LPで発売されたのが約30年前。生ギターでこんな音が出せる人なんかどこにもいなかった。テクだけに溺れず、きちんと曲が書ける人でもあった。宮野弘紀の名前はそれほど知られていなかったが、このアルバムを「尖がった」人たちは当たり前のように聴いていた。今改めて聴いてみて思うのは、今年のニューアルバムだよ、と言って誰かに聴かせてみたいということ。これが30年前のものだとは誰も気付くまい。

宮野弘紀が奏でる音は森羅万象の音。空に突きぬけ、水を纏うような、ささくれた心にじんわりと浸透してゆきます。すべての音が輝いてまるで、宝石箱のような一枚です。

ギターを好きな方は必ず購入を！パットメセニー、ライクーダー、jazzやフュージョンを聞かれる方もおすすめです。個人的にはオリジナリティがあり、すばらしいとしか言いようがありません。押尾コータローも良いですがオリジナリティの豊富さではおよばないですね。