Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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• kokada_jnet

  読了日：2017/11/13

  だいたい、戸板康二という人について。「先輩からは可愛がられ、後輩からは慕われ」で、洒脱に順調、文壇・演劇界をうまくわたった人生だったんだろうと。私はかなり、嫌いな人だったのだが。 この本で描かれる、「不器用な山の手のお坊ちゃん」として、色々と苦労もした戸板康二。私は少し、好きになりました

• kokada_jnet

  読了日：2017/11/12

  こんなに面白い本があったのに、読み逃していた！　小谷野敦氏の文学者評伝と同じスタイル。戸板康二の人生を素材に、ゴシップ的に各事件をストレートに描いて、昭和の演劇業界の分析本になっている。新劇と直接の縁がない著者なので、特に、「文学座分裂騒動」「大河内豪自殺事件」についての記述が遠慮がなく、面白い。

• Kazuo Ebihara

  読了日：2025/08/25

  戸板康二を師と仰ぎ、側で長く仕えた矢野誠一による評伝。 戸板の先生にあたる久保田万太郎、折口信夫との関係。 東京やなぎ句会、福田恆存、芥川比呂志、 小沢昭一、つかこうへいらのエピソードも興味深い。 演劇界の権力闘争の裏話も生々しい。 昭和の演劇人、映画人、文壇人、歌舞伎役者、落語家が多数登場。 映画、演劇業界人のたまり場として今は無き新宿ゴールデン街の「まえだ」や、 六本木の「クレイドル」が紹介されていたのも懐かしい。 矢野誠一2025年7月逝去(90歳)。合掌。

• atk

  読了日：2009/07/26

  戸板康二本人の評伝を読む気まんまんで取り組んだら、彼がいかに山の手のお坊ちゃんであったか、そしてそれによるほよよんぶりが文壇の沢山の事件に対しての距離のとり方に資したかをひたすら語るものになっていて驚いた。悪い言い方をすると、東京の山の手万歳文書になってしまっている。ゴシップという点では面白いけど、戸板康二にこういうお弟子さんしかいなかったのなら気の毒。もうちょっと学術よりの評価がしやすいように書くやり方はなかったのか。

• いちはじめ

  読了日：2008/10/06

  戸板康二と親交のあった著者による評伝。悪くはないが、洒脱な人物評に定評のあった戸板康二ならこういう風には書かなかったのではないか、という思いはする。

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