「ジャズ・ロック」と口にすると「それってフュージョンでしょ？」とかよくいわれますが、私は、それぞれ別のものだと感じています。うまく表現できないですが、フュージョンはジャズの技巧を聴きやすさに収斂していったもの、ジャズ・ロックは、ロックの無意味な（ここ重要です）熱さをジャズのフォーマットで敷延したものと勝手にとらえています。そうした意味でも、このアルバムは真性の「ジャズ・ロック」。マイルズがロックに可能性を見いだしたのと、逆のベクトルなんだとおもいます（もとより較べる意味がないような…影響関係は歴然ですけどね）。みんなに聴いてほしいです。カッチョイイヨ！

やっぱりいいなあ。メンバーが変わろうと時代が変わろうとニュークリアスなところがこのバンドのすごいところで英国ジャズロックの底力を感じます。77年のライブ盤。

７１年および８２年に行なわれた公演の模様を収める。ＢＢＣ収録のため音質も良く、とりわけ７１年のものは熱気といい迫力といい、バンドにとっての最高水準の舞台となった。�@はソフト・マシン後年の『ハザード・プロファイル』の原曲として名高い。それより時代の降った８２年はかなり玲瓏とした印象。いずれにせよイギリス屈指のジャズロック・バンドの傑作ライヴであることは論を待たない。これは得難い一枚だろう。