ハンナ・アーレント Review List

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  • 率直に言って一般的には難解という部類になるかと思う...

    Posted Date:2021/04/13

    率直に言って一般的には難解という部類になるかと思うけれども、それには少なからず翻訳が影響している面は否めないと思う。(ハンナ・アーレントの著作としてはむしろわかりやすい方ではないかと。)それだけに、副題の「悪の陳腐さについての報告」という日本語は秀逸であると言っておきたい。無論原題もその意味で秀逸であるにせよ。端的に言えばこの副題で本書の内容の過半は表されていると言っても過言ではないのではないか。被害者側も加害者側すらも、大罪を犯した主体にむしろ巨悪を希求する、それはある種の欺瞞であり、むしろとるに足らない、それ故に我々の隣や我々自身の中にあり得るようなものがその主体の一つなのだ、というアーレントの指摘は確かに心地悪かったろうし、今でも心地悪いと思う人は少なくなかろう。それ故に今でも意味のある書になってしまうのが哀しいと言えば哀しい。

    Verdi .

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  • ハンナ・アーレントの主著と言って良いであろう全三巻...

    Posted Date:2021/04/13

    ハンナ・アーレントの主著と言って良いであろう全三巻の大著。そして読むのが大変。それはそれとして、全体主義の依って来たるところを説き起こすに、アーレントはこの第一巻で反ユダヤ主義から始める。それはアーレント自身がユダヤ人出自であるからというのはあるにせよ、そこにアーレントは反ユダヤ主義そのものというよりは「反ユダヤ主義的なもの」として反ユダヤ主義を着目しているようにも思える。つまりは、他の何かがその代わりになった可能性はあるのではないかと思わせる。そこが、この書が普遍性を持ち得た理由であると思う。

    Verdi .

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  • ハンナ・アーレントの主著、全三巻の2巻目。第1巻で反...

    Posted Date:2021/04/13

    ハンナ・アーレントの主著、全三巻の2巻目。第1巻で反ユダヤ主義をテーマに論じられたテーマが「反ユダヤ主義的なもの」としての疎外という構図であるとするならば(個人の見解です)、この第2巻で論じられるのは「帝国主義」であり、より大きな枠組みで展開される「疎外」の構図、というところではないだろうか。疎外という手段が前者ではあくまで一つの閉じられた社会の中での個対個、あるいはあくまでその延長上レベルでの支配に用いられているとすれば、ここではそれが国家レベルで、遥かに大きな枠組みレベルで用いられている、ということなのではないかと。(あくまで個人の見解です。)

    Verdi .

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  • 全三巻の大著の最終巻。「反ユダヤ主義」「帝国主義」...

    Posted Date:2021/04/13

    全三巻の大著の最終巻。「反ユダヤ主義」「帝国主義」のタイトルで論じられてきた本著は最終巻で遂に「全体主義」を論じる。ここで論じられているのは20世紀前半に引き起こされた全体主義、主にはまずドイツ第三帝国であり、ソビエト連邦であり、ナチズムと共産主義独裁、或いはスターリニズムなのであるが、前2巻からの流れで言えば、疎外することによって支配するという手法が、ミクロ・マクロの両レベルで押し進められた結果全体主義が完成する、ということになるのではないだろうか。(あくまで個人の見解です)こうしたテーマでここまで論考を重ねた著作というのも稀有だと思います。

    Verdi .

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