ANFソフトという会社が出していたライヴ・クラシック100というシリーズの一枚。
これは主に1960〜1980年代にかけて活躍したクラシック界のスター演奏家や無名の演奏家のライヴ音源を収録した物。
こういう音源にありがちな胡散臭さや、エアチェックのような音質の悪さはあるが、ここでしか見られない組み合わせも多い。
この盤はロシアの作曲家の作品を集めた物。
一枚目はムソルグスキーの作品集であり、『展覧会の絵』『禿げ山の一夜』『凱旋行進曲、スケルツォ、間奏曲』を収録している。
展覧会の絵と禿げ山は、リッカルド・ムーティ指揮、フィルハーモニア管弦楽団の演奏で1978年に録音された物である。
演奏は悪くはないが、星のように音源の多い中では、取り立ててお薦めする程ではない。
凱旋行進曲他は、クラウディオ・アバド指揮、ロンドン交響楽団の演奏で1981年に録音された物で、ムソルグスキー・フリークであったアバドらしい選曲である。
2枚目はボロディンの『交響曲第2番』を収録。
カルロス・クライバー指揮、シュトゥットガルト放送交響楽団の演奏で1972年に録音された物である。
これはクライバーらしい快速で推進力に溢れた演奏で、ロシア的ではないがこの曲の名演奏の1つ。
現在はヘンスラーというレコード会社から父、エーリッヒの録音とカップリングされて発売されており、音質面を考えればそちらがおすすめ。