Monaco Dreyfus Night: Monte Carlo Jazz Festival

Dreyfusレーベルのアーチスト達が一堂に会した、スペシャル・ライヴ。場所は高級リゾート地、モナコ。DVDの冒頭にはその夜景が映し出され、雰囲気満点です。更にコンサート会場もシャンデリアをはじめとした内装豪華な、そこらへんのクラブやコンサート会場とは一線を画すシチュエーションです。

そして、出演アーチストもそんな環境に負けない豪華なメンバーが続々登場。レーベルの看板ギタリスト、ビレリ・ラグレーンは自己のジプシー･プロジェクトで相方ホノ氏とのマヌーシュ･サウンドあれば、歌の看板サラ･ラザルスとの大人なムードあり、ジャコの再来と言われる新星アドリアン･フェロー、そして手数王ダミアン・シュミットとの新グループ、さらにフィリップ･キャテリーンとの2本のギターのみの演奏など様々なカタチ、スタイルで披露しています。

特に話題のベーシスト、アドリアン・フェローは動く映像として、その驚異のプレイを存分に私たちに見せつけます。右手の華麗なフィンガー・ピッキング、そして全く無駄がない上に、驚異的なスピードで運ぶ左手。「ジャコの再来」という呼び声が高い彼ですが、ジャコそのものとスタイルは全く違うまでも、そのベース・センスと圧巻のテクニック、そして若きキャラクターは、間違いなくジャコ以降の逸材であるといえます。

他にも、フィリップ・キャテリーンは話題のハーモニカ奏者、オリヴァー氏と共演。一方、看板ピアニスト、フランク･アヴィタビレは亡き師ペトルチアーニの遺志を継ぐような美しいソロを聴かせてくれます。そして、トリは、巨匠スティーヴ･グロスマンなわけですが、フランク･アヴィタヴィレのトリオをバックにしたワン･ホーンも貫禄なら、追随するロザリオ･ジュリアーニとのニ管というのも、見ものです。ドラマーはダミアン・シュミット以外はアンドレ･チェカレリが叩いています。2007年11月28日収録。