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水の音楽 オンディ-ヌとメリザンド

Izumiko Aoyagi

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784622042679
ISBN 10 : 4622042673
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2001
Japan

Product Description

マルセイユ音楽院のクラスでラヴェルの『オンディーヌ』の演奏を教授に注意された思い出を足がかりにして、研究者とピアニストの二つの視点で著したテーマ評論です。神話や民話、文学、音楽といったヨーロッパ文化の奥底に眠る「水の精」の文化史をデリケートな表現で解き明かし、ラヴェル、ドビュッシー、ショパンなどが音楽化した水の変幻と水の精の心髄に迫ります。

Content Description

誘う女と誘わない女?古来からの水の精のイメージ、文学・美術にわたるファム・ファタル像、ショパン、ドビュッシー、ラヴェルらをつらぬく驚きの文化論。

目次 : 第1章 水の精のイメージ/ 第2章 善い水の精と悪い水の精/ 第3章 創作された水の精/ 第4章 魔界と人間界/ 第5章 音楽になった水の精/ 第6章 『ペレアスとメリザンド』とおとぎばなし/ 第7章 『ペレアスとメリザンド』のドラマ構造/ 第8章 「宿命と女」と「つれなき美女」/ 第9章 メリザンドと水/ 第10章 水の音楽

【著者紹介】
青柳いづみこ : ピアニスト、ドビュッシー研究家。現在、大阪音楽大学教授。フランス国立マルセイユ音楽院首席卒業。東京芸術大学大学院博士課程修了。安川加寿子、ピエール・バルビゼの両氏に師事。1980年東京デビュー。東京にて14回のリサイタル、全7回の「ドビュッシ−・シリーズ」開催。平成元年度文化庁芸術祭賞。CD『ドビュッシー・リサイタル』『雅なる宴』『ドビュッシー・リサイタル2』は、いずれも「レコード芸術」誌特選盤(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 白黒豆黄昏ぞんび

    好きなんですよねえ、オンディーヌ。ウォーターハウスも。これは無意識に水に惹かれていたのかもしれない。音楽への興味の幅が広がりました。どの章も楽しめたのですが、音楽の技術についての最終章は、音楽の用語に詳しくないわたしを、ピアノを習っている息子に助けて貰いながら読み進めました。ラヴェルに興味を持ってくれたのでいつか弾いてくれないかと密かに期待しています。

  • やま

    青柳いずみこと高橋悠治のトークショーがあり、つい、最新のCDと共に買った本。いきなりラベルのオンディーヌを色っぽく弾けと留学中に言われ、色々調べたらしい。とにかく、水の精に纏わる話が続く。そして、ピアノの演奏技法についての話になる。指先で感じるピアニストの本にもあったが、ドビュッシーとラベルのタッチの違いと響の違いの解説は見事だ。最後に水城さんの短編が付いていて、その中に出てくるコンサートなら聴きに行きたいと思った。どこかでやってくれないかな。

  • 水のミュージックコンクレート作品の構想練ってて、そもそも先人はどゆ想いを込めて水を表現した音楽を創ったんだ?と疑問が湧き本書を手に取った。水の精に関する神話・民族伝承が、キリスト教思想が入り徐々に変異していく様を文献引用しまくって説明していくのは圧巻。脚色されてどんどん複雑に。そこを基軸に筆者が執心?しているメリザンドの考察。そう、この結論に達するから困るんだよなぁと苦笑。人を介して自然を自然のままにするのは難儀だ。デカダン派に関する記述や(まさかの)クセナキス紹介等色々と楽しめた。この人引出し多いなぁ。

  • saba

    水の属性を持つ伝説や神話をありったけ詰めこんでいるので散漫な印象もあるが、引用や描画も豊富で面白かった。メリザンドのあたりはまあ、この本じたいが結論ありきで書かれているので。著者はピアニストの方だそうで、他の著作も読んでみたい。

  • rinakko

    主題が好みのど真ん中…という感じで、興味深い内容がみっちりな一冊。この本を読む時ばかりはいそいそと音楽をかけ、心ゆくまで堪能した。創作された水の精の、キリスト教化されていく流れ(目的としての永遠の魂)。水の精の誘惑の方法について、その比較から、宿命の女をめぐる考察へ。宿命の女が水の精である場合のねじれ現象には、思わず唸った。そして、メリザンドの正体を追ってたどり着いた答えに、ただただ溜め息がこぼれる(真に恐ろしいのは…)。ショパンの『バラード』やラファエロ前派、『さかしま』『未来のイヴ』の件もあって大満足

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