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君を愛したひとりの僕へ ハヤカワ文庫ja

乙野四方字

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784150312343
ISBN 10 : 4150312346
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2016
Japan

Content Description

人々が少しだけ違う並行世界間で日常的に揺れ動いていることが実証された世界―両親の離婚を経て父親と暮らす日高暦は、父の勤務する虚質科学研究所で佐藤栞という少女に出会う。たがいにほのかな恋心をを抱くふたりだったが、親同士の再婚話がすべてを一変させた。もう結ばれないと思い込んだ暦と栞は、兄妹にならない世界へ跳ぼうとするが…彼女がいない世界に意味はなかった。

【著者紹介】
乙野四方字 : 1981年大分県生まれ。2012年、第18回電撃小説大賞選考委員奨励賞を受賞した『ミニッツ―一分間の絶対時間』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ハッシー

    【2冊同時並行読み】▶幸福な「僕」と不幸な「僕」が生きた並行世界の物語。不幸な僕は幸福な君の分まで不幸を背負う。どんなに不幸であっても幸福になることをあきらめてはならない。一人の女性を救うため、僕の一生を捧げる。これは始まり、あるいは終わりの物語。

  • オセロ

    平行世界の存在を人知れず知ってしまった高崎暦と佐藤栞。密かに結婚の約束を交わした2人だったが、親が再婚すると聞き、結婚出来ないと思ったことで2人は結婚出来る可能性を込めて平行世界へと逃げるが、そこで栞が交通事故に合ってしまい…。 愛する人を救う為に全てを投げ出して研究に没頭する暦の姿は痛ましかったですけど、平行世界では結婚相手の和音に支えられて、行き詰まっても可能性を模索し続けて、『君を愛したひとりの僕へ』に繋がるラストにはグッとくるものがありました。

  • dr2006

    「僕が愛した」と同時刊行、話の骨格が並行世界を肯定しているだけに2作は並行して読むに尽きる。ライトな読み口も量子学に基づいた世界観が理論整然としているが、抜けられない並行世界に行き詰まった事を、事象の地平線になぞるなんて吃驚だ(笑)現世界では結ばれないと嘆いた歴と栞の二人は、結婚が出来る世界を望み離れた並行世界へ移動を試みる。だが栞が移動した並行世界で栞だけが交通事故に遭い、意識と肉体が分裂してしまう。並行世界を彷徨う栞を取り戻そうと奔走する歴を助けたのは、僕愛の瀧川和音だった。2作セットでシナジー秀作!

  • 芳樹

    物質とその対になる『虚質』で世界を定義して並行世界を解釈する、という理論展開がとても刺さりました。互いに憎からず思い合う日高暦と佐藤栞は、お互いの両親が再婚することで兄妹となり、結婚できないと思い込む。兄妹にならない並行世界に飛ぼうとする二人だけど悲劇が待っていて…。生涯にわたって栞を幸せにする方法を探索し続ける暦が、辿り着いた手法に狂気さえ感じてしまいます。でも、彼の執念と愛情の深さはイコールなのだと思うと、切なさがこみ上げてきました。さて、暦は本懐を遂げることができたのか…。

  • hideko

    『僕が愛した…』と対になっている作品。 こちらは違う平行世界で1人の少女を愛し続けるストーリー。 こちらは主人公の暦が独りよがりのようで好きになれない。結局、愛し続けたと言えば聞こえはいいが、2人共幸せに出来てないのでは? 私は断然『僕が愛した…』のほうが好きだ。

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