シェイクスピア / 福田恆存

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リア王

シェイクスピア / 福田恆存

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784102020050
ISBN 10 : 4102020055
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2010
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

老王リアは退位にあたり、三人の娘に領土を分配する決意を固め、三人のうちでもっとも孝心のあついものに最大の恩恵を与えることにした。二人の姉は巧みな甘言で父王を喜ばせるが、末娘コーディーリアの真実率直な言葉にリアは激怒し、コーディーリアを勘当の身として二人の姉にすべての権力、財産を譲ってしまう。老王リアの悲劇はこのとき始まった。四大悲劇のうちの一つ。

【著者紹介】
ウィリアム・シェイクスピア : 1564‐1616。ストラトフォード・オン・エイヴォンに生る。20歳頃出郷、初めロンドンで役者、後に座付作者として活躍。本編をはじめ約37編の史劇・悲劇・喜劇を創作。詩作にも秀で、エリザベス朝ルネサンス文学の巨星となる。47歳で突如隠退、余生を故郷で送った

福田恆存 : 1912‐1994。東京生れ。東大英文科卒。評論・翻訳・劇作・演出の各分野で精力的に活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ykmmr (^_^)

    シェークスピアの有名すぎる『四大悲劇』。老王リア王の子供への『老後の嗜み』的問いかけが、彼の最期にまで影響を与えてしまう。普通にあるような話である。介護職の自分から見ても、こんな高齢者は普通にいて…。だから、冷静に一線を引いて、状況を見出す事が大事なんだけどね。甘言・嘘言それを見抜くのは難しいけど、相手の普段の様子や人間性、たまには周囲からの評判も聞いていかないとね。高齢者は、丸くも頑固にもなるのよ。逆に、若者も翻弄されないようにしないとね。自分の生業の勉強にもなりましたわ。

  • zero1

    人を見る目が無ければ、そして頑固さは悲劇を招く。これは洋の東西を問わない。老いたブリテンの王リアは3人の娘たちに領地を分け与えるが、末娘は言葉を飾らなかったことから持参金無しに。二人の姉の所へ王は向かうが、そこから悲劇が。福田が解題で述べているように【虚飾の剥奪】こそ大きなテーマ。人はすべてを失った時に本質を見せる。トルストイはシェイクスピアを嫌っていたという。だが福田はこれを批判。道化の存在も必要だと述べている(後述)。人を疑う時代に書かれた内容は共感できる。人を【まず疑う】ことは現代でも必要。

  • かみぶくろ

    隠居を決め込もうとするリアじいちゃんの財産と権力を巡って、壮絶で醜悪なお家騒動が勃発する話。セリフの力強さが半端なく、その訴求力は圧倒的で、シェイクスピアの魂が一言一言に込められているかのよう。冷血な娘たちに身ぐるみ剥がされて荒野を半狂乱でさまようリアだが、嵐に向かって裸一貫で吠えるシーンは、うまく言えないけど、まさしく世界の核心に開かれているかのようだ。美しいとも残酷とも言えない、ただそこに意味も価値もなく在る世界を発見したリアの彷徨は、悲劇ではあるけれど、人間として一つの到達点には達したと思う。

  • Major

    リアは言う。「人は皆泣きながら生まれてくる」と。しかし、この言葉は足りなかった。「人は皆泣きながら生まれ、生きながらなお泣き続ける」のだ。シェイクスピア随一の傑作『リア王』はいわば泣きのポリフォニックだ。至る所で誰もが泣いているのだ。喚く、罵り泣く、嘆く、すすり泣く、哭く、泣き叫ぶ、忍び泣く・・・いたる所で泣き声が止まぬ。泣き声は宇宙にまで響き渡る。大地に沁み込む流した涙は雑草に吸われ、その根を食む者によって永遠に循環する。善悪正邪美醜清濁を湛えて生きざるを得ない人間存在の営みそのものが悲劇なのだ。

  • アナーキー靴下

    昔読んだ時は解説通り、虚飾の剥奪が主題と受け取り、傲慢さ故に奸計に身を委ねたリアが真実に向き合わされ、等身大の己を知る(その迫力が見所の)話と思ったが、再読して、万物は流転する、という印象を強く受けた。2人の姉とエドマンドを悪と捉えていたが、むしろ善人も悪人もおらず、皆がただ自分の思惑で生きているだけである。末娘が目の曇った老王に心を捧げることは盛者必衰の理を無視した行為であり、共に滅ぶのは必定だろう。「気違いに決っているよ、大人しい狼、病気の無い馬、初恋の永続き、女郎の誓文などを本気に考えるような奴は」

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