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いづみ語録

鈴木いづみ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784892570353
ISBN 10 : 4892570354
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2001
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

『鈴木いづみコレクション』を中心に、単行本化されていない作品からも胸を突き刺す言葉を鈴木あづさが編集。いづみ世界の万華鏡。

目次 : 獰猛な少女/ いづみ語録(愛/ あたたかさ/ いいわけ/ 怒り/ 生きがい ほか)/ 鼎談・荒木経惟×末井昭×鈴木あづさ―もし、いづみの本を読んでれば、十七歳の犯罪はない!/ 対談・町田康×鈴木あづさ―非常に今の状況っていうのを言い当てていて、予見的だなと思います。/ 鈴木いづみ書誌

【著者紹介】
鈴木いづみ : 1947年7月10日、静岡県伊東市生まれ。高校卒業後、市役所に勤務。1969年上京、モデル、俳優を経て作家となる。1973年、伝説となった天才アルトサックス奏者、阿部薫と結婚、一女をもうける。新聞、雑誌、単行本、映画、舞台(天井桟敷)、テレビなど、あらゆるメディアに登場、その存在自体がひとつのメディアとなり、70年代を体現する。1986年2月17日、異常な速度で燃焼した36年7カ月の生に、首つり自殺で終止符を打つ。『声のない日々』『鈴木いづみコレクション 全8巻』『いづみの残酷メルヘン』『タッチ』(いずれも文遊社発行)など著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • あ げ こ

    狂騒。ずっと走り続けている。拭っても消えぬもの達を抱えたまま。こんなの、一つずつ解す事もなく消化する事もなく、溜め込んだまま蠢くまま粘り着くままずっと走り続けるなんて、出来るはずがない。自由であるために苦しみを背負う。何て不自由な。這っているようにも見える。決して快いものではない疾走。不安定で、危うくて、気紛れで。掴めない。掴みたくない。だが強烈に感じる。諦めも絶望も哄笑も。冷めているのに。渇いているのに。気怠い熱の、厄介さを感じる。強い瞳、柔らかな肌。まるで綺麗ではない抉り方。鈍く不都合な痛みを残す。

  • ♀ねこ

    【幼児願望】−あたしは子供でいい。その方が好きだ。暗い中にこうして抱かれているのは、とってもいい気持ちだ。あたしは子供になりたい。気に入らないことがあれば鼻にしわを寄せてみたり。いたずらをしてぶたれたり、適当に甘やかされたり、そしていつまでもこうして抱かれたりしていたい。自分が弱く小さな存在であることに、安定感を覚える。もっと小さくなりたい。大きな腕に抱き抱えられて、幼児になりたい。−メンヘラの世界観に首まで浸かる。あたしは一人が好きだ。寂しい。男に期待なんてしない。愛されたい。そういうものが詰まってる。

  • なる

    何と言ったらいいんだろう。世間一般で見られているような奔放な生き方、というよりは常に全力で、息継ぎをしないでずっと泳ぎ続けてるような、そんな逼迫感がずっと彼女の作品にはある。生前の言葉を集めただけでこんなにも凄絶なのか。ひとつひとつの言葉を全身で受けとめようとすると、息継ぎをしながらじゃないと読み進めることができない。けれど、とても口当たりがいいから次々に咀嚼して飲み込んでみたくなる。後半には荒木経惟や末井昭、町田康らと実娘による対談集もあってリアルな鈴木いづみ像が垣間見える。

  • Automne

    導かれるように鈴木いづみを発見した。手始めに彼女の言葉の断片をと思って読み進めた。力強く、そして苦しい。生命を燃やして生きているのだ。現代においてはマイナーな人物ではあるが、一時代を風靡して、本人自体がメディアとして露出、流れ星のように死ぬというところまで彼女らしいと思う。現代に出現していたほうが幸せだったのかも、けれど幸せだとしたらここまで逼迫した文章は描けないだろう。夭折の系譜だ、USでエモラッパーがばかばか死んでいるがそれらと同じ香りを強く感じた。心の中で燃え上がる何か≠求めて。

  • kousuke456

    鈴木いづみという人間に興味を持って、まず最初に手にとったのが本書。当然ながらいわゆる名言を集めた語録によってその人物を理解できるなどということはあり得ないのだが、言葉にはその人の生理的なものがにじみでていると思う。彼女は若くして自殺したが、この語録を読んだだけでも「そりゃ死ぬわな」と納得させるものがあった。昔読んだ高野悦子という自殺した女学生のことを思い出した。自殺するのは得てして自分を欺くことを知らない真面目な人間であるなどと思った。

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