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「昭和」という国家

Ryotaro Shiba

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784140018569
ISBN 10 : 4140018569
Format
Books
Publisher
Release Date
March/1999
Japan

Customer Reviews

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • キムチ

    「司馬氏は作家」と巻末に有る。が同じく有るように私も歴史家と作家の区別も解らぬまま、中学の頃より深く傾倒し、相当に史観的薫陶を受けた。その風貌が一因となったのも否めない。氏が逝去されたのは1996、平成8年。それから23年経て、氏のリルタイムを知らぬ人々も含め氏の史観を神話化・権威化している人々が存するも事実。この重い1冊は氏特有の言葉を「歴史を反芻しつつ」絞り出されているのが実感として生々しく読めた。昭和元年からに20年、日本全体が悪魔の森と化した謎を解きつつ敷衍して行く明治、江戸期との連関の分析が

  • おさむ

    絶対に昭和の小説は書かなかった司馬遼太郎。「書いたらおそらく1年を待たずして私はおかしくなりそうです」。ここまで言うのも、自らの従軍経験に依拠するところがあるのでしょう。そんな司馬さんが真意を語った30年前のNHK番組をまとめた本著。改めて読むと明治維新の明るい物語を沢山書いたのは、昭和の暗さから脱したかったからではないかと感じます。合理的な江戸の精神を全否定した明治政府への批判もしています。司馬史観が単なる明治礼賛ではないという事を再認識しました。

  • おさむ

    昭和元年ー20年は日本が魔法にかけられた時代だったと説く司馬史観。日露戦争にまぐれで勝って勘違いが生まれ、悪い方向へ進んだとする説は今や定番ですね。リアリズムの欠如と精神の自己肥大化、成熟出来なかった近代日本を「がさつ」と一刀両断。てっきり徳川嫌いと思ってましたが、「江戸時代には合理主義があった」と評価もしています。話があちこちに飛ぶ「雑談ぶり」が難点(これぞ司馬節との見方もありますが)。

  • どぶねずみ

    以前拝聴していたラジオの冒頭で「日本とは何か」というフレーズが耳に残り、ずっと疑問に思っていた。本書の朗読を拝聴してようやく理解できた気がする。昭和という時代を通じて日本人と国家の関わりを考察した評論集。大正デモクラシーから軍部主導の体制へと変質し、国民が国家を主体的に持てず戦争へ突き進んだ過程が描かれている。戦後は民主主義の下で経済成長を遂げつつも、歴史の総括が不十分であると指摘し、日本人がこれから国家をどう意識し支えていくかを問いかける。非常に難しいテーマだが、噛み砕かれて理解しやすい必読本。

  • AICHAN

    図書館本。NHKの取材時に司馬さんがひとり語りしたもの。昭和に近づくと日本は暴走し始め、日中戦争、そして太平洋戦争へと身を投じる。なぜそんな馬鹿なことをしたのか。なめらかなひとり語りで「昭和」の本質を突く。日本は素晴らしい歴史を持っているが、昭和元年から20年にかけては「鬼っ子」だったという。なぜそうなったか。日露戦争に勝利したはいいが、ポーツマス条約に不満を持った群衆が日比谷で大騒動を起こしたときから一気に「鬼っ子」の道へと方向転換したのではないかと指摘する。具体的には参謀本部が日本を「占領」したという

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