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街場のメディア論

Tatsuru Uchida

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784334035778
ISBN 10 : 4334035779
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2010
Japan

Content Description

テレビ視聴率の低下、新聞部数の激減、出版の不調…。メディアの不調は、日本人の知性の不調と同期している。本書では、「贈与と返礼」の人類学的地平からメディアの社会的存在を探り、危機の本質を見極める。

【著者紹介】
内田樹 : 1950年東京都生まれ。東京大学文学部仏文科卒業。東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程中退。現在、神戸女学院大学文学部教授。専門はフランス現代思想、映画論、武道論。2007年『私家版・ユダヤ文化論』(文春新書)で第6回小林秀雄賞を、『日本辺境論』(新潮新書)で新書大賞2010を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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目からウロコな話が多いのに、とても読みや...

投稿日:2012/10/20 (土)

目からウロコな話が多いのに、とても読みやすい本。「定型」に慣れることの恐ろしさとか、著作権の考え方とか、是非多くの人に知ってほしいことだと思う。こんな講義を受けていた学生さんたちがうらやましい。私もこの本を読んで、心からよかったと思う。

ameg さん | 東京都 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ヴェネツィア

    神戸女学院大学での講義に基づいたものだが、ここでも、筆者は学生たちに鮮やかな知のパラダイムシフトを示して見せる。タイトルはメディア論だが、内容的には教育論から社会のしくみにまで及ぶ。これを読んでいると、筆者の内田樹はあたかも屈原の「衆人皆酔我独醒」のごとくだ。例えば、冒頭のキャリア教育論にしても、世を挙げて「キャリアだ。適性だ」と騒いでいる中で、そんなものは結婚みたいなもので、後から要請されて身に付くものだから必要ないのだと喝破する。たしかに彼の言うように、子どももいないのに父性に燃える男は不気味だ。

  • KAZOO

    この筆者については好きな人と嫌いな人がはっきり分かれているような印象を受けます。私はあまり感じないのですが、この本を読むとメディアがかなりクレイマー化して、一つの事件をかなり各報道局で競って特集をしたりするのを見ると感じることがあります。ニュースしか見ないのですがすべてが同じような報道を行っています。ですので視聴率などが落ちていくのも当たり前ではないかと思われます。また読者について書かれているのを読むと、最近図書館戦争という映画を見たのが思い出され、この中の出来事は近未来あるような気がしています。

  • seki

    テレビ、新聞、出版界などメディア全般の凋落を筆者が批判的に論じる一冊。概ね筆者の意見に賛同。ただマスコミの無責任さは今に始まったことでないと思う。先の大戦で、戦前戦中は日米の国力の差を知り得ながら、軍国主義と一緒になって国民に戦意を煽り、敗戦となると自らの責任には目を背けて、被害者のように振る舞っていなかったか。国民に誤った情報を伝えても、謝罪がないのはなぜか。筆者はメディアの不調は国民の知性の不調につながっているという。日本人はメディア情報からもっと自由になった方がいい。

  • マーム

    本書の主題からはやや外れるかもしれませんが、書棚は僕たちの「理想我」である、という行にわが意を得たりと思いました。書棚に「読みたい本」ばかりでなく「いずれ読まねばならぬ本」も並べるのは、「いずれ読まねばならぬ本」を読みこなせるリテラシーを備えた、「十分に知性的・情緒的に成熟を果たした自分」にいつかはなりたいという欲望が私たちにあるからであり、それらの本が書棚に鎮座しているのを折りに触れて目にすることによって自らの成長を促すというのが内田先生の主張かなと理解。ということで今日も私は「買い置き」を続けます!?

  • みのゆかパパ@ぼちぼち読んでます

    ネットの普及により、その存在が脅かされているメディアと出版産業をめぐる問題を考察した一冊。メディアについては、ネットの出現といった外的要因にではなく、その報道の質という内的なものに凋落の原因があるという指摘は、はからずも福島原発事故を通じて実証されたことでもあり、大いに納得できる。ただ、それをクリアしたとしても紙媒体のメディアに未来があるかについてまでは言及されず、そこに携わる一人としてはもどかしさもあったが、読者を消費者としてだけ見る出版産業のあり方への警鐘を含め、うなずかされることの多い一冊だった。

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