話にスピード感があって引き込まれました。 しかし読み終えた後、心に残るものはなかったです。

みんな生きる為に行動してるんだと思っていたが死の臨界点を常に見てるから生が見えてくるのだと初めて知った。二律背反なものこそ真実に近づけるがそうなるときはなる。

ごめん。山田詠美さんの批評の後半を読んでなかった。確かに、実は古風と言うのは的を得ている。これは「蹴りたい背中」を読んで分かった。だから、是非、そちらも熟読してほしい。あの小説をもってこの作品も意味を持つようになる。何故なら、この２つを巡る環境はあらゆる意味で対でありながら、二つの真のテーマが実は孤独だと、読まれた方なら気付くはず。

あまり読み返したくない作品だったなぁ。ぼくが馬鹿なせいか、ちっとも話の筋が読めないって言うか。とにかく、引きっぱなしでした。山田詠美の言葉を借りて、彼女の意見を逆手にとり、言わせてもらうとすれば、“常識人”には理解不能な作品だろうね。皮肉っぽいかもしれないけれど、そう思う。まあ、でもなんで７点かと言うと、話の引き込み方は上手いし、表現も違和感が無いからかなぁ。うん、好き嫌いで言えば、点数は低いんだけどね。でも、芥川賞とったし…。あ、これは言い訳か。