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Symphony No.9 : Chailly / Gewandhaus Orchestra

Mahler (1860-1911)

User Review :3.5
(3)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
ACC10299BD
Number of Discs
:
1
Label
:
Aspect
:
WideScreen
Color
:
Colour
Format
:
Blu-ray Disc
Other
:
Import

Product Description


マーラー:交響曲第9番
シャイー&ゲヴァントハウス管弦楽団
作品の原点に立ち返りマーラーの真髄に迫った演奏


シャイーとゲヴァントハウス管によるマーラー・チクルス。2011年のマーラー没後100年を記念してスタートしたシリーズで、これまでに第2番、第4番、第5番、第6番、第8番がリリースされており、いずれも充実した演奏で高い評価を受けています。シャイーは当時音楽監督を務めていたロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団と、マーラーの交響曲全集録音を完成させています。シャイーが最初にマーラーを録音したのがベルリン放響との交響曲第10番(クック版)。シャイーは当時を振り返りこう話しています。「楽団の芸術監督に半ば強制的に言われ取り組んだ。しかしあれは私が最初にマーラーの宇宙の中に踏み込んだ貴重な体験であり素晴らしいことであった」。その後シャイーはコンセルトヘボウ管と全曲録音(第10番を除く)を完成させますが、第9番はコンセルトヘボウ管との首席指揮者としての最後のコンサートでまさに全曲演奏の集大成と言える気合いの入った演奏でした。それから10年、新しい手兵ゲヴァントハウス管とのチクルスも、さらに熟考させた音楽をシャイーの明快で切れ味鋭い指揮で聴くことができます。また、世界的なマーラー研究家アンリ=ルイ・ド・ラ・グランジュとの対談も収録され、作品を深く理解することができる1枚です。
 シャイーは、研究者や指揮者たちが、この交響曲第9番について「死」を連想させる意見を残していることに疑問を呈しています。「ベルクの『ヴォツェック』には、マーラーの交響曲第9番によるオーケストレーションの影響がみられるし、この曲は無限の活力と精神力に満ちた作品で自身の死について考えていたとは到底思えない」。さらに「アダージッシモのコーダは間違いなく死を予感させるものであるが、交響曲第10番へと導く素晴らしい要素である」と語っています。シャイーは第4番を演奏する際に、1905年にマーラー自身がゲヴァントハウス管を最後に振ったピアノロールを聴いたといいます。そしてワルターが1945年ニューヨーク・フィルを振った演奏と比べるとその演奏時間は同じだったと。シャイーは、マーラーは交響曲第1番以降具体的な速度数値を指定していないこと、そしてマーラーとワルターの演奏時間が一致したことを受け、自分自身の責任は、自己満足にならないよう過去の原点に立ち返らなければならないと語っています。楽譜に記されたことを尊重し、さらにその奥のマーラーの真髄に迫るシャイーの指揮、マーラーを深く掘り下げることによって調和のとれた幅広い見地から音楽を表現しています。
 また「ACCENTUS MUSIC」ならではの、音楽を理解した素晴らしいカメラワーク、見ごたえのある編集で、映像商品としても魅力的。ジャケット・デザインはシリーズ通して使われているライプツィヒ出身の現代アーティスト、ネオ・ラウフによるものです。(キングインターナショナル)

【収録情報】
● マーラー:交響曲第9番ニ長調

 ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
 リッカルド・シャイー(指揮)

 収録時期:2013年9月6-8日
 収録場所:ライプツィヒ、ゲヴァントハウス(ライヴ)

● 特典映像:リッカルド・シャイーとアンリ=ルイ・ド・ラ・グランジュによるマーラー交響曲第9番についての対話
 言語:独、字幕:日本語、英仏韓

 収録時間:本編85分59秒、特典29分13秒
 画面:カラー、16:9、Full HD
 音声:DTS HD Master Audio5.1, PCMステレオ
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Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

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私は、この演奏・録音に対して好印象を持っ...

投稿日:2014/11/08 (土)

私は、この演奏・録音に対して好印象を持った。確かに、RCOとの演奏とくらべてみても、一般的に見ても、テンポは速い。しかし、せかせかしているようには感じなかった。この演奏全般的に言えるのは、一つひとつの音が、深く、また力強く彫琢されていること。テンポ設定そのものにどれだけの根拠があるのかどうかはわからないが、マーラーの書いた音を一つひとつ再現しようと一刀一刀に力がこもっている。そのために音が途切れそうになるときもあるが、きちんと呼吸を絶やさずにいる。またテンポをいたずらに揺らしたり、感情に溺れたりしない。そういった意味では、ワルター/VPOよりもワルター/コロンビアSOの演奏、棟方志功の板画を想起させる。オケも素晴らしく、ソロのパートでも美しい。録音の方も、確かに、映像作品であるので、楽器の空間バランスはやや大げさにしているのかもしれないが、ステレオを選んでも、各楽器ははっきりと分離して聞こえるし、奥行きも感じられる(ロックなどスタジオで作り上げた音楽や、意図的に音響効果を狙った曲ならともかく、普通のクラシックの楽曲なら実はステレオの方がサラウンドよりも自然なのではないかと最近、私は思う)。シャイーという人は、いくつかの読み物で判断するかぎり、それほど、音楽に深い哲学・想念はないように思うのだが、音楽を聞くかぎり、音楽に忠実に仕えようとする、また、正しいか間違っているかは別として、自分の信じた音楽を再現しようと努める真摯な人なのではないかと思う。

naoko さん | 鳥取県 | 不明

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I have been enjoying live concert record...

投稿日:2014/10/27 (月)

I have been enjoying live concert recordings of Mahler Symphonies No. 6, 7, and 9 by Richard Chailly/Leipzig Gewandhaus Orchestra over the weekend. They are all superbly conducted and played and show Chailly’s stronger, deeper involvement with the scores which wasn’t always obvious in his earlier recordings with Amsterdam Concertgebouw Orchestra. This new live Mahler Ninth is no exception. It is meatier and more propulsive than Chailly’s RCO recording but no less refined and beautifully played. Indeed, Gewandhaus Orchestra plays like men possessed under Chailly dynamic conducting. The sound is superb, very detailed but warm and vibrant, easily one of the best I’ve ever heard on Blu-ray discs. Super!

John さん | UNITED STATES | 不明

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シャイーがロイヤル・コンセルトヘボウとの...

投稿日:2014/10/18 (土)

シャイーがロイヤル・コンセルトヘボウとの全集録音の最後、2004年に録音した第9番は、情動的なのめり込みを排してスコアを虫眼鏡で拡大したような克明、精細な演奏。全体としてはあまりブリリアントとは言い難い全集録音の中で断然光る一作だった。しかし、それから9年後のこの録画は全く別人のよう。映像から確認できる新機軸は第2ティンパニに硬いマレット(ばち)を使わせ、通常のマレットで叩く第1ティンパニと音色上の対比をつけていることだが、何よりもテンポの違いが大きい。全楽章とも前回録音に比べて遥かにテンポが速くなり、コンセルトヘボウ盤で89:46だった全4楽章の演奏時間は今回、77:35(拍手などを含まぬ実測時間)と相当に速い部類の演奏となった。そもそも入念なセッション・レコーディングと一発ライヴの今回録画を比べるべきではないのかもしれないが、基本的にクールなアプローチであることは変わらないものの、前回録音の精妙な細部拡大趣味は吹っ飛ばされてしまい、普通いや普通以下の演奏になってしまった。中間二楽章のダイナミズムにはそれなりに見るべきものがあるが、両端楽章はオケが速いテンポに乗り切れておらず、淡白どころかむしろ散漫。この演奏のテンポ設定のモデルかと思われるワルター/ウィーン・フィルの1938年録音、ノリントン/シュトゥットガルト放送響、シュテンツ/ケルン・ギュルツェニヒ管、そしてインバル/都響などは速いテンポによる録音だが、決して嫌いではない。しかし、この演奏からは音楽の自然な呼吸に逆らった「せっかちさ」しか感じられなかった。 シャイーとド・ラグランジュの対談、指揮者自身による曲についてのコメント、どちらにも今回から日本語字幕がついたが、悲しいほどに内容空疎。楽譜そのもののアナリーゼなら何とでもやりようがあるが、「第9交響曲を書くと死ぬという迷信にとらわれて・・・・」というアルマ作の嘘物語を語らぬとすれば、この曲には聴衆に分かりやすく言葉で語りうるような物語はもはや何もない、ということだろう。後者で現在のドッビアーコ(ドイツ読みトーブラッハ)村と作曲小屋の百年前とほとんど変わらぬ風景が見られるのが唯一の救い。かつてのバーンスタイン、現役世代ではティルソン=トーマスのように、こういう所で俳優顔負けの巧みな話術を見せる指揮者もいるが、(決して頭の悪い人ではないはずの)シャイーがこういう喋りに向いていないのも、今や明らかだ。

村井 翔 さん | 愛知県 | 不明

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