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Complete String Quartets Vol.1: Belcea Q

Beethoven (1770-1827)

User Review :5.0
(1)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
ZZT315
Number of Discs
:
4
Label
:
Format
:
CD

Product Description


ベートーヴェン弦楽四重奏曲全集第1巻
第1・2・4・6・9・11・12・14番
ベルチャ四重奏団(第3期)

日本語解説付き

2001年から2009年までEMIで数々の話題作を制作してきたベルチャ四重奏団が、2度目のメンバー・チェンジを経て古巣でもあるフランスのレーベル「ジグザグ・テリトワール」に帰還、ベートヴェンの弦楽四重奏曲全集という大物への取り組みを開始します。
 ベルチャ四重奏団は、大胆さと繊細さの共存した切れ味鋭く陰影豊かなスタイルで人気を博していましたが、王道レパートリーにそうした彼らの芸風がどう作用するか、非常に期待の持てるセットの登場です。

【第1期ベルチャ四重奏団】
ベルチャ四重奏団は、1994年、ロンドン王立音楽院在学中の学生によって結成。当時のメンバーは下記の通りです。

 コリーナ・ベルチャ=フィッシャー(第1ヴァイオリン)ルーマニア
 ローラ・サミュエル(第2ヴァイオリン)イギリス
 クシシュトフ・ホジェルスキ(ヴィオラ)ポーランド
 アラスデア・テイト(チェロ)イギリス

ベルチャ四重奏団は、アマデウス四重奏団とチリンギリアン四重奏団に師事し、のちにアルバン・ベルク四重奏団にも教えを受けています。
 その間、1999年、大阪国際室内楽コンクールとボルドー国際弦楽四重奏コンクールに優勝し、ヨーロッパ・コンサートホール協会が主催する「ライジング・スター」シリーズのイギリス代表にも選出、カーネギーホールを皮切りに世界各国でデビュー演奏会を実施、さまざまな賞も受けるなどして着実に評価を高めていきます。
 2001年には、ウィグモアホールのレジデント・カルテットとなり、さらにフランスのジグザグ・テリトワール・レーベルからヤナーチェク作品をリリースしてディアパゾン・ドール受賞、秋には、EMIと5年の専属契約を締結し、以後、ドビュッシー、ラヴェル、デュティユー(2001)、シューベルト(2002)、ブリテン(2005)、ブラームス(2004)、シューベルト:鱒(2005)、モーツァルト(2005)のほか、歌曲伴奏作品などもレコーディングします。
【第2期ベルチャ四重奏団】
2006年になると、チェロがアラスデア・テイトからフランス人のアントワーヌ・レデルランに交替、第2期ベルチャ四重奏団は、ルーマニア、イギリス、ポーランド、フランスという多彩なメンバーの組み合わせとなります。EMIにバルトークの弦楽四重奏曲全集とシューベルトの弦楽四重奏曲第14番と第15番、及び弦楽五重奏曲を録音していました。

 コリーナ・ベルチャ=フィッシャー(第1ヴァイオリン)ルーマニア
 ローラ・サミュエル(第2ヴァイオリン)イギリス
 クシシュトフ・ホジェルスキ(ヴィオラ)ポーランド
 アントワーヌ・ルデルラン(チェロ)フランス

【第3期ベルチャ四重奏団】
前回のメンバー変更から約5年、2011年のはじめに、第2ヴァイオリンがローラ・サミュエルから、バーゼル交響楽団のコンサートマスターでスイス人のアクセル・シャッハーに交替、これにより第3期ベルチャ四重奏団は、ルーマニア、スイス、ポーランド、フランスというメンバーの組み合わせとなり、ロンドン本拠地のカルテットながらイギリス人のいない構成となっています。

 コリーナ・ベルチャ=フィッシャー(第1ヴァイオリン)ルーマニア
 アクセル・シャッハー(第2ヴァイオリン)スイス
 クシシュトフ・ホジェルスキ(ヴィオラ)ポーランド
 アントワーヌ・ルデルラン(チェロ)フランス

新メンバーになったベルチャは、古巣のジグザグ・テリトワール・レーベルからベートーヴェン弦楽四重奏曲全集の分売リリースを決定。まず登場するのが、今回の第1・2・4・6・9・11・12・14番という8曲です。(HMV)

【収録情報】
ベートーヴェン:
Disc1
・弦楽四重奏曲第6番変ロ長調 op.18-6
・弦楽四重奏曲第12番変ホ長調 op.127
Disc2
・弦楽四重奏曲第2番ト長調 op.18-2
・弦楽四重奏曲第9番ハ長調 op.59-3『ラズモフスキー第3番』
Disc3
・弦楽四重奏曲第11番ヘ短調 op.95『セリオーソ』
・弦楽四重奏曲第14番嬰ハ短調 op.131
Disc4
・弦楽四重奏曲第1番ヘ長調 op.18-1
・弦楽四重奏曲第4番ハ短調 op.18-4

 ベルチャ四重奏団

 録音時期:2011年
 録音場所:オールドバラ、スネイプ・モルティングス、ブリテン・スタジオ
 録音方式:ステレオ(デジタル)

Customer Reviews

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ベルチャ四重奏団のベートーヴェンは、果敢...

投稿日:2021/07/06 (火)

ベルチャ四重奏団のベートーヴェンは、果敢だ。強弱のダイナミクス、そしてフレージングの劇的な扱いとともに、時にかなり早いテンポを選び、緊迫したドラマを内包する。また、中間楽章のうち、緩徐楽章ではない方(通常メヌエットやスケルツォ)の楽章に、深刻な諸相を感じさせることも、彼らの演奏の特徴の一つであろう。ベルチャ四重奏団の演奏では、例えば第6番は、第3楽章のしっかりとした構築性を経て、第4楽章の序奏に当たる深遠なアダージョに移る過程が、すでに後期のベートーヴェン像を示唆していることが明瞭だ。そこでは、幽玄な雰囲気を醸し出されている。「速さ」が特に凄みを見せるのは、第9番の終楽章や第11番の第1楽章であろう。第11番は、疾風と称したい勢いの中で、細やかなアクセントが取り交わされ、きわめて濃密な音楽が表現されており、見事の一語だ。ベートーヴェンの音楽でしばしば形容される「精神性」と称されるものが演奏を通じて表れていることを強く感じる。第14番は、レガート表現の扱いの巧みさによって、全体の流れがすみやかでかつ引き締まったものとなっており、その結果、中間部に重ねられる内省的な色味が相応しい格調を感じさせて素晴らしい。この名品にふわさしいアプローチ。第1番や第4番のような初期の名作においても、フレーズに込められた情感を美しいアヤで織り込んだ深みがあり、中後期の作品群に劣らない聴き味の豊かさが醸成されている。合奏音の力強さは圧巻であるが、一方で各楽器のソロ・パートにおいてはレガートの扱いが綿密に設計されており、その結果、ソロ・パートが全体の起伏の滑らかさを意識させ、合奏音がきわめて強い表出性で、音楽の意志を伝える。その演出は、彼らのベートーヴェンにおいて、一貫性あるものとして感じ取られる。当録音の個性的な面とも言えるだろう。必要な個所では存分に鋭利さを発揮する弦の艶やかな響き。その響きがもたらす強靭な劇性に、ベートーヴェンの刻印を感じさせる。

ココパナ さん | 北海道 | 不明

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