Live In Berlin 1975 (＋DVD)

2011年で結成40周年を迎える世紀のグループ、ウェザー・リポート。本作はそれを記念してリリースされた1975年ベルリン・ライヴ音源のCD、DVDセット。ヨーロッパで最も由緒あるジャズフェスティバルのオープニングを飾ったライブを収録しており、ウェイン・ショーターの「Freezing Fire」は躍動感あふれるナンバーで、ジャズフェスティバルの幕開けにふさわしい華のある作品。

アルフォンソ・ジョンソンのファンキーでエッジの効いたグルーヴとジョー・ザヴィヌルの大胆なキーボードがショーターを守り立てる。続く「Scarlet Woman」は74 年のアルバム『Mysterious Traveler』の収録曲。ショーター、ザヴィヌル、ジョンソンの3人による作品。ジョンソンはドラマチックなインパクトを与えようと、しかるべきポイントで歪曲したベースラインを取り入れている。ショーターはソプラノサックス、ザヴィヌルはウッディ・フルートの音色でショーターを引き立てている。3 曲目の「Mysterious Traveler」はアルバムのタイトルトラック。ジョンソンの力強いファンク・ベースラインが全体を引っ張っている。ショーターはテナーサックスに持ち替えて、悠然とテーマを演奏。ザヴィヌルはアグレッシブなエレクトリック・ピアノでショーターを支える。ザヴィヌルの「Badia」はAcuna のパーカッション・ソロで始まり、その後ザヴィヌルとの掛け合いに進んでいく。

3 人とも解き放れたように伸び伸びと20 分近い演奏を楽しんでいる。名作『Mysterious Traveler』でウェザーリポートの人気に火がついた時期のライブということもあり、ファンには見逃せない貴重な１枚。

Joe Zawinul - Synths, Fender Rhodes, Grand Piano
Wanye Shorter - Tenor And Soprano Saxophone
Alphonso Johnson - Electric Bass
Alex Acuna - Percussion
Chester Thompson - Drums