Mozart Kegelstatt-Trio, Bruch Eight Pieces : Patrick Messina(Cl)Lise Berthaud(Va)Fabrizio Chiovetta(P)

モーツァルトとブルッフによるクラリネット、ヴィオラ、ピアノのための三重奏

クラリネット、ヴィオラ、ピアノという編成のための作品はモーツァルトが書いたものが初めてだったかもしれません。この少々珍しい編成の作品は、友人でクラリネットの大名手シュタードラー、そしてモーツァルトの熱心な弟子であったフランツィスカ・フォン・ジャカン、そしてモーツァルト自身のために書かれました。シューマン、ライネッケらもこの編成で作品を書き、そしてブルッフ[1838-1920]も自身の息子のためにこの作品83を1910年に作曲しました。ラプソディやルーマニア音楽の要素を取り入れ、ブラームス風、メンデルスゾーン風の楽曲など、万華鏡のように様々なキャラクターの小品集ながら、激しく情熱的なリリシズムに満ちています。
　パトリック・メッシーナは弱冠14歳でパリ国立高等音楽院に入学し、17歳にして室内楽とクラリネットの両部門で1位を獲得するなど若き天才と称され、2003年よりフランス国立管弦楽団首席クラリネット奏者として活躍しています。現在、演奏活動はもちろん、パリ・エコール・ノルマル音楽院などで後進の指導にもあたっています。また、楽器の開発などにも携わり、クラリネット界の発展に貢献しています。
　ヴィオラのリズ・ベルトーは1982年生まれ、ル・サージュのシューマンやフォーレ全曲録音プロジェクトにも参加するなど、早くからフランス内外で室内楽・ソロで活躍。ピエール＝アンリ・クスエレープやジェラール・コセらに師事したフランスの流れをくむ深みと熱を備えた音色が魅力。2005年にはジュネーヴ国際コンクールでヒンデミット賞を受賞しています。ピアノのキオヴェッタは1976年生まれのスイスのピアニスト。バドゥラ＝スコダの愛弟子で、ウィーンのピリオド鍵盤楽器にも精通しており、ここでも際立ったセンスのピアノを聴かせてくれます。（輸入元情報）

【収録情報】
● ブルッフ：クラリネット、ヴィオラとピアノのための8つの小品 Op.83
● モーツァルト：ピアノ、クラリネットとヴィオラのための三重奏曲変ホ長調 K.498『ケーゲルシュタット・トリオ』

　パトリック・メッシーナ（クラリネット）
　リズ・ベルトー（ヴィオラ）
　ファブリツィオ・キオヴェッタ（ピアノ）

　録音時期：2022年11月
　録音場所：エクス＝アン＝プロヴァンス、ダリウス・ミヨー・ホール
　録音方式：ステレオ（デジタル）