Color Him Father +4

ワシントンDCで腕利きミュージシャンらによって結成された白黒混合グループが69年に発表したアルバムにアルバム未収録曲4曲を追加してCD化！同年ソウル・チャ ート2位を記録した表題曲、そしてヒップホップからドラムン・ベースまで幅広く使われ続けてきたブレイク・ビーツの古典“AMEN, BROTHER”を収録!!
この頃黒人と白人が混ざったバンドはまるではやりのように世に出ている。ひとつはスライ＆ザ・ファミリー・ストーンのようにウェスト・コーストのフラワー・ムーヴメントの影響でロックとクロスするバンドが多く出てきたことがあげられる。だがウィンストンズのようにイースト・コーストから出てきたバンドは少し事情が違うようだ。そもそも白人を中心とするソウル・バンドは60年代中期に各地で台頭し、それが黒人と合体して60年代後期に一気に芽を開いたと考えられる。〜こうした白黒混合バンドのキーワードのひとつが“オーティス・レディング”である。オーティスはパイオニア、サム・クックやモータウンのアーティストを別にすれば、南部のソウル・シンガーでロックやポップとのクロスオーヴァーを実現させた偉大なる貢献者の一人だった。特にイギリスを始めとするヨーロッパでの人気は高く、66年にはイギリスでエルヴィス・プレスリーを抜いて初めて男性シンガーの人気投票でトップに立った。これは彼のバックを受け持っていたスタジオ・ミュージシャン、すなわちスタックスのミュージシャンが白黒混合だったことと無縁ではない。ご存知リズム・セクションにはスティーヴ・クロッパーとドナルド・ダック・ダンという2人の白人がおり、ホーン・セクションにも白人がいた。スタジオという限られた場とはいえ、オーティスは早くから白黒混合の音楽を流布させていたのである。〜解説より