Wilko Johnson (ウィルコ・ジョンソン) プロフィール

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ギター・ピックを使わずに指で弦を掻き毟りギターを奏でる独特のギター・プレイ。人を心をも簡単に切り裂いてしまうような切れ味鋭いカッティングを聴かせる世界で唯一の男。それがウィルコ・ジョンソンである。

ウィルコ・ジョンソンジョニー・キッド&パイレーツの曲名からバンド名を拝借し生まれたパブ・ロック・バンド、ドクター・フィールグッドの初代ギタリストとしてギタリストのキャリアをスタートさせた。1975年にダウン・バイ・ザ・ジェッティー - Down By The Jettyでデビューし、同年セカンド・アルバム、不正療法 - Malpracticeをリリース。翌76年にはライヴ・アルバム、、殺人病棟 ? Stupidityをリリース。そして77年リリースのスニーキン・サスピション - Sneakin' Suspicionの発表を待たずしてドクター・フィールグッドから解雇されている。ドクター・フィールグッド脱退後もソリッド・センダースとしての活動、ブロックヘッズへの参加、ルー・ルイスとの共演を経て自らのバンドを率いて、いま現在も現役バリバリであの鋭いカッティングを轟かせている。

ウィルコ・ジョンソンのギター・プレイの真骨頂である、切れ味鋭いカッティングが堪能出来る作品といえば、1975年にリリースされたドクター・フィールグッドの、記念すべきファースト・アルバム、英国ロック界の隠れた名プロデューサー、ヴィック・メイルがプロデュースを担当したダウン・バイ・ザ・ジェッティー - Down By The Jettyに満場一致で決まりではないだろうか。1975年というそれなりに録音技術も整い進んだご時世にあえて、モノラル録音、しかも一切のオーヴァー・ダブなしという、いわゆる一発録りで録音された生々しい音が魅力の名盤の誇り高き一枚である。ブルースやR&Bを下敷きにしながらも、ウィルコ・ジョンソンの掻きむしるようなカッティングと、破天荒なビート、リー・ブリローの味わい深いヴォーカルとハープが組み合わさったドクター・フィールグッドの既にその時点で確立された個性的なサウンドはその後のパンク・ロックにも強い影響を与えたと言えるだろう。ギター・プレイに関して言えばカッティングする右手を休める事無く6弦全てをピッキングするという凄まじいプレイがウィルコ・ジョンソンという男の唯一無比の個性を確立している。
強いてもう一つウィルコ・ジョンソンのカッティングが楽しめる盤を紹介すると、やはり76年に発表されたライヴ盤、殺人病棟 ? Stupidityになるだろうか。チャック・ベリールーファス・トーマスのカヴァーも交えつつ、スタジオ盤では味わえないライヴならではのヒリヒリした空気のなか、ダイレクトに響くウィルコ・ジョンソンのカッティングもまた格別である。

日本が世界に誇る裁縫のロックン・ロール・バンドの一つ、シーナ&ロケッツの鮎川誠との長年に渡っての交流とコラボレイト、ドクター・フィールグッドはじめパイレーツ、初期エルビス・コステロなどパブ・ロック全般からの影響を公に語るミッシェルガン・エレファントなど日本のロック業界にも熱狂的なファンが多い事でも知られている。やはりあの豪快なギター・プレイにはコワモテの男でも痺れるのである。男に惚れられる男というのはウィルコ・ジョンソンのうような人なのかもしれない。

お世辞にも決して技術的に巧いギター・プレイヤーではない。(今回のTOP100ギタリストという企画も自体も、ギターの技術的な面での優越で順位は決定していないので、悪しからず)ウィルコ・ジョンソン以上に器用で巧いギタリストなどこれから紹介するギタリストの中にもそれ以外にも吐いて捨てるほどいるであろう。しかし冒頭にも書いたように、人の心をも平気で切り裂いてしまうようなこのカッティングは誰にでも真似の出来る芸当ではない。「これがロックなんだよ!」といわんばかりのウィルコ・ジョンソンのカッティングは世界でたった一つのものであり、ロックン・ロールが生んだ偉大なる遺産の一つでもあるのだ。そして今日も色んな何処かであのカッティングが響き、それに痺れて昇天する輩がいるのであろう。

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