Golden Age

OKeh Records/Sony Masterworksから注目の新鋭ジャズ・ギタリスト、ニル・フェルダーがデビュー！

ニューヨークはウエストチェスターのカトナ出身。13歳でギターを弾き始め、当初はアルバート・キング、アルバート・コリンズ、スティーヴィ・レイ・ヴォーンといったモダン・ブルースギターにどっぷり浸かっていたが、大学進学と共にジャズに開眼。エレキ・ギターの開祖チャーリー・クリスチャンほか、デクスター・ゴードン、ハンク・モブレーなどのブルーノート盤を聴き漁るようになった。2005年バークリー卒業後ニューヨークに進出。音楽業界誌ビルボードとバークリー音楽院が、その年の最も優れた才能を持つ学生に贈る、「Billboard Endowed Scholarship Awards」やバークリーが贈る「 Jimi Hendrix Award」などを受賞した。ニューヨークではSmalls ジャズクラブを中心にギグを重ね、バークリー大の恩師ジョージ・ガゾーンとの共演も行ない、またのちに、グレッグ・オズビー、テリ・リン・キャリントン、ミシェル・ンデゲオチェロ、ホセ・ジェイムズ、エスペランサ・スポルデイング、ジャック・ディジョネット、ジョン・スコフィールド、エリック・ハーランドといった錚々たるミュージシャンとセッションを重ねるようになった。

デビュー・アルバムとなる『Golden Age』では、アーロン・パークス(p)、マット・ペンマン(b)、ネイト・スミス(ds)といったニューヨークの若き精鋭たちが脇を固める。またタイトルの『Golden Age』は、「果たしてGolden Ageはあるのか？」という自身の問いかけから生まれたもの。「それは過去なのか？現在なのか？今も続いているのか？」「物事は良くなるのか？悪くなっているのか？」、そうした自問をセッションに投影したという。収録曲のいくつかには、ヒラリー・クリントン、マルコムX、リチャード・ニクソン等の言葉がサンプリングされており、哲学的でありながら、オーディエンスと確かな接点を持つジャズに仕上げている。

アグレッシヴでありながら、ポストロック的なメランコリーや浮遊感もあるニルのユニークなギター・サウンド。本作も間違いなく「テン年代における新しいジャズの潮流」に位置付けられることだろう。