国府の赤かぶ/ 古都・飛騨古川/ 金銀のわく話/ 飛騨礼讃)

【著者紹介】
司馬遼太郎 : 1923年、大阪府生まれ。大阪外事専門学校(現・大阪大学外国語学部)蒙古科卒業。60年、『梟の城』で直木賞受賞。75年、芸術院恩賜賞受賞。93年、文化勲章受章。96年、死去。主な作品に『国盗り物語』(菊池寛賞)、『世に棲む日日』(吉川英治文学賞)、『ひとびとの跫音』(読売文学賞)、『韃靼疾風録』(大佛次郎賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • molysk

    おだやかに歴史が流れてきたくに。稲穂が実る豊かな土地に、北前船がもたらす進んだ文化が育んだ秋田のまちでは、自らの栄達など歯牙にもかけずに万人に尽くした先人たちがいた。例を挙げれば、江戸期の旅行家、菅江真澄。明治の知識人、狩野亨吉や内藤湖南。現在も残る旧家に、先達の足跡がしのばれる。匠の伝統を受け継ぐ、飛騨のまち。広さに恵まれぬ耕地ゆえに、律令制では税を免じられる代わりに中央の建築を命じられた。江戸期は茶人でもある金森氏のもとで文化を洗練させた。司馬は旅した途上で見かけた家々にも、伝統が感ぜられると記す。

  • kawa

    今月のマイ街道旅は秋田と飛騨。前者は人に魅了。狩野亨吉(大館・教育者)、安藤昌益(大館・思想家)、内藤湖南(鹿角・歴史学者)、菅原真澄(秋田・旅行家)、栗田定乃丞(秋田佐竹藩役人・防風林建設)。後者は、古川町と司馬先生はあまり興味を示さないグルメ、高山の料亭「洲さき」をテイクノ−トだな。飛騨の繁栄を支えた銀鉱山のある茂住、我が町から富山に行く街道沿いで何度も通過している。今はそんな面影がしのばれない地となっているが、機会があれば車を止めて盛時の姿を想像してみるとしよう。

  • 燃えつきた棒

    当初、「秋田県散歩」だけ読むつもりだったが、なんとか「飛騨紀行」も読むことができた。 秋田は、母の実家である。 子供の頃、母に連れられ何度も帰省して、本荘市や羽後岩谷の親戚の家に泊めてもらった。 その頃の記憶で一番強く残っているのは、どこか懐かしい秋田弁のくぐもったひびきと、太宰治『津軽』の歓待シーンを彷彿とさせる、あたたかいもてなしの印象だ。/

  • 白パラガス

    〈飛騨の高山を、小京都という。(中略)ある町角では、ふと京都よりも京都ではないかとおもったりする。〉毎回、旅の目的地に着く前に予習として『街道をゆく』シリーズを読むようにしているが、実はあまり理解はできていない。現地に着いて、辺りを見てまわって、改めて読み返して、初めて内容が理解できる。〈ともかくも古川町の町並には、みごとなほど、気品と古格がある。〉本書を読んでいなければ、飛騨古川に訪れようとは思わなかっただろう。立ち寄った「飛騨の匠文化館」はとてもよかった。本と一緒なら、一人旅もひとりではなくなる。

  • 白パラガス

    私は今,秋田にいる。本書に〈(秋田へは,江戸時代にくるべきだった)〉と著者が述べる部分がある。せっかく農家や農村の古風な様子を楽しめると思ったのに,新しく建て替えたところが多くそのデザインが悪い,と。〈そういう点からみても,広重の絵などに見る江戸時代の農村のほうがはるかにすがたがよく,いわば美的文明として高いのである。〉そうだろうか?少なくとも私には,列車から眺めた,雪の積もった田圃にシラサギの姿が溶け込んで,それらが一斉に飛び立つ様子は美しく見えた。まぁ,美術館で見た広重の絵も見事なものだったが笑。

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