1979年にリリースされたジョンムーニーのデビュー作。白人とは思えないリズム感とギターのセンスはデルタブルースの父、サンハウスから叩き込まれたらしい。寝台車のポーターとして生活していたサンハウスを連れ出して2〜3年弟子入りし、彼のブルース奏法やフォーム、リズムを学んだといわれるジョンムーニーはまさにブルース史の生き証人。

この人のブルースギターは癒し系（?）風貌やジャケットと音楽がずいぶん違うので、損してるんじゃないかな?　独特の柔らかいトーンのエレキによるスライドギターのスローテンポな曲やドブロを使った激しいスライドなど引き出しの多い素晴らしいブルースマン。とくにニューオリンズ音楽で有名なセカンドラインに乗せるブルースは絶品。個人的ベストアルバム「テレホンキング」は入手困難になっちゃったが、90年代のアルバムはどれも秀逸。