CD

Beethoven: The Nine Symphonies

Beethoven (1770-1827)

User Review :4.5
(5)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
COCQ84209
Number of Discs
:
5
Label
:
Format
:
CD
Other
:
+CD

Product Description

ベートーヴェン:交響曲全集
岩城宏之&NHK交響楽団

1968&69年ステレオ録音。岩城宏之[1932-2006]が若き日にNHK交響楽団を指揮してセッション・レコーディングした記念碑的なベートーヴェン全集。
 岩城宏之とN響の関わりは古く、最初、芸大打楽器科在籍中にN響にティンパニ奏者として入団した彼は、1954年には副指揮者となり、1956年には特別演奏会でチャイコフスキーの『悲愴』を指揮してデビューします。以後、精力的に演奏会をこなし、1960年にはN響世界一周演奏旅行の指揮をとり、1963年には、N響正指揮者に就任。そして1965年にはバンベルク響の客演指揮者に、さらに1968年にはハーグ・フィルの常任指揮者に就任するなどまさに破竹の勢いだったのがこの頃の岩城宏之で、1969年にはN響からついに終身正指揮者の称号を与えられます。
 当ベートーヴェン全集がレコーディングされたのは、岩城宏之がまだまだ血気盛んだったまさにこうした時期のことであり、しかも日本人初のベートーヴェン全集ということもあってか、全曲かなり気合の入った演奏となっているのが特徴。一言で言ってしまえば勢いがありカッコイイというこのベートーヴェン全集、36年後の「振るマラソン」と較べてみるのも興味深いかもしれません。
 なお、この交響曲全曲録音は、1993年暮れに全集として限定発売されたものの、すぐに入手難となってファンを残念がらせていたものと同じですが、今回は追悼盤ということで、リハーサル・シーンまで収録されているのが嬉しいところです。

CD-1
・交響曲第3番変ホ長調 Op.55『英雄』
 録音:1968年3月19,21日 東京厚生年金会館

・交響曲第1番ハ長調 Op.21
 録音:1968年3月7日 東京厚生年金会館

CD-2
・交響曲第4番変ロ長調 Op.60
 録音:1969年7月30,31日 世田谷区民会館

・交響曲第2番ニ長調 Op.36
 録音:1969年7月23,28日 世田谷区民会館

CD-3
・交響曲第5番ハ短調 Op.67『運命』
 録音:1969年6月18日 世田谷区民会館

・交響曲第6番ヘ長調 Op.68『田園』
 録音:1968年6月22,23日 杉並公会堂

CD-4
・交響曲第7番イ長調 Op.92
 録音:1969年2月6,12日 杉並公会堂

・交響曲第8番ヘ長調 Op.93
 録音:1968年12月20日 東京厚生年金会館

CD-5
・交響曲第9番ニ短調 Op.125『合唱』
 録音:1968年12月14,15,21,22日 東京厚生年金会館

CD-6(ボーナス・ディスク)
リハーサル風景
・交響曲第4番から
・交響曲第8番から
・交響曲第9番から

 常森寿子(ソプラノ)
 荒道子(アルト)
 金谷良三(テノール)
 大橋国一(バス)
 コロムビア・アカデミー合唱団
 NHK交響楽団
 岩城宏之(指揮)

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Comprehensive Evaluation

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レコード会社の関係者がこうしたレヴューを...

投稿日:2012/03/22 (木)

レコード会社の関係者がこうしたレヴューをマーケットリサーチに利用していることを信じて記したい。現在デノンは名盤をシングルレイヤーSACD化してくれているわけですが(ザンデルリンクのブラ4など素晴らしい出来栄え!)、どうかして、この全集をこそその対象にしてはくれまいか。本全集は私の知るところ、演奏としても録音としてもベートーヴェン交響曲全集としては最高のものと考える次第であるが、同時に日本人指揮者と楽団による最初の全集であることの価値も大変高いと思う。少し情緒的にいえば、1960年代、30代の岩城氏の将来への夢と希望が詰まったような演奏であり、我々日本人(毎週のようにテレビで岩城・N響によってクラシック音楽の導かれた世代と言うべきか)がイメージするベートーヴェンがまさにここにあると思われる。楷書風の、いわゆるドイツ的な(同時に実はとても日本的な)、重厚な低音に支えられ各楽器が実にバランスよく鳴り、決して過剰にではなく、我々を適度に興奮させてくれるのである。最も音質の良いオリジナルテープは当然我が国にあるはずだから(だから普通のCDでも高音質だが)、SACD化の効果は一層絶大であろうと思う。すべてのベートーヴェン交響曲全集から一組残せといわれたら私なら文句なくこれだ。(オーマンディやマズア・旧盤がこれに続く)。

ゆりぞう さん | 兵庫県 | 不明

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ベートーヴェンの交響曲といえば、私は小学...

投稿日:2010/09/22 (水)

ベートーヴェンの交響曲といえば、私は小学生の頃からお世話になっており、以来、それはそれはたくさんの演奏を聴きました。ただ、その副作用なのか、正直なところ、何十年もの間、聴き続けておりますと、さすがに飽和状態になってしまい、長年に渡ってその状態から抜け出せませんでした。ところが、この岩城さんとN響による全集は、そんな私の飽和状態を打ち破ってくれた素晴らしい内容で、購入して本当に良かったと思っています。重厚さや濃い味付けのある演奏ではなく、作品の良さをストレートに伝えてくれる名演だと思います。これを料理に喩えますと、良い食材には塩と胡椒さえあればいい、というような姿勢を連想します。その代わり、塩と胡椒は選りすぐりのものを使い、あとは匠の手さばきで料理する、という印象を、この全集から受けました。どの作品にも同様の姿勢が貫かれており、統一感も充分です。どの作品も素晴らしいのですが、私の個人的な好みから言いますと、6番「田園」の爽やかさとバランスの良さは圧倒的で、他では聴けない演奏だと思いました。その他のどの作品も、余計なものを付着させないベートーヴェンは、これほどまでに清々しい光を放つものなのだ、ということを実感させられる演奏だと思います。岩城さんといえば「初演魔」として有名ですが、それは、まだ誰も音にしたことのない音楽を、誰かの演奏を(こっそりと)参考にして演奏するのではなく、スコアから全て自力で音を引き出すということを得意としていたからではないでしょうか。そういった岩城さんの実力を多くの作曲家たちが認めていたということになると思うのです。このベートーヴェンの全集が録音された当時でさえ、すでにかなり多くのレコードが存在していたはずですので、何かの演奏を(こっそりと)参考にすることは可能だったはずですが、岩城さんはそれらに依存せず、スコアから自力でストレートな音楽を引き出した、という印象を受けます。岩城さんもN響も上り坂を突き進んでいる時代の録音で、心地よい勢力を感じます。 ところで、岩城嫌いの某評論家は、ことあるごとに岩城さんを攻撃しているようですが、あれは自分が出来ないことを岩城さんが颯爽と行うので、その事に対する嫉妬と投影が根強く関わっているものと思われます。特に投影に関しては、攻撃した当人さえその心理現象には気づいていないか、または、それを認めようとはしないでしょう。言い換えれば、それは、その某評論家の猛烈な劣等感の裏返しである、と分析できるでしょう。そのような「不毛かつ自分の主観的好みだけを基準とした発言」しか出来ない評論家が批判したからといって、それに惑わされるのは全くのナンセンスです!そのような評論家は無視して、ベートーヴェン演奏に限らず、この偉大なマエストロ岩城宏之さんの遺産を大いに愛聴しましょう。このような飽きのこない素晴らしい演奏を残してくださった岩城さんに感謝いたします。

MMT さん | 兵庫県 | 不明

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満身創痍の岩城宏之とNHKSOが2004年の大晦...

投稿日:2010/05/10 (月)

満身創痍の岩城宏之とNHKSOが2004年の大晦日ベートーヴェン交響曲全九曲を連続演奏した所謂マラソンコンサート(CDもあります、運命交響曲だけタイムを書いておきますと@7’37A9’25B4’55C9’08)は当時話題になったのですが彼のベートーヴェン交響曲の録音盤は意外と少なく若い頃1966年「未完成」交響曲とセットの「運命」交響曲録音盤(タイム@7’41A9’51B5’01C8’57)、2002年OEKを振っての第5,7番交響曲(運命タイム@7’21A8’45B4’52C8’37)そして本盤1968〜1969年セッション録音の交響曲全曲集であります。まだ岩城(岩城自身は第8番が好きな様でした)が36〜37歳の血気盛んな頃、私などもTVでNHKSOと言えば岩城の指揮と結びつけて観ていた頃の録音です。日本のオーケストラという気持ちで聴くためかどうしても値引きして考えてしまい今聴くと経年録音のせいもあり時にはその薄さが気にかかりはしますがドイツ風のどっしりした、しかし指揮者も若いのかキビキビした演奏が当時の演奏レベルに連動し懐かしく思いました。全体に意外と流麗な演奏部分もあるものの正直一本調子な処からの「飽き」も否定出来ません、しかしこれらの演奏記録は岩城/NHKSOが私たちと生きた証しのような存在で確かに老練大指揮者によるこれ以上の深い演奏や刺激的な演奏そして最近トレンディの古楽器、古奏法によるもの等々多々他にありはしても左記の「証し」には決して成り得ないのであり大事にしておきたいアルバムです。録音会場が都内の我々関西人も知っているホールで親近感がわきリハーサル風景CD(第4,8,9番トータルタイム39’00)も雰囲気をよく伝えております。1968年年末録音の第九の第4楽章歌唱部などは楷書風に終始しスケール感は今ひとつですがそれはそれとして独唱者陣の各名前も今となっては大変懐かしい面々であります。演奏は私の個人的好みからすれば奇数番曲が何となく合っているようですが聴く側の気持ち次第でしょう。打楽器出身の岩城らしくティンパニーの扱いは中々冴えてハッとさせる場合が多くどうしても耳をそばだててしまいます。偶数番曲「田園」交響曲の嵐の楽章や第九の第2楽章なども聴き応えあります。全体的には演奏タイムは一部の曲を除いて各曲やや全体短めなのかなぁというイメージですが逐次他の演奏と比較したわけではありません。参考までに各曲のタイムをメモしておきます。第1番@9’15A6’17B3’33C5’50,第2番@9’55A10’45B3’52C8’45,第3番@14’05A15’58B5’49C1146,第4番@9’38A9’28B6’10C5’36,第5番@7’23A8’55B4’56C8’26,第6番@9’27A11’46B3’13C4’05D9’26,第7番@12’00A8’16B7’25C6’54,第8番@9’55A3’56B5’43C7’47,第9番@15’44A10’42B14’47C23’48であります。我々の世代には素晴らしいアルバムと言えましょう。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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