CD

Symphony No.2 : Lorin Maazel / Yomiuri Nippon Symphony Orchestra (1987 Tokyo Stereo)(2CD)

Mahler (1860-1911)

User Review :4.5
(5)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
YASCD1015
Number of Discs
:
2
Format
:
CD

Product Description


マゼール&読響畢生の名演! 伝説のマーラー『復活』が待望のCD化!

我が国マーラー演奏史の中でも燦然と輝く超名演。1987年と言えばマゼールが芸術的に最も脂が乗っていた時期です。ピッツバーグ響との過密な来日公演の合間を縫って極限状態で読売日本交響楽団の指揮台に初めて立った記録です。その憑依的で自由な表現には今聴いても驚かされるばかりです。
 第1楽章終了後は、マーラーの指示通りに5分の間を置くために指揮台横の椅子に着座したそうです。その意図を尊重し、ディスク1は第1楽章のみとします。これがクレンペラー最晩年のライヴにも匹敵する遅さで脳髄にガツンと来ます。当時を知る聴衆、関係者からも伝説的と呼び声の高い名演。日本における1990年代のマーラー需要、ブームの前夜祭のような特別な意味を持つコンサートとも申せましょう。圧巻は35分を超えて歌い、祈り、咆哮する終楽章。これを聴いたら心の浄化が行われること請け合いです。
 音質も東京文化会館の音響をそのまま活写した鮮やかなもの。マゼール氏は、2014年に急逝しましたが、未亡人のDietlinde Turban Maazel女史もこの演奏内容に太鼓判を押し、CD化を快諾なさいました。(販売元情報)

【収録情報】
● マーラー:交響曲第2番ハ短調『復活』


 片岡啓子(ソプラノ)
 伊原直子(アルト)
 武蔵野音大合唱団(合唱指揮:佐久間哲也)
 読売日本交響楽団
 ロリン・マゼール(指揮)

 録音時期:1987年5月9日
 録音場所:東京文化会館
 録音方式:ステレオ(ライヴ)
 サウンド・マスタリング:WEITBLICK

Track List   

Disc   1

  • 01. Mahler Symphony No. 2: I. Allegro maestoso [24:18]

Disc   2

  • 01. II. Andante moderato [11:25]
  • 02. III. In ruhig fliesender Bewegung [12:46]
  • 03. IV. Urlicht [4:28]
  • 04. V. Im Tempo des Scherzos [35:31]

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マゼールの尋常ではない解釈が随所で炸裂し...

投稿日:2024/10/27 (日)

マゼールの尋常ではない解釈が随所で炸裂した演奏であり、ウィーン・フィルやフィルハーモニア管弦楽団とのマーラー「交響曲全集」とは別人のようなデモーニッシュな表現が繰り出される。バイエルン放送交響楽団とのマーラー・ツィクルスのライヴがブートレックでリリースされたことがあるが、まさにこの読響との演奏はそれを思い起こさせる。欧米の著名なオーケストラの楽員が何かのインタビューで話していたが、録音を前提としたコンサートとそうでないコンサートではマゼールの指揮が全く変わってしまうそうだ。要するに、放送や音盤として世に出されるコンサートでは規範的な演奏を目指すが、そうでないコンサートでは思い切った解釈を遠慮なく聴かせるのがマゼールのやり方なのだろう。これと同じようなことをエーリヒ・ラインスドルフも話しており、ラインスドルフもレコーディングとコンサートでは全く違う解釈を聴かせていた。おそらく、この読響とのコンサートは放送用や音盤化のために録音されたものではなく、記録用として読響やホールが残したものだろう。そのためマゼールの超個性的な演奏が奇跡的に残されたのだ。世界中のホールやオーケストラにはこうしたマゼールのライヴの記録が数多く残されているはずだ。優等生的で没個性的な演奏が蔓延る現在、こうした演奏を聴かせてくれる指揮者は減る一方だ。これからもマゼールの超個性的なライヴが発掘されることを切望する!

banban さん | 東京都 | 不明

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歴史的な意義づけや評価というものは度外視...

投稿日:2024/07/15 (月)

歴史的な意義づけや評価というものは度外視して、この演奏を聴いた感想を申し述べます。当時、私は既に社会人でしたから、当時のマーラーの演奏状況というものは理解しているつもりですので、「黎明期に健闘した演奏」というのは、正しくないと思うからです。私がここで注目するのは、一見マゼールの演奏がアクの強い、自己主張の目立つものに見えるとすれば、それはオーケストラの音楽性がマゼールのマーラーと合致していないからだ、ということです。実は、マゼールの演奏には、ときどき、やけに自己主張の強い、恣意的に見える演奏があるかと思うと、まったくそうではない自然な演奏に見える演奏があることが不思議でした。しかし、この演奏を聴いていて、なるほど限られたリハーサル時間では、指揮者が指示をしたところ、十分に意を伝えきれなかったところがあり、楽団が曲を自分なりに理解をして、指示の希薄な部分を補って行かないと、このようなツギハギのような感じの演奏に、マゼールの場合は、なってしまうのだな、ということがよく分かりました。マゼールの解釈は、ニューヨークの演奏は聴いておりませんが、ウィーン、フィルハーモニアの演奏では、この演奏と一貫しています。それにも関わらず、この演奏だけが、なにやらマゼールの意図が悪目立ちしております。それは、つまりは、楽団のマーラーとマゼールのマーラーに密度の差があったということと思います。こうしたことを考えるきっかけとして、私には、この演奏は大変に勉強になりました。

slave さん | 東京都 | 不明

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まず始めにこの演奏会の記録が残っていて良...

投稿日:2020/02/26 (水)

まず始めにこの演奏会の記録が残っていて良かったと心から思う。 実はこの演奏会には合唱団員として参加し、学生最後の合唱での大舞台でした。今でもマエストロとのリハーサルや本番等、当時を振り返る事が良くある。私にとっても人生のいい思い出となっている。オケ合わせのリハーサルに行った日、オケのメンバーの方に面識のある方がいたのでマエストロについての感想を伺ったところ、「全然違うよ!」と興奮気味に返事が帰っきました。思わず「何が違うのですか?」と聞き返しそうになったが、その場に立ち会った自分が 、それを聞き返していいのかと思い、その「全然違う」の意味することを察した。 それだけ読響の団員達にとっても刺激満載のリハーサル、本番だったと想像出来た。 さて、私の当日の記憶は、マゼールという指揮者はリハーサルと本番ではかなりテンポが変わる方という印象を持ちました。2日間公演で特に最終日の本番ではリハーサル以上に、マエストロとオケが一体化して観客を時間経過と共にマーラーの世界に巻き込んで行き、ホール中がマゼールワールドに陶酔しきって、そして指揮者の感情に左右されたアゴーギク(テンポのゆらぎ)が変化していく様が舞台の上からも感じ取れる程でした。 そして5楽章での冒頭の爆音から合唱の出番までの高揚感と静寂の繰り返しの後、着座のまま合唱がAufersteh’n, ja aufersteh’n,(よみがえる,,,,)と最弱音で歌い出し、2人のソリストの掛け合いのあとクライマックスへと進んでいく,,,,終演後の「ブラボー」と喝采,,,,その様な場をマゼール&読響と共に共有できた事は生涯忘れることが出来ない思い出となっている。レビューとしてふさわしい書き込みかわからないが、演奏に関わった者としてコメントさせて頂きました。

ゴーシュ さん | 埼玉県 | 不明

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