ハンス・ロスバウト/モーツァルト演奏集 1951-1962
以前は「現代音楽を得意とする」指揮者として知られていたロスバウトでしたが、SWRに録音された幅広いレパートリーの復刻により、彼の様々な面に光が当たるようになりました。
第5弾となるシリーズは、モーツァルトの作品集。過剰な表現を排し、モーツァルトの美しさを端的に描き出すロスバウトの手腕は驚くべきもので、協奏曲ではソリストを尊重し、アリアでは歌手を引き立てながらも、きびきびとしたテンポによる清冽な伴奏を付けています。ピアノ協奏曲集ではアンダ、カサドシュを始めとした名手たちと共演、中でもグルダと共演した23番のピアノ協奏曲は、簡潔なオーケストラの響きをバックに悠然と歌うグルダのピアノも聴きもので、初発売以来、名盤と讃えられている録音です。ホルン協奏曲ではブレインの独奏にも注目。一連のコンサート・アリアも貴重な記録であり、シュザンヌ・ダンコが歌う『どうしてあなたを忘れられようか…恐れないで、愛する人よ』はベルクマンのピアノの優しい響きも相俟って、オーケストラが極めて親密な音楽を奏でています。(写真© SWR Castagne)(輸入元情報)
【収録情報】
Disc1
モーツァルト:
1. ピアノ協奏曲第9番変ホ長調 K.271【ジュノーム』
2. ピアノ協奏曲第17番ト長調 K.453
マリア・ベルクマン(ピアノ:1)
ゲーザ・アンダ(ピアノ:2)
録音時期:1956年3月28日(1)、1952年3月15日(2)
Disc2
1. ピアノ協奏曲第14番変ホ長調 K.449
2. ピアノ協奏曲第21番ハ長調 K.467
3. ピアノ協奏曲第23番イ長調 K.488
フリードリヒ・グルダ(ピアノ:1)
モニク・アース(ピアノ:2)
ロベール・カサドシュ(ピアノ:3)
録音時期:1962年1月16日(1)、1956年11月19日(2)、1959年4月14日(3)
Disc3
1. ピアノ協奏曲第23番イ長調 K.488
2. ホルン協奏曲第2番変ホ長調 K.417
3. ホルン協奏曲第3番変ホ長調 K.447
4. ホルン協奏曲第2番変ホ長調 K.417
フリードリヒ・グルダ(ピアノ:1)
デニス・ブレイン(ホルン:2,3)
ドメニコ・チェッカロッシ(ホルン:4)
録音時期:1962年1月15日(1)、1953年5月6日(2,3)、1955年12月21日(4)
Disc4
1. ファゴット協奏曲変ロ長調 K.186e(K.191)
2. オーボエ協奏曲ハ長調 K.314
3. フルートとハープのための協奏曲ハ長調 K.299(K.297c)
ヘルムート・ミュラー(ファゴット:1)
ホルスト・シュナイダー(オーボエ:2)
エルンスト・ボーデンゾーン(フルート:3)
アンネマリー・シュマイサー(ハープ:3)
録音時期:1956年6月23日(1)、1957年6月15日(2)、1962年12月19日(3)
Disc5
1. ヴァイオリン、ヴィオラとオーケストラのための協奏交響曲変ホ長調 K.364(K.320d)
2. 交響曲第31番ニ長調 K.297(K.300a)『パリ』
3. 交響曲第36番ハ長調 K.425『リンツ』
ルートヴィヒ・ブース(ヴァイオリン:1)
ウルリヒ・コッホ(ヴィオラ:1)
録音時期:1960年2月22日(1)、1956年6月28日(2)、1956年12月29日(3)
Disc6
1. 交響曲第38番ニ長調 K.504『プラハ』
2. 交響曲第40番ト短調 K.550
3. 交響曲第40番ト短調 K.550
録音時期:1959年4月13日(1)、1957年6月19日(2)、1962年5月25日(3)
Disc7
1. 4つのオーケストラのためのセレナード(ノットゥルノ) ニ長調 K.286(K.269a)
2. セレナード第13番ト長調 K.525
3. 2本のオーボエ、2本のクラリネット、2本のホルン、2本のファゴットのためのセレナード 変ホ長調 K.375
録音時期:1956年1月27日ライヴ(1)、1955年5月12日(2)、1951年11月16日(3)
Disc8
1. 管楽器のためのセレナード第13番変ロ長調 K.361
ホルスト・シュナイダー(オーボエ)、フリッツ・ストロヴィツキ(オーボエ)
セプ・ファックラー(クラリネット)、ヘルマン・ノプス(クラリネット)
ハンス・レムザー(バセットホルン)、カール・マイザー(バセットホルン)
カール・アーノルト(ホルン)、カールハインツ・バインケ(ホルン)
ハインリヒ・アイヒナー(ホルン)、ハンス・ツター(ファゴット)
クルト・ブルケルト(ファゴット)、アルフレート・シュタインミュラー(コントラファゴット)
録音時期:1956年1月22日
Disc9
1. 歌劇『魔笛』序曲
2. 歌劇『劇場支配人』序曲
3. レチタティーヴォとアリア『どうしてあなたを忘れられようか…恐れないで、愛する人よ』 K.505
4. アリア『もし私の唇を信じないなら』 K.295
5. レチタティーヴォとアリア『務めが私を強いる今こそ…ジギスムントの事蹟はかくも偉大にして』 K.36(K.331)
6. アリア『行け、怒りにかられて』 K.21(K.19c)
7. アリア『従いかしこみて』 K.210
8. アリア『このうるわしい御手と瞳のために』 K.612
9. アリア『おお、娘よ、お前と別れる今』 K.513
シュザンヌ・ダンコ(ソプラノ:3)
マリア・ベルクマン(ピアノ:3)
ヘルムート・クレープス(テノール:4,5,6,7)
キム・ボルイ(バス:8,9)
録音時期:1961年1月31日(1)、1961年1月12日(2)、1953年11月13日(3)、1955年1月12日(4,5)、1955年2月12日(6,7)、1955年7月12日(8,9)
バーデンバーデン・フライブルク南西ドイツ放送交響楽団
ハンス・ロスバウト(指揮)
録音場所:SWR南西ドイツ放送第5スタジオ(ハンス・ロスバウト・スタジオ)
録音方式:モノラル