Beethoven Piano Sonata No.29, Stockhausen Klavierstuck X : Ponthus

シュトックハウゼンの難曲と
ベートーヴェンの『ハンマークラヴィーア』をカップリングした超ヘビー級ディスク！

ベートーヴェンの死後からおよそ百年後に生まれたカールハインツ・シュトックハウゼン[1928-2007]。およそ何の接点もないように思える2人の作曲家の、それぞれ超絶技巧の大作ピアノ曲をカップリングした異色の1枚。
　シュトックハウゼンの『ピアノ曲X』は、非常に数理的な構想のもと緻密に設計されているもののトーン・クラスターとグリサンドが多用されており、荒れ狂う波のような音の潮流が聴き手を圧倒します。ベートーヴェンの『ハンマークラヴィーア』は、ピアニストに技巧、技法の極限を要求する大作で、そういう意味ではシュトックハウゼンのピアノ曲と双璧といえるかもしれません。
　こうしたクレイジーなカップリングのCDを作ったピアニスト、マルク・ポントゥスは、シュトックハウゼンのみならずクセナキス、ブーレーズ（ピアノ作品全集の録音あり）など現代音楽を得意としており、逆に現代の視点からベートーヴェンをとらえ直しているといえるでしょう。クリアで一点の曇りも迷いもないタッチ、渦巻くエネルギーの奔流など、聴きごたえ充分の1枚。ぜひ一聴を！（輸入元情報）

【収録情報】
● シュトックハウゼン：ピアノ曲 X (1961)
● ベートーヴェン：ピアノ・ソナタ第29番変ロ長調 Op.106『ハンマークラヴィーア』 (1819)

　マルク・ポントゥス（ピアノ）

　録音時期：2021年9月22,23日
　録音場所：ニュージャージー州、ドリュー大学コンサート・ホール
　録音方式：ステレオ（デジタル）